25 / 26
ライバル登場⁉
5
しおりを挟む
***
微妙な雰囲気を漂わせながら去って行く大和に視線を注ぎつつ、星野さんに頭を下げる。
「星野さん、本当にすみません。大和のヤツ、ワガママなんですよ」
「花園さんがしっかりした島田さんにベッタリなのは、見ていて微笑ましくなっちゃいました」
「アハハ……あまりベッタリしてほしくないんですけど」
むしろ、付きまとわないでほしいと願ってしまった。
「島田さんは面倒見がいいから、なんだかんだ文句を言っても、花園さんを可愛がっちゃうのかなって」
「いえいえ、むしろ俺のほうが翻弄されていると思いマス」
実際のところ、スマホに残された殴打の写メで脅されているので、思いっきり翻弄されているのである。
「島田さんさっきの話、本気にしてくれませんか?」
「さっきの話?」
「付き合ってくださいって言ったの」
「あー、アレですか」
なんだか照れくさくて、無意識に頭を掻いてやりすごす。
「私じゃダメですか?」
「すみません。俺の見た目がこんなだし、キレイな星野さんが隣にいるのが、なんだか申し訳ない気がして」
当たり障りない会話を心がけたが、俺のこのセリフで諦めてくれないだろうかと思った。
「誰かの目を気にして、お付き合いするようなこと、私はしませんよ?」
俺の顔をきちんと見て答えてくれた言葉に、星野さんの本気を感じた。
「へっ?」
「島田さん、さっきからご自分の気持ちよりも、周りを気にした発言ばかりしてます。それって、過去になにかあったんですよね?」
一瞬だけ口を引き結んだが、言わないときっと納得しないだろう。
「大学時代に付き合った彼女がいまして、並んで歩いてると、いつもいろいろ言われたんです。美女と野獣的なコトばかり」
「それは島田さんとしては、彼女に気を遣いますね」
「はい。俺がもう少しだけいい男だったなら、こんなことを言われずに済むのにって。彼女がフォローしてくれるたびに、いたたまれない気持ちになってしまって、結局別れたんです」
大和のように整った容姿だったら、なにも気にすることなく、星野さんとお付き合いすることができるだろう。
「周りが気にならなくなるくらいに、島田さんを私に夢中にさせたいかも!」
「星野さん……」
「だったらまずは、お友達になってみません? LINEの交換しましょ?」
友達という言葉で、なんだか気が楽になったので、LINEの交換をした。
「島田さん、私たちは友達同士なんですから、仕事の愚痴とかいろいろやり取りしましょうね」
「はい、よろしくお願いします」
こうして星野さんとLINEを交換したことで、毎日やり取りすることになってしまったのだった。
微妙な雰囲気を漂わせながら去って行く大和に視線を注ぎつつ、星野さんに頭を下げる。
「星野さん、本当にすみません。大和のヤツ、ワガママなんですよ」
「花園さんがしっかりした島田さんにベッタリなのは、見ていて微笑ましくなっちゃいました」
「アハハ……あまりベッタリしてほしくないんですけど」
むしろ、付きまとわないでほしいと願ってしまった。
「島田さんは面倒見がいいから、なんだかんだ文句を言っても、花園さんを可愛がっちゃうのかなって」
「いえいえ、むしろ俺のほうが翻弄されていると思いマス」
実際のところ、スマホに残された殴打の写メで脅されているので、思いっきり翻弄されているのである。
「島田さんさっきの話、本気にしてくれませんか?」
「さっきの話?」
「付き合ってくださいって言ったの」
「あー、アレですか」
なんだか照れくさくて、無意識に頭を掻いてやりすごす。
「私じゃダメですか?」
「すみません。俺の見た目がこんなだし、キレイな星野さんが隣にいるのが、なんだか申し訳ない気がして」
当たり障りない会話を心がけたが、俺のこのセリフで諦めてくれないだろうかと思った。
「誰かの目を気にして、お付き合いするようなこと、私はしませんよ?」
俺の顔をきちんと見て答えてくれた言葉に、星野さんの本気を感じた。
「へっ?」
「島田さん、さっきからご自分の気持ちよりも、周りを気にした発言ばかりしてます。それって、過去になにかあったんですよね?」
一瞬だけ口を引き結んだが、言わないときっと納得しないだろう。
「大学時代に付き合った彼女がいまして、並んで歩いてると、いつもいろいろ言われたんです。美女と野獣的なコトばかり」
「それは島田さんとしては、彼女に気を遣いますね」
「はい。俺がもう少しだけいい男だったなら、こんなことを言われずに済むのにって。彼女がフォローしてくれるたびに、いたたまれない気持ちになってしまって、結局別れたんです」
大和のように整った容姿だったら、なにも気にすることなく、星野さんとお付き合いすることができるだろう。
「周りが気にならなくなるくらいに、島田さんを私に夢中にさせたいかも!」
「星野さん……」
「だったらまずは、お友達になってみません? LINEの交換しましょ?」
友達という言葉で、なんだか気が楽になったので、LINEの交換をした。
「島田さん、私たちは友達同士なんですから、仕事の愚痴とかいろいろやり取りしましょうね」
「はい、よろしくお願いします」
こうして星野さんとLINEを交換したことで、毎日やり取りすることになってしまったのだった。
0
あなたにおすすめの小説
従僕に溺愛されて逃げられない
大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL!
俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。
その傍らには、当然のようにリンがいる。
荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。
高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。
けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。
当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。
居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。
さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。
主従なのか、恋人なのか。
境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。
従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
オメガ修道院〜破戒の繁殖城〜
トマトふぁ之助
BL
某国の最北端に位置する陸の孤島、エゼキエラ修道院。
そこは迫害を受けやすいオメガ性を持つ修道士を保護するための施設であった。修道士たちは互いに助け合いながら厳しい冬越えを行っていたが、ある夜の訪問者によってその平穏な生活は終焉を迎える。
聖なる家で嬲られる哀れな修道士たち。アルファ性の兵士のみで構成された王家の私設部隊が逃げ場のない極寒の城を蹂躙し尽くしていく。その裏に棲まうものの正体とは。
壁乳
リリーブルー
BL
ご来店ありがとうございます。ここは、壁越しに、触れ合える店。
最初は乳首から。指名を繰り返すと、徐々に、エリアが拡大していきます。
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。
じれじれラブコメディー。
4年ぶりに続きを書きました!更新していくのでよろしくお願いします。
(挿絵byリリーブルー)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる