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ドラゴンと
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「どっどらごんは、おおきくなっ・なくちゃ いけないのよ」
うわーーーーーーーーん。
泣き崩れる私。
おろおろする、ちっちゃなドラゴンとくまさんとさくらこさん。
カムイは呆れ顔で見下ろしてくる。
でも、でも、いっ異世界でどらごんと言えば、物凄く大きくて、属性によって様々なブレス吐いて、全てを弾き返す鱗でしょう。
そして、勇者とかのパーティーで漸く勝てるかどうかの際どい戦い。
それが、なんでこんなにちっさいのよ~~~!!
心の叫びが、声になってしまってもしょうがないよね?
「それは、そんな風に考えるやからが後を絶たなかったからだ。大きいと目立つ、目立てば戦いを挑む奴等に見つかりやすい。確かに殆ど負けしらずだが、世の中には絶対はないんだ。ドラゴンは、長寿で生命力があって強いが、其の分繁殖力は弱い。それこそ、何百年に1頭生まれるかどうかだ。もちろん、種族全部合わせての1頭だ」
えっ? 絶滅危惧種? レッドカード?
「新しい子は生まれない。そのことで、比較的若い世代は、人間に腹を立てて国を滅ぼそうとして、甘く見ていた為の返り討ち。そこで、老竜達は考えた。それが、見つかることがないように隠れて暮らすことだった。それもしばらくは上手くいっていたが、それでも竜の鱗等を求めて貪欲な人間が戦いを仕掛けてくる。我々は、そんな歴史を続けていった結果、『人間が求めるような大きな竜でなく、小さければいいじゃないか』となって、体を小さく進化させていったんだ」
「それは・・・・・、ごめんさい。でも、そこまで小さくなる必要があったの?」
BOOOMU
大きな爆発音と共に現れたのは、自分と同じ位のサイズの幼竜にしか見えないホワイトドラゴン。
「この大きさが元々の大きさだ」
「この大きさだと、ペットにしたがる貴族の横暴が頻発したんだ」
カムイが補足する。
なんとなくわからないこともないけど・・・・・・。
「見つかりにくい隠匿の魔法を使っても駄目?」
「ああ、それも試したが、人間の貪欲さは天井知らずだ」
うう、同じ人間として、情けなってくる。やはり、この世界の人間には近づかない方がよさそうだ。私の、見解に誤りはなかったってことね。
「く~~まぁまま くくぁーま(竜は魔法で小さくなる方法を編み出したのよ)」
くまさんが言うには、くまさんも以前は大きかったそうだ。そして、同じ理由で、小さくなっていって、今のこのサイズになったそうだ。
そして、竜の開発した小さくなる魔法を、このホワイトドラゴンから教わっている最中だそうで、さらに小さくなれば必要な土地も少量で済むから、この大神様の住む近辺であれば、人間は来ないので、ここに引っ越す予定だったそうだ。
そんなの私聞いていないよ?
じとーーーーーーーーーー。
カムイを睨むと、目を逸らして余所を向く。
「私、やはり余所で暮らそうかしら・・・?」
カムイが焦って私におべっかをとって、機嫌取りをしようとする。
だけど、それって、引きこもりでなくなるよね?
私のスローライフから離れるよね。
騒がしいのはちょっとね、考えちゃう。
うわーーーーーーーーん。
泣き崩れる私。
おろおろする、ちっちゃなドラゴンとくまさんとさくらこさん。
カムイは呆れ顔で見下ろしてくる。
でも、でも、いっ異世界でどらごんと言えば、物凄く大きくて、属性によって様々なブレス吐いて、全てを弾き返す鱗でしょう。
そして、勇者とかのパーティーで漸く勝てるかどうかの際どい戦い。
それが、なんでこんなにちっさいのよ~~~!!
心の叫びが、声になってしまってもしょうがないよね?
「それは、そんな風に考えるやからが後を絶たなかったからだ。大きいと目立つ、目立てば戦いを挑む奴等に見つかりやすい。確かに殆ど負けしらずだが、世の中には絶対はないんだ。ドラゴンは、長寿で生命力があって強いが、其の分繁殖力は弱い。それこそ、何百年に1頭生まれるかどうかだ。もちろん、種族全部合わせての1頭だ」
えっ? 絶滅危惧種? レッドカード?
「新しい子は生まれない。そのことで、比較的若い世代は、人間に腹を立てて国を滅ぼそうとして、甘く見ていた為の返り討ち。そこで、老竜達は考えた。それが、見つかることがないように隠れて暮らすことだった。それもしばらくは上手くいっていたが、それでも竜の鱗等を求めて貪欲な人間が戦いを仕掛けてくる。我々は、そんな歴史を続けていった結果、『人間が求めるような大きな竜でなく、小さければいいじゃないか』となって、体を小さく進化させていったんだ」
「それは・・・・・、ごめんさい。でも、そこまで小さくなる必要があったの?」
BOOOMU
大きな爆発音と共に現れたのは、自分と同じ位のサイズの幼竜にしか見えないホワイトドラゴン。
「この大きさが元々の大きさだ」
「この大きさだと、ペットにしたがる貴族の横暴が頻発したんだ」
カムイが補足する。
なんとなくわからないこともないけど・・・・・・。
「見つかりにくい隠匿の魔法を使っても駄目?」
「ああ、それも試したが、人間の貪欲さは天井知らずだ」
うう、同じ人間として、情けなってくる。やはり、この世界の人間には近づかない方がよさそうだ。私の、見解に誤りはなかったってことね。
「く~~まぁまま くくぁーま(竜は魔法で小さくなる方法を編み出したのよ)」
くまさんが言うには、くまさんも以前は大きかったそうだ。そして、同じ理由で、小さくなっていって、今のこのサイズになったそうだ。
そして、竜の開発した小さくなる魔法を、このホワイトドラゴンから教わっている最中だそうで、さらに小さくなれば必要な土地も少量で済むから、この大神様の住む近辺であれば、人間は来ないので、ここに引っ越す予定だったそうだ。
そんなの私聞いていないよ?
じとーーーーーーーーーー。
カムイを睨むと、目を逸らして余所を向く。
「私、やはり余所で暮らそうかしら・・・?」
カムイが焦って私におべっかをとって、機嫌取りをしようとする。
だけど、それって、引きこもりでなくなるよね?
私のスローライフから離れるよね。
騒がしいのはちょっとね、考えちゃう。
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