ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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14章

閑話【アランさんのお留守番3】

マルス達はリリンをまた守るように走り出す…

アランはそれをじっと伺うように見つめながら後をついて行った。

やっと目的の洞窟近くにきたが、周りはもう薄暗くなっていた…

「予定より遅くなったな…急いでテントを張って今夜は休もう。明日の朝早くに洞窟に入ってニーズヘッグを仕留めにいく」

「えっ…今からいかないのか?」

アランが聞くと

「馬鹿か、ニーズヘッグは夜行性だ!しかも夜目かきくから危ないんだよ!わざわざ夜に行くやつがいるわけないだろ?」

マルスが馬鹿にするようにアランを見つめると

「そうなんだ!」

リリンがすごいと手を前で握ってマルスを見つめる。

マルスはリリンの視線に得意げに笑っていると

「そんな事は知ってるが、別に問題ないだろ?要は倒せばいいんだから」

アランが当たり前のように聞き返した。

「だから!夜のあいつは倒せないって言ってるだろ!」

マルスが声を荒らげると

「はっ?お前らみんなB級だったよな、ニーズヘッグの夜型くらい問題ないだろ?」

「えっ、もしかしてアランさんニーズヘッグの夜型を倒せるんですか!?」

リリンが今度はアランに近づいてすごいと目を輝かせた。

「そのくらい俺にだって…」

「そ、そうだよな。出来るけどリリンに危険が及ぶから…」

「えっ…私の為に?そんなみんな気を使わないで、私自分の身ぐらい守れるわ。それに何かあったら…アランさん守ってくれますよね?」

リリンがチラッと伺うようアランに熱い視線を送ると

「アランは守らなくて大丈夫だ、守るなら俺が!」

マルス達がアランからリリンを遠ざける…アランはため息をつくと

「わかったよ、今夜は休んで朝からな。じゃあさっさとテント張ろうぜ」

アランは収納から自分のテントを取り出すと風向きを考えて場所を決める。

他のメンバーも渋々テントを出すと各々設置する場所を考えている。

「私、アランさんの隣いいですか?」

リリンがアランのテントの隣にピッタリとくっつけてくる。

「リリン!」

皆が止めようとすると…

「いや、すぐ側はやめてくれ。何かあった時に動けない」

アランがリリンに断りを入れると自分のテントをわざわざ離した。

「は、はい…」

リリンは寂しそうにアランから少し離してテントを立てた。

そんなリリンの様子に

「じゃあ俺はリリンの隣にいいか?」

「なら俺はその反対側に…」

マルス達は競うようにリリンの近くを確保する。

「あの…あんまりみんな近いと、恥ずかしいから…」

リリンが頬を染めるとマルス達はへらっと笑って少しだけ離れた。

アランはテントに入り横になっていると…

「すみません…アランさん…寝ちゃいましたか?」

テントの外からリリンの囁くような声が聞こえる。

アランは無視していると

「すみません…失礼します」

勝手にリリンがアランのテントに入ってきた…

リリンはアランの脇にそっと体を寝かせると…ピッタリとアランに自分の体をくっつける。

アランは仕方なく目を開くと

「何してる?」

リリンに顔を向ける…すると、リリンは上半身をはだけさせ、上目遣いに目を潤ませてアランを見つめて…生足を絡ませてきた…

「私…一目見た時からアランさんの事が…」

リリンはアランに寄り添って顔を近づけるとじっと目を見つめる。

「アランさんは…私の事どう思います?」

目を見つめたままリリンはアランに問いかけると

「重い、邪魔だ」

アランがリリンを退かした。

「嘘!なんで効かないのよ!」

リリンはキッとアランを睨みつけると

「お前…魅了魔法使ってるのか?」

アランはじっとリリンの瞳を見つめた。

「こんなに目を合わせてるのに!」

リリンが悔しそうに手を握る。

「そうやってアイツらも手玉にとったのか?」

外の連中の事を聞くと

「そうよ、あいつらは私の虜なの。でもあんまり強く無いのよね…だからアランさんならと思って…どうかな?私の事好きにしていいから一緒に組まない?」

服を掴んでチラッと胸を見せる。

「悪いが間に合ってる。俺はニーズヘッグに興味があるそれを捕獲したらこのパーティも抜けるからな」

「な、なら私も連れてって!ここの奴らなんてもういらないから!」

アランに抱きつくとその唇に顔を近づける…

するとアランはリリンの顔を掴んで遠ざけた。

「止めろ。そうやってさらに魅了魔法をかける気だろ」

アランがじっとリリンを睨むと

「ち、違うわ…私の本当にアランさんの事が…」

リリンは手で顔を覆って泣き出すと…

「リリン!」

リリンが居ない事に気がついたマルス達がアランのテントに乗り込んできた!

