56 / 98
56.
しおりを挟む
「すみません…フレッド様はどうされたのですか?」
シドが部屋に戻ると真っ先にレミリアがそう尋ねてきた。
「フレッドさんは書類をまとめに戻りました…あなた方はもう少しここで待機していて下さい」
「なんだと!まだここに居ろと言うのか!」
「嫌なら出ていって構いませんよ。他の国にでも向かってください。ああ出口はあちらです」
シドは外を指さした。
「くっ…わかった…だが食べ物は用意しろ!」
「ハイハイ…はぁ何様なんだか…」
シドが呆れて返事を返す。
「あの…私、お花を摘みに行きたいのですが…」
シドが外に出るとレミリアが小さな声で恥ずかしそうに頼みこんで来た。
「わかりました、いまメイドを連れてきますから中でお待ちを…」
シドはそう言うと部屋にレミリアが戻るのを確認してその場を離れた、するとすぐにメイドが顔を出した。
「ご案内しますのでこちらに…」
メイドの案内でレミリアは後をついて行く…が途中でメイドの目を盗んで柱の陰へと身を隠す。
メイドが居なくなるとそっと身を隠しながら建物の中を歩き回った。
するとお目当ての人が…風に当たるフレッドを見つける、その悲しそうな顔を見てニヤリと微笑んだ。
「フレッド様…お加減でも悪いのですか?」
名前を呼ばれてフレッドが振り返るとそこにはレミリアが…思わず眉間にシワがよった。
「なぜここに…」
周りを確認するが誰もそばに居ない。
「あっ!その…お花を摘みにきたのですがメイドさんとはぐれてしまって…部屋に戻ろうと探しているところであなたの悲しそうな顔が…」
目を潤ませて心配そうに見上げる。
「あなたはあの男のそばにいるべきでは?」
「それは…ジョージはとてもいい人よ、でも…見ましたよね…彼、興奮すると暴力を…私も叩かれた事があるんです…」
頬を押さえて涙を一粒流した。
「へぇ…あの男が?」
「はい…私!もう耐えられなくて…でもあの場ではジョージがいるから言い出せなかった…お願いですフレッド様…私を助けて…」
レミリアはフレッドに抱きついた。
「もう少し…彼にされた事を詳しく教えて貰えるかな?」
フレッドはレミリアの肩を掴んで顔を覗き込む。
「はい…フレッド様になら…」
レミリアは頬を染めて頷いた。
レミリアはフレッドに縋り付きジョージの事をある事ない事話し出す。
話を聞くフレッドは終始無言で聞いていた。
「・・・・・・ですから、コスリガ国があんな事になったのはジョージ様のせいなのです。私は何度も止めようとしましたが、女の私は余計な口を出すなと…」
ここでポロッと涙を流す。
コレで落ちない男はいないのよね…
レミリアはチラッとフレッドを見つめる。
「それは…」
フレッドは不快感をあらわに眉間に皺を寄せていた。
「あの人のせいで母も父も…二人の事をお姉様に話して私も謝りたい…」
「そうか」
「ですからどうかこの国に置いてください!その為なら…私…」
レミリアはフレッドの手を取ると自分の胸に押し当てた。
シドが部屋に戻ると真っ先にレミリアがそう尋ねてきた。
「フレッドさんは書類をまとめに戻りました…あなた方はもう少しここで待機していて下さい」
「なんだと!まだここに居ろと言うのか!」
「嫌なら出ていって構いませんよ。他の国にでも向かってください。ああ出口はあちらです」
シドは外を指さした。
「くっ…わかった…だが食べ物は用意しろ!」
「ハイハイ…はぁ何様なんだか…」
シドが呆れて返事を返す。
「あの…私、お花を摘みに行きたいのですが…」
シドが外に出るとレミリアが小さな声で恥ずかしそうに頼みこんで来た。
「わかりました、いまメイドを連れてきますから中でお待ちを…」
シドはそう言うと部屋にレミリアが戻るのを確認してその場を離れた、するとすぐにメイドが顔を出した。
「ご案内しますのでこちらに…」
メイドの案内でレミリアは後をついて行く…が途中でメイドの目を盗んで柱の陰へと身を隠す。
メイドが居なくなるとそっと身を隠しながら建物の中を歩き回った。
するとお目当ての人が…風に当たるフレッドを見つける、その悲しそうな顔を見てニヤリと微笑んだ。
「フレッド様…お加減でも悪いのですか?」
名前を呼ばれてフレッドが振り返るとそこにはレミリアが…思わず眉間にシワがよった。
「なぜここに…」
周りを確認するが誰もそばに居ない。
「あっ!その…お花を摘みにきたのですがメイドさんとはぐれてしまって…部屋に戻ろうと探しているところであなたの悲しそうな顔が…」
目を潤ませて心配そうに見上げる。
「あなたはあの男のそばにいるべきでは?」
「それは…ジョージはとてもいい人よ、でも…見ましたよね…彼、興奮すると暴力を…私も叩かれた事があるんです…」
頬を押さえて涙を一粒流した。
「へぇ…あの男が?」
「はい…私!もう耐えられなくて…でもあの場ではジョージがいるから言い出せなかった…お願いですフレッド様…私を助けて…」
レミリアはフレッドに抱きついた。
「もう少し…彼にされた事を詳しく教えて貰えるかな?」
フレッドはレミリアの肩を掴んで顔を覗き込む。
「はい…フレッド様になら…」
レミリアは頬を染めて頷いた。
レミリアはフレッドに縋り付きジョージの事をある事ない事話し出す。
話を聞くフレッドは終始無言で聞いていた。
「・・・・・・ですから、コスリガ国があんな事になったのはジョージ様のせいなのです。私は何度も止めようとしましたが、女の私は余計な口を出すなと…」
ここでポロッと涙を流す。
コレで落ちない男はいないのよね…
レミリアはチラッとフレッドを見つめる。
「それは…」
フレッドは不快感をあらわに眉間に皺を寄せていた。
「あの人のせいで母も父も…二人の事をお姉様に話して私も謝りたい…」
「そうか」
「ですからどうかこの国に置いてください!その為なら…私…」
レミリアはフレッドの手を取ると自分の胸に押し当てた。
49
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
私に姉など居ませんが?
山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」
「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」
「ありがとう」
私は婚約者スティーブと結婚破棄した。
書類にサインをし、慰謝料も請求した。
「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
(完結)私より妹を優先する夫
青空一夏
恋愛
私はキャロル・トゥー。トゥー伯爵との間に3歳の娘がいる。私達は愛し合っていたし、子煩悩の夫とはずっと幸せが続く、そう思っていた。
ところが、夫の妹が離婚して同じく3歳の息子を連れて出戻ってきてから夫は変わってしまった。
ショートショートですが、途中タグの追加や変更がある場合があります。
英雄一家は国を去る【一話完結】
青緑 ネトロア
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。
- - - - - - - - - - - - -
ただいま後日談の加筆を計画中です。
2025/06/22
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる