ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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12章

473.到着

シルバの案内でプルシア達はディムロスがギルマスを務める町に着いていた。

【ここだぞ、プルシアは小さくなって俺に乗っていろ。コハクは人型になってくれ】

【はーい!】

【わかった】

コハクとプルシアは各々姿を変えてシルバの上に乗る。

【よし行くか!】

シルバが堂々と門に行くと…

「えっ!シルバーウルフ?こ、子供が乗ってる!後ろにドラゴンも!た、大変だー!」

門に立っていた男が慌てて町へと逃げて行った…

【シルバおじちゃん…あの人逃げちゃったよ?】

【お前がいれば大丈夫なんじゃないのか?】

コハクとプルシアがシルバに聞くと

【お、俺を知らないやつだったんだな!構うもんかさっさと行こう】

がら空きになった門をシルバ達は堂々と通り過ぎた。

男は急いでギルドに駆け込むと…

「た、大変です!シルバーウルフと小さいドラゴンが子供を連れて現れました!」

大声で報告する!

「シルバーウルフに子供?まさかミヅキちゃんが帰ってきたのか!?」

「子供ってどんな子だ!」

冒険者達が聞くと

「男の子でした!金色の髪の毛の…」

「ん?金髪?」

冒険者達が顔を見合わせる。

「誰か一緒に確認に行ってみろよ!コレで違ってたらセバスさんの機嫌が絶対悪くなるぞ…」

「そ、そうだな。確認は大事だ!ちゃんとわかってから報告して方が良さそうだもんな!」

数人の冒険者達が門番と一緒に出ていった。

残った冒険者達は…

「本当にミヅキちゃん達帰ってきたのかなぁ~」

「ギルマスとセバスさんが帰ってきた時に近々帰ってくるって言ってたもんな…」

「近々…って言って結構たったけどな」

「だからセバスさん達もイライラしながらもたまに寂しそうにしてるんだろ?」

「多分な…」

「あー…早く帰ってこないかなぁ~またミヅキちゃんと依頼に行きたいよ」

ヤダルがため息をつくと

「お前はいいよ!一回行ってるんだから!次は違うチームだからな」

「まじか…」

「いや、まだ帰ってきたって決まってないからぬか喜びになるかもしれないぞ」

「そ、そうだな…」

そうは言いながらも皆ソワソワしながら報告を待っていた。


「なんだか今日はギルドが騒がしいですね」

書類を届けに来たギルド職員がギルマスに話しかけてきた。

「そうなのか?なんか変わった依頼でも来てたか?」

ギルマスが依頼書を確認するが目立つ様な依頼は来ていなかった。

「別になんて事はない依頼だな…」

「そうなんですよね…でも冒険者達がゾロゾロ集まってるんですよ。依頼を受けるわけでもなく待ち合わせか何かなんですかね?」

職員がわけがわからずに首を傾げる。

「ふーん…まぁ何かあったら報告してくれ」

「わかりました」

職員は頭を下げて部屋から出ていった。

「なんじゃろな?」

ギルマスが離れた机で仕事をしているセバスに声をかけると

「ろくな事を考えていなければいいですけどね。仕事を増やされるのはごめんですから」

淡々と答えると

「全く、覇気がねぇな!しょうがない。今日は飲みに行くか?」

ギルマスがクイッと飲む仕草をすると、セバスがため息をつく。

「そう言ってご自分が飲みたいだけなんじゃないですか?」

ジロっとギルマスを睨むと

「まぁ、まぁいいじゃねぇか!そうと決まればさっさと仕事を終わらすぞ」

「まぁいいんですけどね」

セバスは苦笑すると仕事に取り掛かった。


その頃シルバ達はドラゴン亭へと着いていた。

【表は不味いから裏に回るぞ】

コハク達を裏に連れていくと

【コハクあの扉から入ってルンバ達を呼んでこい】

【わかった!】

コハクがシルバから飛び降りると扉に向かって走っていった!

ガチャ!