リリンが服を乱し半裸状態で泣いている姿を見ると…

「アラン~!!リリンに何をした!」

「事によっては犯罪ですよ!」

「いや、このままギルドに報告しよう!」

「それよりもここで殺した方がみんなの為では?」

目が据わった四人がアランを睨みつけると…リリンは指の間からそっと覗きこんでほくそ笑む。

「全く…変な依頼持ってきやがって…」

アランはため息をつくと面倒くさそうに起き上がった。

「おい、狭いから一旦出ろ!」

ギュウギュウのテントからみんなを押し出すと

「ふふ…この人数相手ならさすがのアランさんでも敵わないですよね…」

リリンはアランにだけ聞こえるように囁くと

「お前…俺のランク知らないのか?」

アランはリリンを見つめると

「知ってますよ、みんなと同じB級ですよね?少しは出来るみたいでますけど…」

「まぁ…そうだな」

アランはしょうがないと頷くと、

「いいか、魅了魔法を解く方法知ってるか?」

「はっ?何言ってるの…」

「知らないなら教えてやるよ。魅了よりも強い感情を与えてやるんだ」

「強い感情?何それ?そんなの無いでしょ」

リリンが鼻で笑うと

「恐怖があるだろ?」

そう言うとアランはマルス達に今までの鬱憤を晴らすように殺気を放つ。

「まぁ殺されそうになったんだ…お前らも殺されても文句はねぇよな?」

アランは四人にゆっくりと近づいていく…

「あ、ああ…」

「た、すけ…て」

四人は足の力が抜けて腰が抜けるとガタガタと震えて座り込む…

「ちょっと眠ってろ…」

そう言うとアランは四人の首筋に手刀を食らわせた。

呆気なく四人は気を失うと…

「は?何この実力差は!?あんた何者よ!」

「何者って…〝暴食のマーべリング〟のB級冒険者のアランだよ」

「こ、こんな強いなんて聞いてない!アランさんなら色仕掛けで絶対にすぐ落ちるってみんな言ってたのに…」

リリンが後ずさりすると…アランはリリンの後ろに魔物の気配を感じる。

「おい、待て…ゆっくりとこっちに来い」

アランが声を落としてリリンに声をかけると…

「そんな事言って近づいたらそいつらと同じ様にするんでしょ!魅了魔法を使ってメンバーを操ってたなんて報告されたら…冒険者の資格が無くなっちゃう!」

リリンが声を上げると逃げ出そうと立ち上がる。

「馬鹿野郎…」

アランが顔をしかめると…リリンはなんだか異臭に気がついた…

「ま、まさか…」

そっと後ろを伺うと…

「シュルルル…」

すぐ後ろに舌を出してヨダレを垂らすニーズヘッグが口を開けていた…

「きゃあああ!!」

リリンは大声をあげる!逃げ出したいが足がすくんで動けない…そんなリリンを格好の獲物とニーズヘッグが飛びかかった!

リリンは既の所でどうにか避けるが牙が顔を掠めた!

アランは走り出すと

「相手は俺だ!お前の肉楽しみだなぁ!」

嬉々としてニーズヘッグに襲いかかった!


アランはなんて事なく一人でニーズヘッグを肉にした。

鼻歌を歌いなが解体していると…

「いやぁー!!私の!私の顔が!」

リリンから叫び声があがる。

「今度はなんだよ…」

アランがうんざりすると

「助けて!何か、何か薬は無いの!」

叫ぶリリンに振り返り顔を向けると、襲われたリリンの顔がニーズヘッグから受けた傷でみるみる爛れていた。

「毒か?」

リリンの顔をじっと観察すると傷口を確かめる。

「こりゃ俺じゃ無理だな、急いで帰らないとどんどん傷が広がるぞ」

「な、なら早く!早く帰りましょ!」

「いいけどお前遅いじゃん、帰るのに一日かかるんだろ?それにこいつらも連れて帰らないと…」

アランは気を失っている男四人を見つめると

「そんなヤツらどうでもいいわ!それよりも私の顔よ!お願いなんでもするから連れて帰って…」

アランの足に縋り付く…

「本当になんでもするわ!あなたの満足行くまで抱かれてもいい!足の裏を舐めろって言うなら舐めてもいいわ!だからお願い…」

アランに手を伸ばすと…

「なんでもねぇ…」

アランはリリンをじっと見下ろした…
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