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act:意外な展開
小野寺目線3
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***
「ちぇっ、つまらないな。反応なしかよ……」
俯いたままの彼女を横目で眺めつつ、目の前で平然と会議を進める上司に呆れたので、すぐに手を離してあげた。
「仕事そっちのけで、助けてくれたら良かったのにねぇ」
「――小野寺先輩?」
彼女の顔をじっと見つめながら、小さなため息をついてみせた。
「厄介な男を好きになったもんだね。あんなストイックなヤツの、どこがいいの? 俺に嫌なことをされているのが分かっているクセに、平気な顔して黙認した男だよ。山本さんが傷つくだけだと思うけどな」
「う……」
今度は鎌田先輩の方を見て、ため息をついてやる。
「俺が同じ状況だったら、迷うことなく困っている君を助ける。会議中だろうが何だろうが、最優先で助けに行くのに」
「でも立場上、鎌田先輩はそういうわけにはいかないんじゃ」
「しょっちゅう会社でキレてるトコ見られているんだから、ここでキレてもみんなは何とも思わないさ。まぁマジギレした所は、まだ誰も見たことはないだろうけどね」
朝のミーティングの出来事を、頭の中でぼんやりと思い出してみた。
「マジギレ?」
「顔がね、どんどん超無表情になって、瞬きもせずに睨んでくるんだよ。視線で殺してくる感じなんだ」
ブルブル体を震わせて、怖がる素振りをしてみた。その視線で彼女に近づく、何人の男共を殺してきたんだろうな。
「いつまで紳士な騎士(ナイト)気取りでいるんだか……」
チラリと隣を見ると、何を言っているんだろうという感じの不思議そうな顔をしていた彼女。
このまま何事もなく会議を終わらせようとしている鎌田先輩に、なんとしてでも動いてもらおうか。会議を壊さないならこの後、強引にでも彼女を連れ出すまでだな――男同士の勝負をしてもらわなければ! 是非とも、かかってきてもらいますよ。
「ちぇっ、つまらないな。反応なしかよ……」
俯いたままの彼女を横目で眺めつつ、目の前で平然と会議を進める上司に呆れたので、すぐに手を離してあげた。
「仕事そっちのけで、助けてくれたら良かったのにねぇ」
「――小野寺先輩?」
彼女の顔をじっと見つめながら、小さなため息をついてみせた。
「厄介な男を好きになったもんだね。あんなストイックなヤツの、どこがいいの? 俺に嫌なことをされているのが分かっているクセに、平気な顔して黙認した男だよ。山本さんが傷つくだけだと思うけどな」
「う……」
今度は鎌田先輩の方を見て、ため息をついてやる。
「俺が同じ状況だったら、迷うことなく困っている君を助ける。会議中だろうが何だろうが、最優先で助けに行くのに」
「でも立場上、鎌田先輩はそういうわけにはいかないんじゃ」
「しょっちゅう会社でキレてるトコ見られているんだから、ここでキレてもみんなは何とも思わないさ。まぁマジギレした所は、まだ誰も見たことはないだろうけどね」
朝のミーティングの出来事を、頭の中でぼんやりと思い出してみた。
「マジギレ?」
「顔がね、どんどん超無表情になって、瞬きもせずに睨んでくるんだよ。視線で殺してくる感じなんだ」
ブルブル体を震わせて、怖がる素振りをしてみた。その視線で彼女に近づく、何人の男共を殺してきたんだろうな。
「いつまで紳士な騎士(ナイト)気取りでいるんだか……」
チラリと隣を見ると、何を言っているんだろうという感じの不思議そうな顔をしていた彼女。
このまま何事もなく会議を終わらせようとしている鎌田先輩に、なんとしてでも動いてもらおうか。会議を壊さないならこの後、強引にでも彼女を連れ出すまでだな――男同士の勝負をしてもらわなければ! 是非とも、かかってきてもらいますよ。
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