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7巻
7-3
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「さっきの肉は美味しかったが、これは野菜だろ。俺は野菜はちょっと……」
ムサシさんは、肉が無いことに難色を示す。
「ムサシさん、好き嫌いは駄目だよ。それに野菜って栄養もあって、ちゃんと料理すれば美味しいんだよ。とりあえず一口!」
「ああわかった、だが一口だぞ! 不味かったら食べないからな!」
「わかったよ~。そしたらコジローさんにあげるもんね」
「えっ、コジローに?」
「コジローさんは私の料理をいつも美味しいって、なんでも食べてくれるよ」
「あいつだって野菜が苦手なはずだぞ!」
「えー? いつも食べてるけどなぁ」
首を傾けて考えているとムサシさんが味噌炒めを食べていた。
ムギュ! ムギュ!
ナスの食感がいい音を出す。
ムサシさんはゴクンと飲み込むと無言で味噌炒めをかき込んだ。
「ムサシさん?」
「いやぁミヅキ、野菜って美味いな。それとも美味いのは俺の味噌のおかげなのか?」
一瞬でなくなった味噌炒めの皿を凝視して、私は驚きのあまり言葉を失い立ち尽くしてしまった。
「おい、ミヅキどうしたんだ?」
「酷い、ムサシさん! 私の分は!」
味噌炒めの空の皿を手に取りワナワナと震える。
「久しぶりの待ちに待った味噌炒め……」
「悪かったミヅキ。なっ、謝るから」
ムサシさんはすまんすまんと笑っているが食べ物の恨みは恐ろしい!
「これは許せない! ムサシさん、ひとつ貸しだからね!」
「わ、わかったからそんなに怖い顔するなよ」
ムサシさんが私の怒りにオロオロとしだした。
「全くベイカーさんみたい。食いしん坊なんだから……あっ」
思わずベイカーさんの名前を出して懐かしさに動きが止まった。
それと同時にあることを思い出す。
「今度はどうした?」
「あーどうしよう! みんなの事すっかり忘れてた。迷子になってから、結構時間がたってるよね。絶対シルバが心配してる。ベイカーさんとセバスさんに言われちゃう」
今度は私が急にオロオロしだした。
「ムサシさん、私どうしても森の外に出たいんです。味噌炒めは……悔しいけど諦める。だから外まで案内してください!」
「ああ、構わないぞ」
ムサシさんは私の必死な様子にクスッと笑うと顔に布を巻きだした。
「ありがとうムサシさん、ところでなんで布を顔に巻くの? やっぱり忍者だから?」
私はどんな理由なのかとワクワクしながら聞いてみた。
「いや俺の顔は異質だからな。いつもはこうやって隠してるんだ」
「異質? 何処が? 普通の犬の顔だったよ?」
「犬の顔って事が異質なんだよ! 言わせんなよ」
ムサシさんが、はぁと疲れたようにため息をつく。
「なんだかミヅキと話していると、自分の姿が変だということを忘れてしまう気がするな。忌み嫌うこの顔の事が馬鹿らしくなってきた」
「ふーん? 人もいて獣人もいて犬もいて魔物もいるのに、犬の顔は変なんだ? よくわからないね。でも、犬の顔でもムサシさんはカッコイイと思うよ!」
私は本当に思った事を言ったのだが、ムサシさんは憑き物が落ちたように穏やかに笑った。
ムサシさんの案内で私が霧の森の中を歩いて行くと、「ガサッガサッ!」と前方から木々が揺れる物音がする。
ムサシさんが私を庇うように前にでた。
「あっ」
「お前達!」
「ムサシさんお久しぶりです」
現れたのは三人組の、これまたコジローさん達と同じような姿の人達だった。
里の者がムサシさんに挨拶をすると、皆の間に微妙な空気が流れる。
私はどうしたのかとひょっこりとムサシさんの後ろから顔を出した。
ビクッ!
すると三人組が私の姿に驚いた。
「ムサシさんその子は?」
「ああ、迷子だ。これから外に出してやるんだ」
ムサシさんは先程とは変わって声も小さく、顔を逸らしながら話しかけている。
その姿に三人組は気まずそうにしていた。
「わかりました。先程大きな音がしましたので、気をつけて下さい」
「ああ……」
心配そうな顔で三人はムサシさんを見つめると、森の中に消えていった。
「ムサシさん、さっきの人達ってコジローさんの里の人?」
私はムサシさんに聞いてみた。
「ああ、そうだ……」
先程までの元気が無くなっている。
「なんでそんなによそよそしいの?」
「俺はあいつらに里から追い出されたんだ」
「えっ?」
まさかとムサシさんを見るが、冗談を言っているような顔ではなかった。
「ムサシさん達に何があったのか知らないけど、さっきの人達からはムサシさんを心配する雰囲気しか感じなかったよ。追い出した人の事を心配なんてするかな?」
「現に俺は洞窟に住んでるだろ」
「好き好んで住んでいるのかと思った」
「なんだそりゃ。はぁ、ミヅキと話してると力が抜ける」
ムサシさんはそう言いながらも先程より少し元気が出ていたようだった。
「なんで追い出されたの? なんかいけないことしちゃったの?」
なんとなく様子が気になり、ガンガン不躾に質問をしてみた。
「さっき言っただろ、俺の顔が気味悪いんだよ」
「犬の顔が? 異質って気味が悪いって事?」
「ああ」
「嘘だ! だってみんなも犬になれるんでしょ?」
「まぁそうだが、俺は身体は人だ」
「でもさっきの人達、別に気味悪そうにしてなかったよ? ムサシさんちゃんとみんなの顔見た?」
私に言われてムサシさんはハッとしていた。
「そういえば拒否をされてからは人の視線が怖くなっていた。それから人の顔を見るのが怖くなったんだ」
「私と話す時は普通にしてるじゃん、ちゃんと私の顔を見て話してくれるし」
「そうだな。ミヅキはなんだか話しやすいな」
「話せるなら同じように話せばいいのに……もったいない」
「うるさい……」
ムサシさんは私から離れるように足を速めた。
◆
先程ムサシと会った三人組は他の里の者に出会うと、先程の物音がフェンリル様の仲間達によるものだった事を聞かされた。
「えっ? あの物音ってドラゴン!」
「ああフェンリル様の仲間の方らしい」
「ドラゴンが仲間って凄いなぁ」
三人がその事実にびっくりしている。
「それで、フェンリル様のご主人様が今行方知れずになっていて、どうにかその方を捜さないとこの森を沈めるらしい」
「し、沈める?」
「大層大切な主人らしいんだ」
「フェンリル様のご主人様。ドラゴンも従えるって、なんだよその人。どんだけ恐ろしい方なんだ、俺達が会っても大丈夫なのか?」
不安そうに聞く。
「それが黒髪と黒目の幼い女の子らしい」
「「「えっ?」」」
「信じられないよな、フェンリルのご主人様が子供なんて」
はぁとため息をつくが、三人の驚きは違うところだった。
「い、いや! 黒髪黒目の女の子だって!?」
「さっき、ムサシさんといた子じゃないか!」
「絶対そうだ! 迷子だって言ってた!」
三人組が各々に騒ぎ出す。
「一体どういう事だ? ムサシさんがどうした?」
三人組を落ち着かせて改めて話を聞いた。
「さっき、ムサシさんに会ったんだよ。その時に後ろに黒髪黒目の女の子を連れていたんだ。迷子だから外まで案内するって言ってた!」
「よし、ムサシさんを捜してその子を預かろう!」
「お前達はムサシさんを追ってくれ。俺達はこの事をコジローさんに知らせに行く!」
「「「了解!」」」
みんなは一瞬で姿を消した。
◆
「さぁミヅキ、もう少しで外に着くぞ」
「ありがとう、あー良かった」
森の中をムサシさんの案内で歩き続け、ようやく森を抜けるところまで来たのだ。
「おい、誰もいないぞ?」
「あれ?」
私はコジローさんを待っていた場所をキョロキョロとうかがうが、見渡す限り誰の姿も見えなかった。
「場所が違うのかな?」
森の周りを歩いて行き様子をうかがうが、よくわからなかった。
