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「いつまで待たせる気だ!」
ジョージはイライラに壁を殴った!
「ジョージ!手を怪我してしまいますわ!」
レミリアが駆け寄り俺の手を優しく包んだ。
こういうところがレミリアの可愛いところだ。
「すまない、つい興奮した…ここのヤツらの態度があまりにも酷くて…」
ジョージ達は何度か部屋を出て人を見つけると声をかけるが順番が来るまで待てとだけ言われていた。
「もう一時間以上は待たされてるぞ!」
足を地面に踏みつけで怒りを発散しようとしたらちょうど扉が開いた。
「お待たせしました、では話を聞きますね」
なんか軽い感じの男が入ってきた。
見れば身なりもそれなりによく、顔もまぁまぁ見れる顔だ。
もちろん俺には負けるが…
チラッと隣のレミリアを見ればいつの間にか身だしなみを直して美しい顔で微笑んでいる。
さすがは俺の正室だった。
「えっと…お話では国を追われたので保護して欲しいとか?」
「ああ、その通りだ」
話が通じそうで良かったと頷くが相手の男は眉をひそめた。
「申し訳ありませんが我が国にあなた方を保護する利点がありません。お帰りください、では…」
男はそういうと、書類をパタンと閉じて立ち上がった。
「「え?」」
ジョージとレミリアから変な声が出た。
「ちょ!ちょっと待て!俺はコスリガ国のジョージと王子だ!」
「知っておりますが?」
男はしれっと答えた。
「も、もっと上の責任者を呼んでこい!」
ジョージは納得いかないと先程同様に喚き散らす。
「私が入国審査を管轄しております責任者のシドと申します。以前元王子のジョージさんとの交渉をしたのも私ですがお忘れですか?」
「えっ…」
ジョージはマジマジとシドを見つめるがあまり覚えていなかった。
あの時はただ金を貸してもらう目処がつき安堵してのもつかの間レミリアが欲しいと言われてどうしようかと悩みに悩んだのだ。
「あ、あの時の?」
「ええ、ジョージさんの婚約者のロレッタ様は元気にしておいでですよ…では」
「ま、待って下さい!私ロレッタの妹のレミリアと申します。是非この国にいるお姉様にお会いしたく…どうか会わせて頂けませんか?」
レミリアは上目遣いにシドを見つめるとその豊満なボディを擦り寄せた。
「ロレッタ様に会いたい?婚約者を人質のように差し出したのに会えるとでも?」
シドからは軽蔑の視線が送られる。
しかしレミリアはめげない。
「そんな怖い顔しないで下さい…あれは仕方なかったのです。お姉様はジョージ王子の婚約者でしたから…しかしお姉様が居なくなってしまい落ち込む王子と私は寄り添いあいながら暮らしていて…そのうちに恋仲に…」
レミリアがジョージ王子に同意するように視線を送る。
「あ?ああそうだ、ロレッタがそちらに取られたのだ仕方ないだろ?」
「そうですか…」
シドは呆れてそう答えるのが精一杯だった。
こちらとしては調べがついているのによくもまぁ嘘をベラベラと話すものだと少し感心する。
「私達からあなた方はお姉様を奪ったのです…不憫と思うなら一目でも合わせて下さい!」
レミリアは大きな瞳から大粒の涙を流してシドに頭を下げた。
ジョージはイライラに壁を殴った!
「ジョージ!手を怪我してしまいますわ!」
レミリアが駆け寄り俺の手を優しく包んだ。
こういうところがレミリアの可愛いところだ。
「すまない、つい興奮した…ここのヤツらの態度があまりにも酷くて…」
ジョージ達は何度か部屋を出て人を見つけると声をかけるが順番が来るまで待てとだけ言われていた。
「もう一時間以上は待たされてるぞ!」
足を地面に踏みつけで怒りを発散しようとしたらちょうど扉が開いた。
「お待たせしました、では話を聞きますね」
なんか軽い感じの男が入ってきた。
見れば身なりもそれなりによく、顔もまぁまぁ見れる顔だ。
もちろん俺には負けるが…
チラッと隣のレミリアを見ればいつの間にか身だしなみを直して美しい顔で微笑んでいる。
さすがは俺の正室だった。
「えっと…お話では国を追われたので保護して欲しいとか?」
「ああ、その通りだ」
話が通じそうで良かったと頷くが相手の男は眉をひそめた。
「申し訳ありませんが我が国にあなた方を保護する利点がありません。お帰りください、では…」
男はそういうと、書類をパタンと閉じて立ち上がった。
「「え?」」
ジョージとレミリアから変な声が出た。
「ちょ!ちょっと待て!俺はコスリガ国のジョージと王子だ!」
「知っておりますが?」
男はしれっと答えた。
「も、もっと上の責任者を呼んでこい!」
ジョージは納得いかないと先程同様に喚き散らす。
「私が入国審査を管轄しております責任者のシドと申します。以前元王子のジョージさんとの交渉をしたのも私ですがお忘れですか?」
「えっ…」
ジョージはマジマジとシドを見つめるがあまり覚えていなかった。
あの時はただ金を貸してもらう目処がつき安堵してのもつかの間レミリアが欲しいと言われてどうしようかと悩みに悩んだのだ。
「あ、あの時の?」
「ええ、ジョージさんの婚約者のロレッタ様は元気にしておいでですよ…では」
「ま、待って下さい!私ロレッタの妹のレミリアと申します。是非この国にいるお姉様にお会いしたく…どうか会わせて頂けませんか?」
レミリアは上目遣いにシドを見つめるとその豊満なボディを擦り寄せた。
「ロレッタ様に会いたい?婚約者を人質のように差し出したのに会えるとでも?」
シドからは軽蔑の視線が送られる。
しかしレミリアはめげない。
「そんな怖い顔しないで下さい…あれは仕方なかったのです。お姉様はジョージ王子の婚約者でしたから…しかしお姉様が居なくなってしまい落ち込む王子と私は寄り添いあいながら暮らしていて…そのうちに恋仲に…」
レミリアがジョージ王子に同意するように視線を送る。
「あ?ああそうだ、ロレッタがそちらに取られたのだ仕方ないだろ?」
「そうですか…」
シドは呆れてそう答えるのが精一杯だった。
こちらとしては調べがついているのによくもまぁ嘘をベラベラと話すものだと少し感心する。
「私達からあなた方はお姉様を奪ったのです…不憫と思うなら一目でも合わせて下さい!」
レミリアは大きな瞳から大粒の涙を流してシドに頭を下げた。
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