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第1部
第5話:人間ファンクラブへようこそ④
しおりを挟む【side:ディア】
―――――――――
離れていくルキとハルの後ろ姿を、ディアはじっと見つめていた。
その視線はハルに向けられている。
目を凝らして魂の姿を確認しようとするが、フィルターがかかっているかのように霞んでよく見えない。
彼の事は人間だと紹介された。ルキも嘘を言っているようには感じなかった。
その姿も人間のように見えるが、人間に見えるようにされているとも感じた。先ほどの会話でも言葉を発することもなく、ディアですら底が見えなかった。
「…あいつ本当に人間か?」
訝し気に見つめるが結論は出ない。
「ディア~、どうしたの?」
横から声をかけられ、ディアはようやく視線をアカツキの方へ戻した。
先ほど呟いた疑問はアカツキには聞こえなかったようだ。
「もう満足したから帰ろう。“僕”にはあと半年しかないし、絶対行きたいところがあるしね」
いつの間にかバルドロとの会話を終えたようで、ディアの服の袖を引っ張った。
バルドロは他の悪魔たちのグループに入り、会話し始めたようだ。彼はコミュニケーション能力が高く、誰とでも仲良くなれる性格だった。だからこそディアもこんなに気を許しているのだろう。
「承知しました、次はどちらへ向かわれますか?」
ディアがそう聞くと、アカツキはカバンの中から地図を取り出して渡した。
『ミスカルタウン』と書かれたその場所は都心から大きく離れた小さな町だった。
ディアはこの町の名前に見覚えがある。一部の悪魔たちに、とある事で有名な町だ。噂が本当なら正直、人間が立ち入りたがる場所とは思えない危険な場所のはず。
ディアは制止しようとするがアカツキの意志は固いようだ。
「1000年よりずっとずっと昔の、一番初めの僕が生まれた町だよ」
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