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運命の判定は如何に!?
2(鎌田目線)
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遠ざかる足音を耳にしながら、バケツに目をやる。後片付けもせず放置とは……。まったく、いつも詰めが甘い。
部下の尻拭いは、上司の仕事。
とりあえず中の水を捨てて、バケツを小野寺のデスクに置いておく。月曜に出勤したら、自ら片付けるだろう。
戸締まりの確認すべく窓際に向かうと、会社から出て行く小野寺の姿が見えた。
必死な形相で手にしている花束を振り回しながら、一生懸命に走っている。
「あんなに振り回したら、プレゼントする花が傷むだろうに。仕事と恋愛は、焦ると負けなんですがね」
自分もあんな風に走ったことがあったのを思い出し、つい微笑んでしまう。
「はじめから仕事を必死にやっていれば、早めに終わっただろうにバカな男ですね」
余裕のない小野寺を見るのは、初めてかもしれない。いつも斜に構えて、チャラチャラしていた時と今とじゃ別人みたいだ。
けん坊が紹介した社長令嬢が、一筋縄ではいかない相手なんだろう。
あの小野寺が弄ばれている? 是非とも俺にも紹介してほしいものだな。小野寺の操縦法を 伝授してもらおうじゃないか。
笑いながらあちこちの施錠を確認して部署の電気を消し、自宅に向かった。
奥さんが可愛らしいサンタの恰好をしているのか、はたまた裸にエプロン姿で待っているのかを想像しながら……。
遠ざかる足音を耳にしながら、バケツに目をやる。後片付けもせず放置とは……。まったく、いつも詰めが甘い。
部下の尻拭いは、上司の仕事。
とりあえず中の水を捨てて、バケツを小野寺のデスクに置いておく。月曜に出勤したら、自ら片付けるだろう。
戸締まりの確認すべく窓際に向かうと、会社から出て行く小野寺の姿が見えた。
必死な形相で手にしている花束を振り回しながら、一生懸命に走っている。
「あんなに振り回したら、プレゼントする花が傷むだろうに。仕事と恋愛は、焦ると負けなんですがね」
自分もあんな風に走ったことがあったのを思い出し、つい微笑んでしまう。
「はじめから仕事を必死にやっていれば、早めに終わっただろうにバカな男ですね」
余裕のない小野寺を見るのは、初めてかもしれない。いつも斜に構えて、チャラチャラしていた時と今とじゃ別人みたいだ。
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あの小野寺が弄ばれている? 是非とも俺にも紹介してほしいものだな。小野寺の操縦法を 伝授してもらおうじゃないか。
笑いながらあちこちの施錠を確認して部署の電気を消し、自宅に向かった。
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