勢いよく扉を開けると…

「うわ!な、なんだ?」

見たことない男が突然裏から入ってきたコハクに驚いて声をあげる!

その声を聞いてルンバが確認に来ると…

「誰だ?」

コハクの人型を見た事がないルンバが顔をしかめると

「腹減ったのか?親はいるのか?」

屈んで話しかけてきた。

「おやいないよ、ルンバにあいにきた」

「俺を知ってるのか?」

ルンバが驚いていると…

「ルンバさん…まさか隠し子ですか!?リリアンさんて綺麗な奥さんとお腹にお子さんがいるのに!ムツカちゃんになんて説明するんですか!」

最初に見た男が喚き出す。

ゴスッ!

ルンバは男に拳骨を落とすと

「うるさい。そんな訳あるか」

すると騒ぎにお店のお手伝いをしていたムツカが気がついて近づいて来た。

「あっムツカちゃん駄目だよ!」

男が止めようとするがムツカは扉の前に立つ男の子を見つめると…

「あれ?コハクちゃん?」

ムツカはコハクの金髪と瞳を見つめて声をかける。

「ムツカー!ひさしぶり!」

コハクがムツカに抱きつくと

「おい!ガキ!ムツカちゃんに何するんだ!」

男がコハクを引き剥がす!

「あっ!ネイトさんコハクちゃんは友達なんだよ!」

ムツカがコハクに手を伸ばす!

「ムツカ、この子があのコハクなのか?」

ルンバさんもコハクをじっと見つめると

「確かに面影はあるけど…」

「絶対コハクちゃん!」

ネイトが仕方なくコハクを下ろすと目の前でくるんと一回転して変化する。

【ほらな!】

天狐の姿になるともう一度人型に戻った。

「人になれるようになったんだ!」

「すっごい!コハクちゃん!あれ…コハクちゃんがいるってことは…」

ムツカがキョロキョロと周りを見ると

「ミヅキ様は?」

「あっ!そうだ!おれルンバとリリアンよびにきたの!あとムツカも!えっと…ポルクスが…けっ…けっ…なんだっけ?」

うーんと考える。

「けっ…決闘とかか?」

ネイトが口を挟むと

「そうだ!けっとう!」

【馬鹿、結婚だ】

扉の向こうからシルバが訂正する。

「あっ…ちがうけっこん!」

「結婚!?ポルクスが?」

ルンバさんが珍しく大きな声を出す!

「だからきてほしいって!はやくいこう!」

コハクが二人の手を掴むと行こう行こうと引っ張る!

「ま、待て!行くけど店を閉めたり準備しないと…」

ルンバが慌てると…

「あなた…どうしたの?騒がしいけど…」

大きなお腹のリリアンさんが住居用の扉から出てきた。

「あっリリアンだ!リリアンもつれてく!」

コハクがリリアンを見つけてぴょんぴょん跳ねると

「あら?可愛い子ね?どこの子だっけ?」

ヨシヨシと頭を撫でる。

「おれコハク!ポルクスけっこんするからきてほしい!」

【ミヅキがリリアンは無理させるなって言ってなかったか?】

プルシアが聞くと

「リリアン…はだめ?ムリはよくない…」

コハクがしゅんとしながらリリアンに聞くと

「ああこれ?」

大きなお腹をさする。

「まだ予定日は先だから大丈夫よ。それよりポルクスが結婚するって本当なの?」

「ほんとう!じゃあいこう!シルバおじちゃんとプルシアおじちゃんがそこでまってる!」

扉の向こうを指さすと…

「なんだ?連れがいたのか?」

ネイトが扉を開くと…

「あっ…」

「ネイト!」

ルンバとリリアンが嫌な予感に止めようと声をかけるがネイトは扉を開けてしまう。

そこには大きなシルバーウルフとドラゴンが自分を見下ろしていた…

「きゅ……ぅ」

ネイトはあまりの恐怖にそのまま後ろへと倒れ込んだ。
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