おとうさんゾウのとてつもなく長いハナ

のの花

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おとうさんゾウのとてつもなく長いハナ

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ボクとおとうさんはとっても仲良しのゾウだよ。

おとうさんのハナはね、すんごく長いんだ。

どのぐらい長いかというと、えっと、お空の虹にとどくぐらい。

それで、お空に虹がでると、ボクを虹の上にのせてくれるの。

ボクをハナで抱き上げて、ぐぅ~んと虹まで長いハナをのばして虹の上にのせてくれるんだ。

そして、ボクは虹の上でいっぱいあそぶの。

虹の上はとても広くて、いろんな色のお花がいっぱい咲いているとってもきれいな所。

虹の上はじゅうたんみたいでフワフワしているよ。

だから、お空に虹がでるとボクもソワソワしてきておとうさんにいつもお願いしちゃうんだ。

そうそう、それとボクは虹の上もだいすきだけど、帰る時もとってもすきなんだ。

だってね。おとうさんのハナがすべりだいになって虹からすべって降りてくるんだよ。

とってもスリルがあって、ゆうえんちのジェットコースターみたい。

それに、見えるけしきもとってもキレイ。

みんなにも見せてあげたいなぁ・・・

だけど、おとうさんからはぜったいにすべるときは立ってはいけないときつく言われているよ。

おとうさんのハナをしっかりつかんですべってくるんだよ。って・・・

おとうさんもしんぱいしょうだね。

ボクはだいじょうぶなんだけど、でもそのやくそくはぜったいだから守っているよ。

だって、連れていかないって言われるとこまるんだもん。

じつはね、きょうも虹がでているんだ。

もちろんおとうさんにはもうおねがいしてあるよ。

おとうさんも、もうわかっているみたいで
「もちろん。もう少ししたらね。」って言ってくれたよ。

あ~あたのしみだなぁ・・・


「そろそろ、行くか?」

「ボクはいつでも行けるよ!」

そうして、おとうさんはいつものようにボクをハナで抱き上げて虹まで連れていってくれたんだ。

虹の上ではいつものようにお花の上でねそべったり、お花によってくる虫たちとあそんだり・・

いつまででも、虹の上にいたいぐらい。

でも、まだまだ遊んでいたいのにおとうさんの長いハナが虹までぐい~んって伸びてきたんだ。

もう帰る時間だよって合図。

ボクはしぶしぶおとうさんのハナにしがみつくと、いつものようにすべっていったよ。

でも、あまりにけしきがキレイでつい・・
つい・・・立ってしまったんだ。

いつも以上にスリルがあって、おひさまもキラキラしている。

それに空から見える山や海。ながれる川。

空を飛ぶ鳥たち。

ボクは夢の中にいるようでおとうさんの声が耳に入ってこなかった。

「立つんじゃない!立つんじゃない!
落ちてしまうぞ。落ちたら地面にたたきつけられてしまう。
はやく、おとうさんのハナにつかまれ!」

でも、ボクはコーフンしていて何もきこえなかったんだ。

そんな時、ピュ~ンって強い風が吹いた。

ボクはユラユラしてしまい、「あっ!」と思ったと同時におとうさんのハナから吹き飛ばされてしまったんだ。

葉っぱのように舞いながら・・・。

「パオ~~」

おとうさんの声が聞こえた。

「パオ~~~!!!」

おとうさんは、必死でボクを抱き上げようと長いハナを伸ばして追いかけてきたけど、ボクの身体はクルクルとまわりながらぐんぐん風に吹き飛ばされていったの。

だから、おとうさんはなかなかボクをつかまえることが出来ない。

だんだん地面が近づいてきた。

ボクは、自分がどうなってしまうのかわからなかった。

ただ、クルクルクルクル目がまわりそうだったよ。

だけど、いっしゅん風が止んだんだ。

そしたら、おとうさんのハナがぎゅってボクの身体を包み込んでくれた。

助かった・・・みたい。

しばらくボクはおとうさんのハナに包まれたままだったけど、
おとうさんは何も言わなかった。

でも、おとうさんの長くて太いハナはぶるぶる震えていたよ。

ボクはおとうさんの顔を見ると、わらっていたけど目から涙がこぼれていたんだ。

ボクは、ボクは・・・

なんて言っていいのか、わからなかった。

ボクの細くて短いハナをおとうさんのハナにせいいっぱい巻き付けると、おとうさんのあたたかさがじんわりと伝わってきたよ。

ボクは、おとうさんにこれだけは言いたかった。

「いつも、ボクを守ってくれてありがとう・・・」
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