「ムサシさんありがとう。ちょっとあっちに行ってみるよ!」
「大丈夫なのか?」
ムサシさんが心配そうについてこようとする。
「大丈夫、大丈夫! シルバ達に念話を送ってみるから!」
【シルバ~、シンク~、コハク~、プルシア~! おーい!】
【……】
あれ? 返事がない。
おかしいなと変な顔をしていると、ムサシさんが近づいてきた。
「そのシルバって人と話が出来たのか?」
「ううん、なんか出来ない。ってことは森の中にいるのかな?」
私はこれからどう動こうか考えていた。
「隠れ里に案内しようか?」
すると見かねたムサシさんが声をかけてくれる。
「いいの? でも無断で入ったら駄目だって聞いたよ」
「まぁそうだが、ミヅキに害はないって俺が言ってやるよ」
「ムサシさんはいいの? 里に行くの、嫌なんでしょ?」
「……」
ムサシさんはグッと何かを堪えている。
「無理しないで、私は大丈夫。もう少しここで待ってみるよ」
私はまたねーと手を振ると森の外側を歩き出した。こうしていれば、いつかみんなが来てくれるかもしれない。
ムサシさんは私が見えなくなるまで見送ってくれていた。
どうするかなぁ~。
私は少し森の周りを散策してみたあと、木陰にしゃがんで様子を見る事にした。
しかし今のところ誰か来る気配はない。
「無駄に動いてもなぁ」
木陰に気持ちがいい風が吹く。
夜遅くからずっとプルシアに乗って移動し、霧の森で迷い歩き回り、念願の醤油を使った料理を食べてと、私の体力は限界を迎えていた。
少しだけとその場にもたれ掛かると、いつの間にか眠ってしまった。
◆
ミヅキと別れたムサシは、とぼとぼと洞窟に向かって歩いていた。
するとガサッガサッっとまた気配がする。
また里の者達かと思っていると、目の前に真っ赤な鳥と黄色い獣が姿を現した。
【キャン!】
【コハク、こいつからミヅキの匂いがするの?】
【キャン!】
【お前! ミヅキは何処だ!】
見た事もない赤い鳥は羽を広げてムサシの行く手を阻み、黄色い獣は反対側に行き毛を逆立てた。
「な、なんだこいつらは」
この森では見たこともない魔物にムサシは短剣を出して警戒する。
「ムサシさん!」
今度は先程の三人組が黄色い獣の横で武器を出して構えた。
「ムサシさん! こいつらは?」
ムサシは顔の布をぎゅっと巻き直すと三人組と一緒に剣を構える。
「わからん、いきなり囲まれた!」
ムサシは赤い鳥に剣を向けたままジリジリと下がり三人の側に寄った。
「ムサシさん、先程一緒にいた黒髪の女の子は?」
一人がムサシにミヅキのことを聞いてきた。
【黒髪!】
【キャン!】
【ああ! ミヅキの事だ!】
するといきなり魔物達が興奮するように騒ぎ出した。
「さっき外まで連れて行って別れた。連れの者がいなかったが、そこで待ってみると言っていた」
【ミヅキが外にでた?】
【キャンキャン!】
【よし、コハク戻るぞ。ちょっと身体掴むからね!】
赤い鳥は黄色い獣を足で掴むと、空に向かって飛び立ってどこかに行ってしまった。
「なんだったんだ?」
ムサシは急に飛び立って行った魔物達を呆然と見つめていた。
「もしかして今の話を聞いていたのか……」
飛び立って行った方角がミヅキと別れた方向と同じであることに焦りを覚える。
「ミヅキ!」
ムサシは三人の声も聞かず、無我夢中で走り出していた。
【なんなのこの森、全然飛ぶ方向がみえない!】
思うように飛べずにシンクがイライラする。
【キャン!】
するとコハクが何かを訴えた。
【わかった。じゃ、本気で飛ぶから、コハクはちょっと我慢してね。火傷したらあとで治してあげるから】
【ギャン!】
コハクが気合を入れるとシンクが真っ赤な炎を纏って羽ばたいた。
目の前にある障害物を全て溶かしながら一直線に突き進むと、バッと視界が広がった。
【出た!】
いつもの青空に出ると速度を緩めて炎を鎮める。
コハクを見ると背中の部分が少し焦げているが怪我を負っている様子はなかった。
【コハク大丈夫?】
【キャンキャン!】
コハクからも元気な返事がかえってきたのでシンクはホッとして回復魔法をかけた。
