せっかく異世界に来たんだから楽しまないと!ポジティブ女子の異世界生活

三園 七詩

文字の大きさ
29 / 48

29.

しおりを挟む
トントントン

「失礼致します」

イブさんが声をかけると

「ああ」

中から不機嫌そうなリムドの声が聞こえてきた。

「本当に入るの?」

アヤカが躊躇っていると

「はい!失礼します」

ローさんがアヤカを部屋へと押し込んだ!

「あっ!」

アヤカは躓きそうになりながら部屋へと入ると…

「アヤカ?」

目の前からリムドの声がする…

そっと顔をあげると驚いた顔のリムドがペンを握りしめて固まっていた。

「やっぱり!」

アヤカはリムドの反応に悲しいやら恥ずかしいやら…今すぐ消えたいと部屋を飛び出そうとすると

「ま、待て!」

リムドが机を飛び越えてアヤカを引き止めた!

「なぜ逃げる!?」

リムドがアヤカの顔を覗き込もうとするがアヤカが逃げて顔が見えない。

「顔が見えないではないか!」

リムドはグイッとアヤカを抱きしめると自分の方を向かせた!

その顔は赤く染まり恥ずかしそうに目線を逸らしていた…

「なんだ…その顔は…」

リムドの言葉にアヤカはうっ…と顔を顰めると

「自分だってわかってるよ!こんな格好似合わないって!だからもう見ないで!着替えてくるから離してよ」

「何を言っている…」

リムドは優しくアヤカの頬を包み込みそっと撫でるとアヤカはゾクッとして力が抜ける。

リムドは力の抜けたアヤカを優しく片手で支えると

「誰が似合わないなどと言ったのだ?クランプか?あやつ俺よりも先にこの姿を見たのか?」

リムドが不機嫌そうに聞くと

「誰にも見せてないよ…リムドにだけ…だから離して!」

「無理だ」

リムドはギュッとアヤカを抱きしめた。

「そんな事を言われて離せるはずがない!」

「な、なんでそうなるのよ!」

アヤカがリムドを押すがビクともしない…すると…

「コホン…リムド様、アヤカ様…」

ずっと息を殺していたイブさんが声をかけてきた。

「イ、イブさん助けて!」

アヤカがイブさんに助けを求めると…

「リムド様…やりすぎはアヤカ様に嫌われますよ…」

「き、嫌う…」

リムドはサッと力を緩めるとアヤカがばっと離れてイブさんの後ろに隠れる。

「退け…女」

リムドはイブさんを睨みつけると手を伸ばし近づいてきた…

そのまま手を伸ばしてイブさんの首を掴もうとすると…

「ちょ、ちょっと!リムド何してるのよ!」

アヤカがリムドに怒鳴りつけた!

「こいつがアヤカとの間を邪魔するからだ…」

「いえリムド様、私達はリムド様とアヤカ様の味方です…その証拠にアヤカ様の格好を見繕ったのは私達です」

その言葉にリムドの手はピタリと止まった…
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ブスすぎて嫁の貰い手がないから閨勤侍女になれと言われたので縁を切ります、完全に!完全縁切りの先にあったのは孤独ではなくて…

ハートリオ
恋愛
ルフスは結婚が決まった従姉の閨勤侍女になるよう父親に命令されたのをきっかけに父に無視され冷遇されて来た日々を終わらせようとブラコン父と完全に縁を切る決意する。 一方、従姉の結婚相手はアルゲンテウス辺境伯とのことだが、実は手違いがあって辺境伯が結婚したいのはルフス。 そんなこんなの異世界ファンタジーラブです。 読んでいただけると嬉しいです。 2/26 番外編を投稿しました。 読んでいただけると嬉しいです。 思っていたよりずっとたくさん読んでいただいていてとても嬉しいです。 とてもとてもありがとうございます!!   

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました

ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。 名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。 ええ。私は今非常に困惑しております。 私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。 ...あの腹黒が現れるまでは。 『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。 個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。

「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~

あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。 彼は気づいたら異世界にいた。 その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。 科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。

神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!

カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。 前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。 全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

異世界に落ちて、溺愛されました。

恋愛
満月の月明かりの中、自宅への帰り道に、穴に落ちた私。 落ちた先は異世界。そこで、私を番と話す人に溺愛されました。

処理中です...