16 / 23
16話
しおりを挟む
冒険者登録もできたし、薬師の試験にも合格した。ひとまず生活基盤は整ったわね。思えばここ数日は怒涛の毎日だったわ‥‥。唯一信じていた婚約者に裏切られ、家から逃げ出して誰1人頼ることのできない隣国で生きる道を模索して‥‥。
当然生きるのに必死で周りを見る余裕なんてなかった。今日はひと段落したことだしこの街を散策してみようかしら?
そんなことをベットの上で考えていた。
さあ!行動に移そう!
そう思い、まずは部屋を出て下へ降り、宿で朝食を食べることにした。
「おはようございます。」
元気よく挨拶してくれたのはこの宿の女将さんの娘さん。平民は家を継ぐことが決まっていれば小さい頃から家の手伝いをし、ゆくゆくは家を継いでいく。それ以外では弟子入りしたり奉公に出たりして技術を学び、独立を目指す。
「ええ、おはよう。」
「今日の朝食はハムとチーズのホットサンドに野菜のスープですよ。」
「まあ!美味しそう。紅茶をお願いできるかしら?」
「はい!少々お待ちください!」
元気よく返事をして厨房へ向かっていく少女の姿を見て思わず笑みがこぼれる。
なんだか朝からいい気分になったわ。
紅茶を飲んで一息ついたら早速街へと繰り出す。
ーーーー朝の市場はすごかった。この一言に尽きる。
市場にはたくさんの人がいて、客を呼び込む声が響き渡っている。他にも値段交渉をしている声や立ち止まって噂話に花を咲かせている主婦の声、母親に連れてこられた子供の元気な声‥‥。
すごい‥‥。朝の市場は一段と活気付いていた。
市場に並べられた品物は見たことないものばかりだ。国が違えば流通しているものも違う。
眺めているだけでも楽しい。
みずみずしい新鮮な野菜に色とりどりのフルーツ。どれも美味しそうで何を買おうか迷ってしまうわ。
買ってどうするのかって?もちろん自分で調理するのよ。確かに私は貴族だけれど先生に魔法を教わった時に料理の技術も仕込まれているから料理できるのよ!
久しぶりに作ってみよう!そう思って幾つかの野菜とお肉、果物を買った。
市場にあるのは何も食材だけではない。日用雑貨やアクセサリー、洋服に至るまで多種多様なものが売られている。
市場を練り歩いているうちに気になる屋台を見つけた。
プルメジュース、そう看板に書いてあった。
「あの、すみませんこれは何ですか?」
「おう!嬢ちゃん他国の出か?これは我が街特産のプルメっちゅう果物を使ったジュースだぜぇ。迷宮産だから魔力をたっぷりと含んだそりゃあまあ美味しいジュースだぜ。どうよ?一杯!」
「いただくわ。」
「まいどあり!!」
受け取ったジュースはピンクと紫が混ざったような不思議な色合いをしていた。
飲んでみるととっても美味しい!!
甘みの中にほんのりと酸味があり、くどく無くていくらでも飲めてしまいそう。
新しい発見ってすごく楽しいものね。ふふっ!もっと見て回りたいわ!!
当然生きるのに必死で周りを見る余裕なんてなかった。今日はひと段落したことだしこの街を散策してみようかしら?
そんなことをベットの上で考えていた。
さあ!行動に移そう!
そう思い、まずは部屋を出て下へ降り、宿で朝食を食べることにした。
「おはようございます。」
元気よく挨拶してくれたのはこの宿の女将さんの娘さん。平民は家を継ぐことが決まっていれば小さい頃から家の手伝いをし、ゆくゆくは家を継いでいく。それ以外では弟子入りしたり奉公に出たりして技術を学び、独立を目指す。
「ええ、おはよう。」
「今日の朝食はハムとチーズのホットサンドに野菜のスープですよ。」
「まあ!美味しそう。紅茶をお願いできるかしら?」
「はい!少々お待ちください!」
元気よく返事をして厨房へ向かっていく少女の姿を見て思わず笑みがこぼれる。
なんだか朝からいい気分になったわ。
紅茶を飲んで一息ついたら早速街へと繰り出す。
ーーーー朝の市場はすごかった。この一言に尽きる。
市場にはたくさんの人がいて、客を呼び込む声が響き渡っている。他にも値段交渉をしている声や立ち止まって噂話に花を咲かせている主婦の声、母親に連れてこられた子供の元気な声‥‥。
すごい‥‥。朝の市場は一段と活気付いていた。
市場に並べられた品物は見たことないものばかりだ。国が違えば流通しているものも違う。
眺めているだけでも楽しい。
みずみずしい新鮮な野菜に色とりどりのフルーツ。どれも美味しそうで何を買おうか迷ってしまうわ。
買ってどうするのかって?もちろん自分で調理するのよ。確かに私は貴族だけれど先生に魔法を教わった時に料理の技術も仕込まれているから料理できるのよ!
久しぶりに作ってみよう!そう思って幾つかの野菜とお肉、果物を買った。
市場にあるのは何も食材だけではない。日用雑貨やアクセサリー、洋服に至るまで多種多様なものが売られている。
市場を練り歩いているうちに気になる屋台を見つけた。
プルメジュース、そう看板に書いてあった。
「あの、すみませんこれは何ですか?」
「おう!嬢ちゃん他国の出か?これは我が街特産のプルメっちゅう果物を使ったジュースだぜぇ。迷宮産だから魔力をたっぷりと含んだそりゃあまあ美味しいジュースだぜ。どうよ?一杯!」
「いただくわ。」
「まいどあり!!」
受け取ったジュースはピンクと紫が混ざったような不思議な色合いをしていた。
飲んでみるととっても美味しい!!
甘みの中にほんのりと酸味があり、くどく無くていくらでも飲めてしまいそう。
新しい発見ってすごく楽しいものね。ふふっ!もっと見て回りたいわ!!
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
150
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる