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闇-115
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「はー、挨拶するだけで歓喜の涙を流されるとは思わなかったぜ…」
「友好的な国が増えるのは、悪いことじゃないけど、黒薔薇を早く育てないとなぁ…結構大変なんだよなぁ」
レオが珍しくぼやいた。
「俺はツキヨと植えた球根のほうが大事だから手伝わねぇからな」
「邪魔だからお断りだ」
「そりゃあ、助かるぜ」
アレックスはニッコリと笑った。
「あの黒薔薇って育てるのって大変なんですか?あまり育てているところを帝国の城内でも見たことがないので…」
先を歩くレオと隣のアレックスにツキヨは聞く。
「あ、あぁー。うん、難しい。普通の庭師でも難しいものだし、土や肥料も特殊な配合のものが必要でね…」
「そうだな、レオのほうが育てるのがうまいんだよなぁ」
「でも、それでもレオさんは困るものがあるんですね…薔薇は確かにいろいろ難しいとよく庭師のオジーから聞いていたから…」
オジーの優しい笑顔を思い出すとツキヨは急に寂しくなる。
「ま、育てんのは大変だけど、そこはレオに任せて俺たちは咲いたら見せてもらおうぜ」
ツキヨの心中を察したのかアレックスは艶々とした黒髪を優しく撫でて、腰に手を回す。
「…はい」
少し笑顔で返事をした。
***
会談後、部屋に戻るがユージス国王とエレナ王妃、ユージスの母アリシアとの昼餐会に招待されているため、今度はマルセルも別室で礼装に着替え始めた。
アレックスもツキヨも昼餐用に再度着替えてから一度、長椅子に座る。
「会談は疲れたか?」
隣に座るツキヨの肩に筋肉隆々な腕を回して、引き寄せると頭の頂に口づけて、ツキヨのハーブの香りのする艶々とした黒髪の感触を楽しむ。
「…いいえ」「んー、その『いいえ』は違うな」
否定した先から見破られる。
「まぁ、慣れないことは疲れるもんだ。昼はエレナ王妃に会えるから楽しめばいい」
「…はい」
「疲れていたら、俺が抱っこしてお膝に乗せて昼飯をあーんって食べさせてやるぜ」
…ちゅ…と頬へ口付ける。唇からきめ細かい肌の感触がアレックスの体中を駆け巡る。
「そんな、子供じゃありません!」
ぷいっとツキヨは反対を向く。
「俺からしたらツキヨは充分お子様だぜぇ…」
くつくつと笑いながらアレックスは、反対を向いたツキヨの顔を優しく自分の方へ向かせる。
むぅ…とツキヨは睨め付けるが、この顔ですらアレックスの脳内ツキヨフォルダに記憶されるだけで効果は一切ない。…いや、あったためしがない。
人差し指でぷにぷにとアレックスはツキヨの頬を突くと、徐々に恥ずかしそうにぽわんと赤くなってくる。
「昼を食べたら、屋敷に帰る。もう少ししたら枯葉の季節が終わって雪が降る…その間に春の式に向けて準備しよう。俺の三国一の嫁御寮…月の女神、月の愛し子…愛してる」
紅をさし直したぷるりとしたツキヨの唇にアレックスは軽く口付ける…月の女神の下僕―――ツキヨ馬鹿のおっさんでも口紅をさし直したばかりの唇を乱すと怒られるのは死ぬほど経験している。
もっともアレックスにしたらツキヨの「怒る」程度は、反省しましたと言いつつもその顔に内心ウヘヘとなるだけで、効果の欠片もないのだが。
いずれも効果は一切ないのだ。
それに気がついていないのが幸か不幸かはレオとフロリナの賭けの対象である。
マルセルが着替え終わると、廊下の侍従に昼餐の間へ向かうといい、もう一人にはユージスたちにそちらへ移動をすると伝えるよう依頼をした。
アレックスとレオの取り計らいで新しいエストシテ王国の礼服を誂えたマルセルの上着は濃い緑色で袖や詰襟に金糸で細かい刺繍がされている。
「お父様が若々しく見える気がします」
ふふふ、とツキヨはマルセルをからかう。
「ははは、きっとオリエもびっくりしているかもしれないね」
「お母様は喜んでいますよ。いつも、土いじりの服ばかりでしたし」
「確かに。心なしか肩が凝ってきたよ」
ゆるゆると親子の会話を楽しみながら昼餐の間…として準備された部屋へ着くと、侍従が扉を叩きアレックスたちが到着したことを告げると、何事もなく彫刻の美しい扉が左右に開かれた。
窓一面に紅葉の美しい庭が広がる。
その前には若き王と王妃、そして年齢を感じさせない王の母が待っていた。
「ユージス国王陛下、エレナ王妃陛下…そして、アリシア様。お久し振りでございます」
アレックスとツキヨが美しい礼をする。
「アレクサンダー皇帝陛下、ツキヨ様…ゆっくりとお会いできることを楽しみにしておりました」
にっこりとユージスとエレナ、アリシアが笑顔で礼をした。
皆、席に着席をしてシャンパンが供されると高貴な身分ではあるが、少しくだけた昼餐が始まった。
***
昼餐は贅を凝らしつつも季節のものを多種多様に使い、目も舌も楽しませてくれる。
隣国の統治者同士ではあるが、会話は政治から今時の流行の話まで笑いの絶えない時間を過ごすことができた。
忙しいユージスとエレナは別の会談や執務があり、アリシアも王族としての公務があるためアレックスたちとはここでお別れとなる。
ユージスは見送りができない無礼を謝罪するもアレックスは「気にすんな」と肩を叩き、ツキヨもエレナにまた手紙を書くと別れを惜しんだ。
アリシアはマルセルから領地の野菜類や保存食を近々完成する王立学校の昼食の食材として卸すことについて書状のやり取りをすることを約束をした。
ここまでことをレオはいつもの革の紙挟みの紙にざっと書いて、アリシアに渡した。
別れを惜しみつつも、友情や政治などいろいろと優しい繋がりがまた強くなった昼餐だった。
***
「あー、美味かったなぁー」
礼服の上着を脱いでだらーと長椅子にアレックスは座る。
「王城近辺は今でもきのこ類の産地で今はその季節ですからね。本当に美味しかったですよ」
上着を脱いで帰り支度をマルセルは始める。今回は大荷物ではないとはいえ、使い慣れた革のトランクケースが3つほどある。
…そのうち2つは商材や資料ではあるが。
ツキヨは別室で着替え、宝飾品を大切にしまうとレオが手早く荷物をまとめてしまう。
いくら影移動があっても何度も往復するのは魔気の無駄でもあり、物事がスムーズに進むのをよしとするレオは荷物は最小限かつ忘れ物はないのが当たり前だった。
だらだらしたアレックスは無視をして、さっさと二人の荷物をまとめるのレオを見てツキヨは手伝おうとしても全く隙がない。
「ツキヨー、諦めろー。レオに任せとけー」
長椅子で伸びているアレックスが適切なアドバイスをした。
【くっ…】
マルセルは馬車の手配や時間の都合で、荷物をまとめ終わるとツキヨと別れを惜しみ再会を誓い、アレックスとレオに感謝を伝える。
「次に会うのは『花嫁の父』としてだ。楽しみにしているぜ親父殿」
「冬なんてあっという間に終わります。頼もしい婿殿にお会いできるのを楽しみにしながら、最上の糸を紡ぎますよ!」
玄関先でアレックスとマルセルはがしりと握手をして馬車に乗り込んだ。
「ツキヨも寒くなるから風邪に気をつけるんだよ」
「お父様もあまり無理をしないでください」
「あぁ、わかったよ。ありがとう。じゃあ、春の一番おめでたい日に美しいお姫様に会えるのを楽しみにしているからね」
「はい…」
マルセルは御者に声をかけると馬の蹄がリズミカルに石畳を蹴り、馬車はカトレア領地に向かって走り出した。
