暁の悪魔達の狂愛物語【完結】

ノノノ @1/17新作完結

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第1部

第5話:人間ファンクラブへようこそ④

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【side:ディア】
―――――――――



離れていくルキとハルの後ろ姿を、ディアはじっと見つめていた。
その視線はハルに向けられている。

目を凝らして魂の姿を確認しようとするが、フィルターがかかっているかのように霞んでよく見えない。
彼の事は人間だと紹介された。ルキも嘘を言っているようには感じなかった。
その姿も人間のように見えるが、されているとも感じた。先ほどの会話でも言葉を発することもなく、ディアですら底が見えなかった。

「…あいつ本当に人間か?」

訝し気に見つめるが結論は出ない。

「ディア~、どうしたの?」

横から声をかけられ、ディアはようやく視線をアカツキの方へ戻した。
先ほど呟いた疑問はアカツキには聞こえなかったようだ。

「もう満足したから帰ろう。“僕”にはあと半年しかないし、絶対行きたいところがあるしね」

いつの間にかバルドロとの会話を終えたようで、ディアの服の袖を引っ張った。
バルドロは他の悪魔たちのグループに入り、会話し始めたようだ。彼はコミュニケーション能力が高く、誰とでも仲良くなれる性格だった。だからこそディアもこんなに気を許しているのだろう。

「承知しました、次はどちらへ向かわれますか?」

ディアがそう聞くと、アカツキはカバンの中から地図を取り出して渡した。
『ミスカルタウン』と書かれたその場所は都心から大きく離れた小さな町だった。
ディアはこの町の名前に見覚えがある。一部の悪魔たちに、で有名な町だ。噂が本当なら正直、人間が立ち入りたがる場所とは思えない危険な場所のはず。

ディアは制止しようとするがアカツキの意志は固いようだ。

「1000年よりずっとずっと昔の、が生まれた町だよ」

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