【じゃこのままミヅキを捜そう! ミヅキー! ミヅキー!】
【キャーン!】
呼びかけるが、反応がない。
【さっきの男が、外に連れて行ったって言ってたのに】
シンクは空から森の上をグルグルと旋回し続けた。
◆
「う、ううん……」
私は心地よい揺れに目を覚ますと、真っ白いふわふわの絨毯が目に入る。
「うわぁ、触り心地抜群、高そうな絨毯だなぁ」
ふかふかの襟足を撫でながら、また眠りにつこうとする。
「ガウ!」
シルバとは違う甲高い声の鳴き声が絨毯から聞こえた。
「うん? シルバにしては声が違う……」
眠い目を擦りながら起き上がろうとする。
「うわぁ!」
バランスを崩して落ちそうになる所を絨毯にしがみついた。
「ガウッ!」
しっかりと絨毯を掴んで体勢を整えると、そこはシルバより少し小さい真っ白い狼の上だった。
「あれ? なんで狼に乗ってるんだ?」
わけがわからないが落ちないようにと狼にしがみつく。
「狼さん、ちょっと止まって貰ってもいいかな?」
耳元で声をかけるとチラッと振り返り、渋々という感じで止まってくれた。
「ありがとう、えーと狼さんだよね? なんで私、狼さんに乗ってるのかな?」
狼さんに聞いてみた。
狼さんは、コジローさんが変化した時と同じように一回転をすると、綺麗な色の白い女性の姿になった。
「あなた、なんであんな所にいたの?」
白い女性は私を見下ろして冷たく聞いた。
くっ! くノ一!
冷たくされた事よりも女性の姿に興奮する。
「聞いてる?」
綺麗な女の人がイラッとしているのか、じっとこちらを睨みつける。
「えっ? えーと仲間を待ってました」
何故か怒られているような感覚に、思わず敬語で答えてしまう。
「コジロー様が捜しているわ、仲間の事は後でいいからとりあえず私についてきて」
そう言うと返事も待たずに走り出した。
「コジローさん?」
私は慌てて追いかけるが、子供の足では追いつけずにどんどんと離されてしまう。
「ま、待って……」
木々や草に手足や顔をぶつけながら一生懸命走るが、時々見失ってしまう。
「あっ」
女性の痕跡を探ろうと周りを見渡すが、気がつけばどっちに向かったのかもわからなくなってしまった。
「また、迷子」
立ち尽くしていると「何やってるのよ!」と先程の女性が怒りながら戻ってきてくれた。
「なんだってコジロー様はこんな子を……」
女性は面白くなさそうに私を抱き上げた。
「あなた遅いから抱き上げていくわ、しっかりと捕まってなさい」
「はい、お手数お掛けします。よろしくお願いします」
女性は木々の間を流れるように走り出した。
「すごーい」
私は流れる景色を興味深そうに見ていた。
「おかしいわね。何だか木が避けていくような感覚があるわ」
お姉さんは森が不思議な感じがすると少し歩みを緩めた。
「お姉さんはコジローさんのお友達なんですか?」
景色を存分に見た私はお姉さんに話しかけた。
「コジロー様は私の目標よ、小さい頃から憧れていたの。それが帰ってきた途端にフェンリル様を連れてきたり、顔にあんな傷をつけていたり、ドラゴンまで来て森を沈めるって脅したり、一体どうなってるのよ!」
お姉さんの口調が段々と強くなる。
「しまいには黒髪黒目の子供を捜して連れてこいなんて……黒髪黒目、そんな不吉な者を里に入れるのは初めてよ」
「黒髪黒目? それって私?」
「あなた以外に黒髪の子がいるの?」
ジロっとお姉さんに睨まれる。
ムサシさんは、肉が無いことに難色を示す。
「ムサシさん、好き嫌いは駄目だよ。それに野菜って栄養もあって、ちゃんと料理すれば美味しいんだよ。とりあえず一口!」
「ああわかった、だが一口だぞ! 不味かったら食べないからな!」
「わかったよ~。そしたらコジローさんにあげるもんね」
「えっ、コジローに?」
「コジローさんは私の料理をいつも美味しいって、なんでも食べてくれるよ」
「あいつだって野菜が苦手なはずだぞ!」
「えー? いつも食べてるけどなぁ」
首を傾けて考えているとムサシさんが味噌炒めを食べていた。
ムギュ! ムギュ!