また会えるとはいえ、それは確実ではない…それでも『春に会える』という魔法の呪文をツキヨは何度も唱えた。
「友好的な国が増えるのは、悪いことじゃないけど、黒薔薇を早く育てないとなぁ…結構大変なんだよなぁ」
レオが珍しくぼやいた。
「俺はツキヨと植えた球根のほうが大事だから手伝わねぇからな」
「邪魔だからお断りだ」
「そりゃあ、助かるぜ」
アレックスはニッコリと笑った。
「あの黒薔薇って育てるのって大変なんですか?あまり育てているところを帝国の城内でも見たことがないので…」
先を歩くレオと隣のアレックスにツキヨは聞く。
「あ、あぁー。うん、難しい。普通の庭師でも難しいものだし、土や肥料も特殊な配合のものが必要でね…」
「そうだな、レオのほうが育てるのがうまいんだよなぁ」
「でも、それでもレオさんは困るものがあるんですね…薔薇は確かにいろいろ難しいとよく庭師のオジーから聞いていたから…」
オジーの優しい笑顔を思い出すとツキヨは急に寂しくなる。
「ま、育てんのは大変だけど、そこはレオに任せて俺たちは咲いたら見せてもらおうぜ」
ツキヨの心中を察したのかアレックスは艶々とした黒髪を優しく撫でて、腰に手を回す。
「…はい」
少し笑顔で返事をした。
***
会談後、部屋に戻るがユージス国王とエレナ王妃、ユージスの母アリシアとの昼餐会に招待されているため、今度はマルセルも別室で礼装に着替え始めた。
アレックスもツキヨも昼餐用に再度着替えてから一度、長椅子に座る。
「会談は疲れたか?」
隣に座るツキヨの肩に筋肉隆々な腕を回して、引き寄せると頭の頂に口づけて、ツキヨのハーブの香りのする艶々とした黒髪の感触を楽しむ。
「…いいえ」「んー、その『いいえ』は違うな」
否定した先から見破られる。
「まぁ、慣れないことは疲れるもんだ。昼はエレナ王妃に会えるから楽しめばいい」
「…はい」
「疲れていたら、俺が抱っこしてお膝に乗せて昼飯をあーんって食べさせてやるぜ」
…ちゅ…と頬へ口付ける。唇からきめ細かい肌の感触がアレックスの体中を駆け巡る。
「そんな、子供じゃありません!」
ぷいっとツキヨは反対を向く。
「俺からしたらツキヨは充分お子様だぜぇ…」
くつくつと笑いながらアレックスは、反対を向いたツキヨの顔を優しく自分の方へ向かせる。
むぅ…とツキヨは睨め付けるが、この顔ですらアレックスの脳内ツキヨフォルダに記憶されるだけで効果は一切ない。…いや、あったためしがない。
人差し指でぷにぷにとアレックスはツキヨの頬を突くと、徐々に恥ずかしそうにぽわんと赤くなってくる。
「昼を食べたら、屋敷に帰る。もう少ししたら枯葉の季節が終わって雪が降る…その間に春の式に向けて準備しよう。俺の三国一の嫁御寮…月の女神、月の愛し子…愛してる」
紅をさし直したぷるりとしたツキヨの唇にアレックスは軽く口付ける…月の女神の下僕―――ツキヨ馬鹿のおっさんでも口紅をさし直したばかりの唇を乱すと怒られるのは死ぬほど経験している。
もっともアレックスにしたらツキヨの「怒る」程度は、反省しましたと言いつつもその顔に内心ウヘヘとなるだけで、効果の欠片もないのだが。
いずれも効果は一切ないのだ。
それに気がついていないのが幸か不幸かはレオとフロリナの賭けの対象である。
マルセルが着替え終わると、廊下の侍従に昼餐の間へ向かうといい、もう一人にはユージスたちにそちらへ移動をすると伝えるよう依頼をした。
アレックスとレオの取り計らいで新しいエストシテ王国の礼服を誂えたマルセルの上着は濃い緑色で袖や詰襟に金糸で細かい刺繍がされている。
「お父様が若々しく見える気がします」
ふふふ、とツキヨはマルセルをからかう。
「ははは、きっとオリエもびっくりしているかもしれないね」
