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第一章 暗殺者に手を
3.無属性魔法には剣術は必須である
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よく晴れた天気の気持ちのいい日の午前中。暖かな光が差し込む自室にて、朝食を食べ終えたレオはベッドに寝転がりながら本を読んでいた。
今読んでいる本の内容はこの世界の神話や創世で、傍に積んでいるのはレオが生まれた国である『ランベルハルツ王国』の歴史書、そして基本的な魔法の情報が書いてある魔法書だ。
子どもの脳というのは凄いもので。少し前までは言語さえもままならなかったのに、今では言語は勿論文字さえも読めるようになってしまった。
おかげでレオは新たな情報をどんどん吸収できている。特にレオの核であるハッピーエンド主義を完遂するには、全てをなぎ倒すような圧倒的な力が必要だ。
この場合の力というのは、魔法や剣といった武力的な力は勿論のこと、知識や知恵といった能力も力の一つだとレオは考えていた。
「ふむふむ、この国は結構でっかいんだな」
現在、レオがいる大陸には二つの王国、一つの帝国、一つの宗教国、一つの連合国の計五か国が存在している。
二つの王国の内の一つは勿論、レオの所属国であるランベルハルツ王国である。
そしてランベルハルツ王国は、国境が接しているマラグル帝国と昔から仲が悪い。仲が悪いというか、度々小規模の衝突が起こっているほどだ。
いずれ大規模な戦争に発展する可能性も考えられる。
「暗い話はやめやめ」
レオは鬱憤とした気分になりかけていたので読み進めるのをやめて、今度は魔法書に手を出した。
火水風土氷雷の属性は自分は一切使えないため、その個所を飛ばして無属性のページを見る。
現在レオが使える無属性魔法は≪盾≫≪身体強化≫≪灯≫≪治癒≫の四つ。因みに≪身体強化≫は厳密には無属性魔法ではなく、魔力を持っている人間ならだれでも使える魔法だ。
しかし、無属性の適性がある人間の方が同じ魔力でも強度が高い。これは本ではなく、父であるガレウスが教えてくれたことだった。
「んー…≪魔力探知≫≪魔弾≫≪斬撃拡張≫」
レオは書かれている無属性魔法を呟いていく。
「結構使えそうなのが多いな」
無属性魔法は地味だというのが世間の見解だが、こうして見て見ると使える魔法が結構ある。
ただ、確かに他の属性みたいに魔法単体で攻撃できるのは≪魔弾≫ぐらいだ。その他は、探査系だったり武器と併用するものであったりするものが殆どであった。
「と、なると剣術が必須だな。早速聞いてみるか」
思い立ったが吉日。
レオは≪身体強化≫を発動してベッドを飛び出し、自室を後にした。
*
「剣術ですか?」
屋敷のリビングにて、紅茶を楽しんでいたイレイナはレオからの要望に目をパチクリとさせた。
「うん。無属性って魔法だけだと攻撃力があんまり無いでしょ?だから剣術も習いたいなって思ってさ」
その言葉を聞いてイレイナは紅茶を皿に置いて考える。
レオはまだ五歳。
元々早熟だと思っていたが、よくよく考えると早熟という言葉では済まされないほどに成長が早い。
普通、五歳の子供に剣術をさせるのは論外だしやりたいものではないだろう。しかし、レオは自らやってみたいと相談してきた。
「いいですよ」
「本当⁉」
「ええ」
まさかの即答にレオは驚き喜んだ。その様子を見てイレイナはこういうところは年齢相応だなと頬を緩める。
「ん?でも誰が教えてくれえるんだ?母様も父様も剣術は使えないはず…」
母であるイレイナと父であるガレウスは両者とも純粋な魔法使いだ。ちょこっと聞いた話によると、昔一度剣術を習っていた時期があったが才能が無さ過ぎてやめたらしい。
なのでレオに教えられる人は精々家に仕えている騎士ぐらいである。
「私もガレウスも教えられないので、私のお父様にお願いしてみようと思います」
「母様の父様っていうと…あの剣神⁉」
イレイナの父、つまりレオの母方の祖父は王国一の剣の腕を持つと言われている人物だ。
曰く、百を超える魔物の軍勢を一人で殲滅した。
曰く、剣の一振りで巨岩をも両断する。
曰く、千を超える帝国軍を一人で壊滅させた。
などなど、信じられぬような噂がいくつもある人物であり、その実力から剣神とも呼ばれている。
一応生まれたばかりのころに一度会ったことがあるらしいが、レオは覚えていない。そして、そのような噂が流れている自分の祖父に憧れを抱くのは必然であった。
「ふふっ、そうですよ。もう引退してて時間があるはずですから頼んでみますね」
「おお!」
無邪気に年相応に喜ぶレオ。もしかしたら、精神年齢が実年齢に引っ張られているのかもしれないと心の片隅で思った。
「お、何の話をしているんだ?」
部屋に入ってきたガレウスは中の様子を見て首を傾げる。
「父様!母様が剣神に剣術教えてくれないかって頼んでくれるって!」
「剣神って…ゲルラリオ様か!凄いなそれは!」
ガレウスは剣神だということを聞いて驚き笑った。
剣神、名をゲルラリオ。
義理の父であり、ガレウス自身も王都に勤めていた時期もあるので何度も顔を合わせている。
そんなガレウスであっても未だに憧れている人物であった。
「だが受けてくれるのか?」
剣神ゲルラリオは引退した身であっても剣術指南などで引く手数多だ。いくら娘からの頼みとはいえ、そんな時間があるのか分からなかった。
「大丈夫ですよ。実はレオが生まれたばかりの頃、レオが剣術を習う時は自分を呼んでくれって言ってたのです」
