魔法学校で最弱の僕が最強魔法少女の従者となりました

モーティー

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エルフィールの誕生日パーティー

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エルフィールの家は、街一番の大地主であり、代々続く名門魔法使いの一族だ。
彼女の誕生日を祝うパーティーは、街の名士や貿易先の来賓、そしてクラスメイトたちが一堂に会する、盛大なものとなっていた。華やかな会場には、豪華な料理と飾り付けが施され、夜の闇に美しく映えている。



「珍しいわね。あなたがうちの主催したパーティーに来るなんて。」

エルフィールが、パーティーの片隅で立っているオズワルドに声をかけた。オズワルドは彼女の幼なじみであり、彼女の目には少し緊張した様子が伺えた。
普段、彼はこういった場には出てこないのだが、今日は少し違う理由があった。

「えっと…グリンディア様がどうしてもパーティーのご馳走を食べたいって聞かなくて、その付き添いで…」

オズワルドは申し訳なさそうに、隣にいるグリンディアに視線を送った。彼の仕えているグリンディアは、豪華な料理に夢中で、彼のことなど眼中にないようだった。

「ふーん…あの子の付き添いなら来るのね…」
エルフィールはそう言いながら、少し寂しそうに目を伏せた。

「いやあ…僕なんかがパーティーに来ても、エルフィールに迷惑がかかるしさ。」
オズワルドは照れ臭そうに言いながら、周囲を気にしている。パーティーに参加しているクラスメイトたちは、彼を冷ややかな目で見ていた。

「迷惑だなんてそんなことは…」
エルフィールは優しく返すが、オズワルドの目は落ち着かない。

「ごめんね…グリンディア様に満足してもらったら大人しく帰るよ。」
オズワルドは、何とかその場を和ませようと微笑んで見せる。ふと、彼は小さな包みをエルフィールに差し出した。

「あっ…誕生日おめでとう。これ、プレゼント。」

エルフィールは驚いて包みを受け取る。

「これって…」

「クッキーを焼いてみたよ。覚えてるかなー、昔作ってた焼き菓子も入ってるよ。」

エルフィールは、その包みを見つめている。彼女の脳裏には、子供の頃の思い出が蘇る。
だが、その瞬間を壊すように、グリンディアが唐突に割り込んできた。

「おーい!オズ!この巨大な肉を運ぶのを手伝ってくれー!」

オズワルドは驚いて振り向いた。グリンディアは大きな皿に載った巨大な肉を両手で持ち上げ、ふらふらと彼に歩み寄ってきた。

「うわっ…!グリンディア様!?お皿のお肉を丸ごと持ってきて!?本当にこんなに食べるつもりですか?」

「当然じゃ!ワシは栄養をMPに変換できる魔法を使えるんじゃ!」

「そ、そんな不経済な魔法、使っちゃだめですよー!」

エルフィールは苦笑しつつ、二人のやりとりを見守っていた。オズワルドはグリンディアの無茶ぶりに振り回されながら、またパーティーの中に消えていく。

ひとしきりご馳走を食べ終え、グリンディアは満足げに座り込んだが、その姿を見たオズワルドが心配そうに駆け寄る。

「グリンディア様、食べすぎですよ!お腹、壊しちゃいますよ!」

「し…心配いらん…」

グリンディアは呪文をつぶやき始める。すると、その膨らんでいたお腹がみるみる元に戻っていった。

「な?言ったじゃろ?」

「す、すごいですね…」

オズワルドは驚きながらも、グリンディアの奇妙な魔法に半ば慣れた様子で感心している。
だが、グリンディアはさらに食べようと皿に手を伸ばそうとしていた。

「よし!まだまだ食べるぞー!」

「僕は…ちょっとバルコニーで夜風に当たってきます!」

オズワルドはクラスメイトの視線を逃れ静かなバルコニーへと逃げることにした。
夜の涼しい風が彼を包み込み、騒がしいパーティーから少し離れて、彼は空を見上げる。

「ふーーー…エルフィールの家に来たのも久しぶりだなあ。子供の頃は、たまに遊びに来てたっけなあ。」

彼は独り言をつぶやきながら、幼い頃の思い出を振り返っていた。エルフィールの家に遊びに来た時は、いつも楽しかった。だが今は、クラスメイトたちの冷たい視線が彼を苦しめていた。

「しかし…相変わらず、みんな僕には冷たいなあ…。魔力値が低いって、そんなにダメなことなのかねえ…」

しばらくの間、オズワルドはただ一人、星の光を眺め続けた。時間がゆっくりと流れ、夜の静けさが彼を包み込んでいく。遠くで笑い声や音楽が聞こえるが、今の彼にはそれもどこか遠いものに思える。

ふと、遠くからグリンディアの声が聞こえてきた。

「いたいた!オズー!ワシはたくさん食べて満足したぞー!」

オズワルドはその声に驚き、振り返った。グリンディアが満面の笑みを浮かべて、彼に近づいてくる。

「それは良かったです。これからダンスの時間らしいですが、僕たちはそろそろ帰りますか?」

「ダンスかあ…ふむ、よし、腹ごなしにご馳走のお礼として、素敵な余興でもプレゼントしようかな♪」

グリンディアは楽しそうに呪文を唱え、空に向かって手を振り上げた。すると、夜空に向かって一筋の光が飛び上がり、まばゆいばかりの光の花火が夜空一面に広がった。

「うわ!グリンディア様、街が燃えてしまいますよ!」

「心配ない。この魔法は光が輝くだけで、燃えたりすることはない」

彼女の言葉に安心したオズワルドは、再び空を見上げた。無数の光が夜空を彩り、パーティーの参加者たちはその美しさに息を呑んでいた。

「グリンディア様、この魔法は…すごく綺麗ですね…」

「じゃろーーー?ワシはこういう魔法も得意なんじゃ♪」

その時、遠くからダンスの音楽が聞こえ始めた。グリンディアはオズワルドの手を取って、無邪気に笑った。

「ダンスってどんなかなー?こんな感じ?」

彼女は軽やかにステップを踏み、オズワルドも戸惑いながらそれに合わせる。

「僕もダンスなんてわかりませんよ…でも、なんだか楽しいですね♪」

「うん♪なんだか…とっても楽しいね♪」

二人はバルコニーの上で、ぎこちなくも楽しそうに踊り始めた。

その様子を、エルフィールは窓越しに静かに見つめていた。
彼女の胸に、かつての無邪気な時間がそっとよみがえってきた。

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