魔法学校で最弱の僕が最強魔法少女の従者となりました

モーティー

文字の大きさ
12 / 68

グリンディアの居候生活スタート!

しおりを挟む


「…こんにちは」

「今日からここはグリンディア様のおうちですから、『ただいま』で良いんですよ♪」

グリンディアの前を歩いていたオズワルドが振り返って、微笑みながら言った。彼の言葉に一瞬戸惑ったグリンディアだったが、すぐに顔をほころばせて答えた。

「そっか…ただいま♪」

その言葉は、新しい生活の幕開けを祝うかのように軽やかだった。今日は、グリンディアがオズワルドの家での居候生活を始める日だった。彼女は期待を胸に、リビングへと足を踏み入れた。

「あれ?お母様もお父様もいない?」

広いリビングに誰の姿も見えず、不思議そうに呟くと、オズワルドが肩をすくめて答えた。

「今日はグリンディア様を歓迎するためのパーティーをするから母さんたちはその準備で、材料を買いに出かけてます。今頃、町中を走り回ってるんじゃないかと思います。」

「そっかー…ありがとう…」

グリンディアはふっと微笑み、胸の中に温かな感情が広がるのを感じた。彼女にとって、こうした家族の温かさは新鮮だった。

「父も母も、グリンディア様が来るのをとても楽しみにしていましたよ♪」

オズワルドの言葉に、グリンディアは少し頬を赤らめた。期待されることには慣れていたが、喜ばれるのはまた別の感覚だった。

「そっか…嬉しいな…お母様の作ってくれるお菓子も食べたいな♪」

「ははは。それなら、今から代わりに僕が作りますよ!実はお菓子作りが得意なんです。母さんにも負けない自信がありますよ。」

「本当に?オズが作ってくれるの?」

グリンディアは驚きと喜びの表情を浮かべ、期待に満ちた目でオズワルドを見つめた。

「楽しみだね♪」

「じゃあ、まずはお部屋をご案内しますね。グリンディア様には僕の隣の部屋を使ってもらいます。」

オズワルドは微笑みながら、グリンディアを2階へ案内した。階段を上りながら、少し緊張した様子で話しかけた。

「僕の家の2階はちょっと古いんですが、気に入ってもらえると嬉しいです。」

彼は廊下の端にある扉の前で立ち止まり、そのドアを開けた。

「ここがグリンディア様のお部屋です♪ 昨夜、片付けておきました。」

部屋の中には、シンプルで落ち着いた雰囲気の家具が整然と並び、窓からは美しい景色が広がっていた。グリンディアは部屋に足を踏み入れ、窓から差し込む夕日の光が心地よく部屋を照らしているのを見渡した。

「ふへへ…最高じゃん…♪」

グリンディアは微笑んで言った。

「では、荷物を整理してリビングに戻ってきてください。僕、お菓子作りを始めますから♪」



――グリンディアが荷物を整理し終えリビングに戻ると、オズワルドはすでにキッチンに立っていた。

「部屋はどうでした?」

「とってもいい部屋で気に入ったよ♪」

「それは良かったです♪もう少ししたらお菓子が焼けますから、お茶でも飲んで待っていてください。」

やがて、甘い香りがリビングに漂い始めた。オズワルドが焼きたてのクッキーを持って現れた。

「出来ました♪どうぞ」

オズワルドが微笑みながらクッキーを差し出した。

「いただきます♪」

グリンディアは微笑みながら一口かじった。オズワルドは少し緊張しながら、彼女の反応を見守った。

「オズの作ったお菓子美味し~~~♪オズ、すごいなー!」

「ははは♪言ったでしょ?母さんにも負けないって♪ 今日のクッキーには隠し味にレモンの皮が入ってます。」

グリンディアはクッキーを口に運び、ほのかな苦味と甘みが絶妙なバランスを作り出しているのに感動した。

「少し苦いけど美味しいね♪」

「母さんのお菓子より、僕の方が冒険してますからねw」

オズは誇らしげに笑った。

「でも…今日一日一緒にいて思ったんですけど、グリンディア様って、魔法でできないことってあるんですか?」

オズの言葉に、グリンディアは一瞬考え込んだ後、クッキーを見つめて小さく笑った。

「たくさんあるよ。例えば、こんな美味しいお菓子は魔法じゃ作れないもの♪」

そして、彼女は小さくつぶやいた。

「…それに、私の魔法でも探したいものは見つけられない…」

オズはその言葉には気づかず、ただ微笑んでいた。


――夜になると、オズワルドの両親が帰ってきて、グリンディアを歓迎するパーティーが開かれた。たくさんの笑顔と温かい会話が交わされ、賑やかなひとときが過ぎていった。グリンディアはとってもとっても幸せだった。

「ありがとう…♪お母様、お父様、…オズ♪」

彼女は心の中でそっと呟いた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

Sランクパーティを追放されたヒーラーの俺、禁忌スキル【完全蘇生】に覚醒する。俺を捨てたパーティがボスに全滅させられ泣きついてきたが、もう遅い

夏見ナイ
ファンタジー
Sランクパーティ【熾天の剣】で《ヒール》しか使えないアレンは、「無能」と蔑まれ追放された。絶望の淵で彼が覚醒したのは、死者さえ完全に蘇らせる禁忌のユニークスキル【完全蘇生】だった。 故郷の辺境で、心に傷を負ったエルフの少女や元女騎士といった“真の仲間”と出会ったアレンは、新パーティ【黎明の翼】を結成。回復魔法の常識を覆す戦術で「死なないパーティ」として名を馳せていく。 一方、アレンを失った元パーティは急速に凋落し、高難易度ダンジョンで全滅。泣きながら戻ってきてくれと懇願する彼らに、アレンは冷たく言い放つ。 「もう遅い」と。 これは、無能と蔑まれたヒーラーが最強の英雄となる、痛快な逆転ファンタジー!

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

異世界帰りの少年は現実世界で冒険者になる

家高菜
ファンタジー
ある日突然、異世界に勇者として召喚された平凡な中学生の小鳥遊優人。 召喚者は優人を含めた5人の勇者に魔王討伐を依頼してきて、優人たちは魔王討伐を引き受ける。 多くの人々の助けを借り4年の月日を経て魔王討伐を成し遂げた優人たちは、なんとか元の世界に帰還を果たした。 しかし優人が帰還した世界には元々は無かったはずのダンジョンと、ダンジョンを探索するのを生業とする冒険者という職業が存在していた。 何故かダンジョンを探索する冒険者を育成する『冒険者育成学園』に入学することになった優人は、新たな仲間と共に冒険に身を投じるのであった。

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

処理中です...