「「え、そうなの」」
初耳な事実にレオとガレウスはきょとんとする。
「ええ、父様はなにか予感していたのかもしれませんね」
微笑んで言うイレイナ。
レオとガレウスは何故予感していたのか良く分からなかったが、来てくれることがほぼ確定して取り敢えず喜ぶことにした。
今読んでいる本の内容はこの世界の神話や創世で、傍に積んでいるのはレオが生まれた国である『ランベルハルツ王国』の歴史書、そして基本的な魔法の情報が書いてある魔法書だ。
子どもの脳というのは凄いもので。少し前までは言語さえもままならなかったのに、今では言語は勿論文字さえも読めるようになってしまった。
おかげでレオは新たな情報をどんどん吸収できている。特にレオの核であるハッピーエンド主義を完遂するには、全てをなぎ倒すような圧倒的な力が必要だ。
この場合の力というのは、魔法や剣といった武力的な力は勿論のこと、知識や知恵といった能力も力の一つだとレオは考えていた。
「ふむふむ、この国は結構でっかいんだな」
現在、レオがいる大陸には二つの王国、一つの帝国、一つの宗教国、一つの連合国の計五か国が存在している。
二つの王国の内の一つは勿論、レオの所属国であるランベルハルツ王国である。
そしてランベルハルツ王国は、国境が接しているマラグル帝国と昔から仲が悪い。仲が悪いというか、度々小規模の衝突が起こっているほどだ。
いずれ大規模な戦争に発展する可能性も考えられる。
「暗い話はやめやめ」
レオは鬱憤とした気分になりかけていたので読み進めるのをやめて、今度は魔法書に手を出した。
火水風土氷雷の属性は自分は一切使えないため、その個所を飛ばして無属性のページを見る。
現在レオが使える無属性魔法は≪盾≫≪身体強化≫≪灯≫≪治癒≫の四つ。因みに≪身体強化≫は厳密には無属性魔法ではなく、魔力を持っている人間ならだれでも使える魔法だ。
しかし、無属性の適性がある人間の方が同じ魔力でも強度が高い。これは本ではなく、父であるガレウスが教えてくれたことだった。
「んー…≪魔力探知≫≪魔弾≫≪斬撃拡張≫」
レオは書かれている無属性魔法を呟いていく。
「結構使えそうなのが多いな」
無属性魔法は地味だというのが世間の見解だが、こうして見て見ると使える魔法が結構ある。
ただ、確かに他の属性みたいに魔法単体で攻撃できるのは≪魔弾≫ぐらいだ。その他は、探査系だったり武器と併用するものであったりするものが殆どであった。
「と、なると剣術が必須だな。早速聞いてみるか」
思い立ったが吉日。
レオは≪身体強化≫を発動してベッドを飛び出し、自室を後にした。
*
「剣術ですか?」
屋敷のリビングにて、紅茶を楽しんでいたイレイナはレオからの要望に目をパチクリとさせた。
「うん。無属性って魔法だけだと攻撃力があんまり無いでしょ?だから剣術も習いたいなって思ってさ」
その言葉を聞いてイレイナは紅茶を皿に置いて考える。
レオはまだ五歳。
元々早熟だと思っていたが、よくよく考えると早熟という言葉では済まされないほどに成長が早い。
普通、五歳の子供に剣術をさせるのは論外だしやりたいものではないだろう。しかし、レオは自らやってみたいと相談してきた。
「いいですよ」
「本当⁉」
「ええ」
まさかの即答にレオは驚き喜んだ。その様子を見てイレイナはこういうところは年齢相応だなと頬を緩める。
「ん?でも誰が教えてくれえるんだ?母様も父様も剣術は使えないはず…」
母であるイレイナと父であるガレウスは両者とも純粋な魔法使いだ。ちょこっと聞いた話によると、昔一度剣術を習っていた時期があったが才能が無さ過ぎてやめたらしい。
なのでレオに教えられる人は精々家に仕えている騎士ぐらいである。
「私もガレウスも教えられないので、私のお父様にお願いしてみようと思います」
「母様の父様っていうと…あの剣神⁉」
イレイナの父、つまりレオの母方の祖父は王国一の剣の腕を持つと言われている人物だ。
曰く、百を超える魔物の軍勢を一人で殲滅した。
曰く、剣の一振りで巨岩をも両断する。
曰く、千を超える帝国軍を一人で壊滅させた。
などなど、信じられぬような噂がいくつもある人物であり、その実力から剣神とも呼ばれている。
一応生まれたばかりのころに一度会ったことがあるらしいが、レオは覚えていない。そして、そのような噂が流れている自分の祖父に憧れを抱くのは必然であった。
「ふふっ、そうですよ。もう引退してて時間があるはずですから頼んでみますね」
「おお!」
無邪気に年相応に喜ぶレオ。もしかしたら、精神年齢が実年齢に引っ張られているのかもしれないと心の片隅で思った。
「お、何の話をしているんだ?」
部屋に入ってきたガレウスは中の様子を見て首を傾げる。
「父様!母様が剣神に剣術教えてくれないかって頼んでくれるって!」
「剣神って…ゲルラリオ様か!凄いなそれは!」
ガレウスは剣神だということを聞いて驚き笑った。
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そんなガレウスであっても未だに憧れている人物であった。
「だが受けてくれるのか?」
剣神ゲルラリオは引退した身であっても剣術指南などで引く手数多だ。いくら娘からの頼みとはいえ、そんな時間があるのか分からなかった。
「大丈夫ですよ。実はレオが生まれたばかりの頃、レオが剣術を習う時は自分を呼んでくれって言ってたのです」
「「え、そうなの」」
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