ナスの食感がいい音を出す。
ムサシさんはゴクンと飲み込むと無言で味噌炒めをかき込んだ。
「ムサシさん?」
「いやぁミヅキ、野菜って美味いな。それとも美味いのは俺の味噌のおかげなのか?」
一瞬でなくなった味噌炒めの皿を凝視して、私は驚きのあまり言葉を失い立ち尽くしてしまった。
「おい、ミヅキどうしたんだ?」
「酷い、ムサシさん! 私の分は!」
味噌炒めの空の皿を手に取りワナワナと震える。
「久しぶりの待ちに待った味噌炒め……」
「悪かったミヅキ。なっ、謝るから」
ムサシさんはすまんすまんと笑っているが食べ物の恨みは恐ろしい!
「これは許せない! ムサシさん、ひとつ貸しだからね!」
「わ、わかったからそんなに怖い顔するなよ」
ムサシさんが私の怒りにオロオロとしだした。
「全くベイカーさんみたい。食いしん坊なんだから……あっ」
思わずベイカーさんの名前を出して懐かしさに動きが止まった。
それと同時にあることを思い出す。
「今度はどうした?」
「あーどうしよう! みんなの事すっかり忘れてた。迷子になってから、結構時間がたってるよね。絶対シルバが心配してる。ベイカーさんとセバスさんに言われちゃう」
今度は私が急にオロオロしだした。
「ムサシさん、私どうしても森の外に出たいんです。味噌炒めは……悔しいけど諦める。だから外まで案内してください!」
「ああ、構わないぞ」
ムサシさんは私の必死な様子にクスッと笑うと顔に布を巻きだした。
「ありがとうムサシさん、ところでなんで布を顔に巻くの? やっぱり忍者だから?」
私はどんな理由なのかとワクワクしながら聞いてみた。
「いや俺の顔は異質だからな。いつもはこうやって隠してるんだ」
「異質? 何処が? 普通の犬の顔だったよ?」
「犬の顔って事が異質なんだよ! 言わせんなよ」
ムサシさんが、はぁと疲れたようにため息をつく。
「なんだかミヅキと話していると、自分の姿が変だということを忘れてしまう気がするな。忌み嫌うこの顔の事が馬鹿らしくなってきた」
「ふーん? 人もいて獣人もいて犬もいて魔物もいるのに、犬の顔は変なんだ? よくわからないね。でも、犬の顔でもムサシさんはカッコイイと思うよ!」
私は本当に思った事を言ったのだが、ムサシさんは憑き物が落ちたように穏やかに笑った。
ムサシさんの案内で私が霧の森の中を歩いて行くと、「ガサッガサッ!」と前方から木々が揺れる物音がする。
ムサシさんが私を庇うように前にでた。
「あっ」
「お前達!」
「ムサシさんお久しぶりです」
現れたのは三人組の、これまたコジローさん達と同じような姿の人達だった。
里の者がムサシさんに挨拶をすると、皆の間に微妙な空気が流れる。
私はどうしたのかとひょっこりとムサシさんの後ろから顔を出した。
ビクッ!
すると三人組が私の姿に驚いた。
「ムサシさんその子は?」
「ああ、迷子だ。これから外に出してやるんだ」
ムサシさんは先程とは変わって声も小さく、顔を逸らしながら話しかけている。
その姿に三人組は気まずそうにしていた。
「わかりました。先程大きな音がしましたので、気をつけて下さい」
「ああ……」
心配そうな顔で三人はムサシさんを見つめると、森の中に消えていった。
「ムサシさん、さっきの人達ってコジローさんの里の人?」
私はムサシさんに聞いてみた。
「ああ、そうだ……」
先程までの元気が無くなっている。
「なんでそんなによそよそしいの?」
「俺はあいつらに里から追い出されたんだ」
「えっ?」
まさかとムサシさんを見るが、冗談を言っているような顔ではなかった。
「ムサシさん達に何があったのか知らないけど、さっきの人達からはムサシさんを心配する雰囲気しか感じなかったよ。追い出した人の事を心配なんてするかな?」
「現に俺は洞窟に住んでるだろ」
「好き好んで住んでいるのかと思った」
「なんだそりゃ。はぁ、ミヅキと話してると力が抜ける」
ムサシさんはそう言いながらも先程より少し元気が出ていたようだった。
「なんで追い出されたの? なんかいけないことしちゃったの?」
なんとなく様子が気になり、ガンガン不躾に質問をしてみた。
