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グリンディアの居候生活スタート!
しおりを挟む「…こんにちは」
「今日からここはグリンディア様のおうちですから、『ただいま』で良いんですよ♪」
グリンディアの前を歩いていたオズワルドが振り返って、微笑みながら言った。彼の言葉に一瞬戸惑ったグリンディアだったが、すぐに顔をほころばせて答えた。
「そっか…ただいま♪」
その言葉は、新しい生活の幕開けを祝うかのように軽やかだった。今日は、グリンディアがオズワルドの家での居候生活を始める日だった。彼女は期待を胸に、リビングへと足を踏み入れた。
「あれ?お母様もお父様もいない?」
広いリビングに誰の姿も見えず、不思議そうに呟くと、オズワルドが肩をすくめて答えた。
「今日はグリンディア様を歓迎するためのパーティーをするから母さんたちはその準備で、材料を買いに出かけてます。今頃、町中を走り回ってるんじゃないかと思います。」
「そっかー…ありがとう…」
グリンディアはふっと微笑み、胸の中に温かな感情が広がるのを感じた。彼女にとって、こうした家族の温かさは新鮮だった。
「父も母も、グリンディア様が来るのをとても楽しみにしていましたよ♪」
オズワルドの言葉に、グリンディアは少し頬を赤らめた。期待されることには慣れていたが、喜ばれるのはまた別の感覚だった。
「そっか…嬉しいな…お母様の作ってくれるお菓子も食べたいな♪」
「ははは。それなら、今から代わりに僕が作りますよ!実はお菓子作りが得意なんです。母さんにも負けない自信がありますよ。」
「本当に?オズが作ってくれるの?」
グリンディアは驚きと喜びの表情を浮かべ、期待に満ちた目でオズワルドを見つめた。
「楽しみだね♪」
「じゃあ、まずはお部屋をご案内しますね。グリンディア様には僕の隣の部屋を使ってもらいます。」
オズワルドは微笑みながら、グリンディアを2階へ案内した。階段を上りながら、少し緊張した様子で話しかけた。
「僕の家の2階はちょっと古いんですが、気に入ってもらえると嬉しいです。」
彼は廊下の端にある扉の前で立ち止まり、そのドアを開けた。
「ここがグリンディア様のお部屋です♪ 昨夜、片付けておきました。」
部屋の中には、シンプルで落ち着いた雰囲気の家具が整然と並び、窓からは美しい景色が広がっていた。グリンディアは部屋に足を踏み入れ、窓から差し込む夕日の光が心地よく部屋を照らしているのを見渡した。
「ふへへ…最高じゃん…♪」
グリンディアは微笑んで言った。
「では、荷物を整理してリビングに戻ってきてください。僕、お菓子作りを始めますから♪」
――グリンディアが荷物を整理し終えリビングに戻ると、オズワルドはすでにキッチンに立っていた。
「部屋はどうでした?」
「とってもいい部屋で気に入ったよ♪」
「それは良かったです♪もう少ししたらお菓子が焼けますから、お茶でも飲んで待っていてください。」
やがて、甘い香りがリビングに漂い始めた。オズワルドが焼きたてのクッキーを持って現れた。
「出来ました♪どうぞ」
オズワルドが微笑みながらクッキーを差し出した。
「いただきます♪」
グリンディアは微笑みながら一口かじった。オズワルドは少し緊張しながら、彼女の反応を見守った。
「オズの作ったお菓子美味し~~~♪オズ、すごいなー!」
「ははは♪言ったでしょ?母さんにも負けないって♪ 今日のクッキーには隠し味にレモンの皮が入ってます。」
グリンディアはクッキーを口に運び、ほのかな苦味と甘みが絶妙なバランスを作り出しているのに感動した。
「少し苦いけど美味しいね♪」
「母さんのお菓子より、僕の方が冒険してますからねw」
オズは誇らしげに笑った。
「でも…今日一日一緒にいて思ったんですけど、グリンディア様って、魔法でできないことってあるんですか?」
オズの言葉に、グリンディアは一瞬考え込んだ後、クッキーを見つめて小さく笑った。
「たくさんあるよ。例えば、こんな美味しいお菓子は魔法じゃ作れないもの♪」
そして、彼女は小さくつぶやいた。
「…それに、私の魔法でも探したいものは見つけられない…」
オズはその言葉には気づかず、ただ微笑んでいた。
――夜になると、オズワルドの両親が帰ってきて、グリンディアを歓迎するパーティーが開かれた。たくさんの笑顔と温かい会話が交わされ、賑やかなひとときが過ぎていった。グリンディアはとってもとっても幸せだった。
「ありがとう…♪お母様、お父様、…オズ♪」
彼女は心の中でそっと呟いた。
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