「お母様は喜んでいますよ。いつも、土いじりの服ばかりでしたし」
「確かに。心なしか肩が凝ってきたよ」
ゆるゆると親子の会話を楽しみながら昼餐の間…として準備された部屋へ着くと、侍従が扉を叩きアレックスたちが到着したことを告げると、何事もなく彫刻の美しい扉が左右に開かれた。
窓一面に紅葉の美しい庭が広がる。
その前には若き王と王妃、そして年齢を感じさせない王の母が待っていた。
「ユージス国王陛下、エレナ王妃陛下…そして、アリシア様。お久し振りでございます」
アレックスとツキヨが美しい礼をする。
「アレクサンダー皇帝陛下、ツキヨ様…ゆっくりとお会いできることを楽しみにしておりました」
にっこりとユージスとエレナ、アリシアが笑顔で礼をした。
皆、席に着席をしてシャンパンが供されると高貴な身分ではあるが、少しくだけた昼餐が始まった。
***
昼餐は贅を凝らしつつも季節のものを多種多様に使い、目も舌も楽しませてくれる。
隣国の統治者同士ではあるが、会話は政治から今時の流行の話まで笑いの絶えない時間を過ごすことができた。
忙しいユージスとエレナは別の会談や執務があり、アリシアも王族としての公務があるためアレックスたちとはここでお別れとなる。
ユージスは見送りができない無礼を謝罪するもアレックスは「気にすんな」と肩を叩き、ツキヨもエレナにまた手紙を書くと別れを惜しんだ。
アリシアはマルセルから領地の野菜類や保存食を近々完成する王立学校の昼食の食材として卸すことについて書状のやり取りをすることを約束をした。
ここまでことをレオはいつもの革の紙挟みの紙にざっと書いて、アリシアに渡した。
別れを惜しみつつも、友情や政治などいろいろと優しい繋がりがまた強くなった昼餐だった。
***
「あー、美味かったなぁー」
礼服の上着を脱いでだらーと長椅子にアレックスは座る。
「王城近辺は今でもきのこ類の産地で今はその季節ですからね。本当に美味しかったですよ」
上着を脱いで帰り支度をマルセルは始める。今回は大荷物ではないとはいえ、使い慣れた革のトランクケースが3つほどある。
…そのうち2つは商材や資料ではあるが。
ツキヨは別室で着替え、宝飾品を大切にしまうとレオが手早く荷物をまとめてしまう。
いくら影移動があっても何度も往復するのは魔気の無駄でもあり、物事がスムーズに進むのをよしとするレオは荷物は最小限かつ忘れ物はないのが当たり前だった。
だらだらしたアレックスは無視をして、さっさと二人の荷物をまとめるのレオを見てツキヨは手伝おうとしても全く隙がない。
「ツキヨー、諦めろー。レオに任せとけー」
長椅子で伸びているアレックスが適切なアドバイスをした。
【くっ…】
マルセルは馬車の手配や時間の都合で、荷物をまとめ終わるとツキヨと別れを惜しみ再会を誓い、アレックスとレオに感謝を伝える。
「次に会うのは『花嫁の父』としてだ。楽しみにしているぜ親父殿」
「冬なんてあっという間に終わります。頼もしい婿殿にお会いできるのを楽しみにしながら、最上の糸を紡ぎますよ!」
玄関先でアレックスとマルセルはがしりと握手をして馬車に乗り込んだ。
「ツキヨも寒くなるから風邪に気をつけるんだよ」
「お父様もあまり無理をしないでください」
「あぁ、わかったよ。ありがとう。じゃあ、春の一番おめでたい日に美しいお姫様に会えるのを楽しみにしているからね」
「はい…」
マルセルは御者に声をかけると馬の蹄がリズミカルに石畳を蹴り、馬車はカトレア領地に向かって走り出した。
また会えるとはいえ、それは確実ではない…それでも『春に会える』という魔法の呪文をツキヨは何度も唱えた。
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