「さっき言っただろ、俺の顔が気味悪いんだよ」
「犬の顔が? 異質って気味が悪いって事?」
「ああ」
「嘘だ! だってみんなも犬になれるんでしょ?」
「まぁそうだが、俺は身体は人だ」
「でもさっきの人達、別に気味悪そうにしてなかったよ? ムサシさんちゃんとみんなの顔見た?」
私に言われてムサシさんはハッとしていた。
「そういえば拒否をされてからは人の視線が怖くなっていた。それから人の顔を見るのが怖くなったんだ」
「私と話す時は普通にしてるじゃん、ちゃんと私の顔を見て話してくれるし」
「そうだな。ミヅキはなんだか話しやすいな」
「話せるなら同じように話せばいいのに……もったいない」
「うるさい……」
ムサシさんは私から離れるように足を速めた。
◆
先程ムサシと会った三人組は他の里の者に出会うと、先程の物音がフェンリル様の仲間達によるものだった事を聞かされた。
「えっ? あの物音ってドラゴン!」
「ああフェンリル様の仲間の方らしい」
「ドラゴンが仲間って凄いなぁ」
三人がその事実にびっくりしている。
「それで、フェンリル様のご主人様が今行方知れずになっていて、どうにかその方を捜さないとこの森を沈めるらしい」
「し、沈める?」
「大層大切な主人らしいんだ」
「フェンリル様のご主人様。ドラゴンも従えるって、なんだよその人。どんだけ恐ろしい方なんだ、俺達が会っても大丈夫なのか?」
不安そうに聞く。
「それが黒髪と黒目の幼い女の子らしい」
「「「えっ?」」」
「信じられないよな、フェンリルのご主人様が子供なんて」
はぁとため息をつくが、三人の驚きは違うところだった。
「い、いや! 黒髪黒目の女の子だって!?」
「さっき、ムサシさんといた子じゃないか!」
「絶対そうだ! 迷子だって言ってた!」
三人組が各々に騒ぎ出す。
「一体どういう事だ? ムサシさんがどうした?」
三人組を落ち着かせて改めて話を聞いた。
「さっき、ムサシさんに会ったんだよ。その時に後ろに黒髪黒目の女の子を連れていたんだ。迷子だから外まで案内するって言ってた!」
「よし、ムサシさんを捜してその子を預かろう!」
「お前達はムサシさんを追ってくれ。俺達はこの事をコジローさんに知らせに行く!」
「「「了解!」」」
みんなは一瞬で姿を消した。
◆
「さぁミヅキ、もう少しで外に着くぞ」
「ありがとう、あー良かった」
森の中をムサシさんの案内で歩き続け、ようやく森を抜けるところまで来たのだ。
「おい、誰もいないぞ?」
「あれ?」
私はコジローさんを待っていた場所をキョロキョロとうかがうが、見渡す限り誰の姿も見えなかった。
「場所が違うのかな?」
森の周りを歩いて行き様子をうかがうが、よくわからなかった。
「ムサシさんありがとう。ちょっとあっちに行ってみるよ!」
「大丈夫なのか?」
ムサシさんが心配そうについてこようとする。
「大丈夫、大丈夫! シルバ達に念話を送ってみるから!」
【シルバ~、シンク~、コハク~、プルシア~! おーい!】
【……】
あれ? 返事がない。
おかしいなと変な顔をしていると、ムサシさんが近づいてきた。
「そのシルバって人と話が出来たのか?」
「ううん、なんか出来ない。ってことは森の中にいるのかな?」
私はこれからどう動こうか考えていた。
「隠れ里に案内しようか?」
すると見かねたムサシさんが声をかけてくれる。
「いいの? でも無断で入ったら駄目だって聞いたよ」
「まぁそうだが、ミヅキに害はないって俺が言ってやるよ」
「ムサシさんはいいの? 里に行くの、嫌なんでしょ?」
「……」
ムサシさんはグッと何かを堪えている。
「無理しないで、私は大丈夫。もう少しここで待ってみるよ」
私はまたねーと手を振ると森の外側を歩き出した。こうしていれば、いつかみんなが来てくれるかもしれない。
ムサシさんは私が見えなくなるまで見送ってくれていた。
どうするかなぁ~。
私は少し森の周りを散策してみたあと、木陰にしゃがんで様子を見る事にした。
しかし今のところ誰か来る気配はない。
「無駄に動いてもなぁ」
木陰に気持ちがいい風が吹く。
夜遅くからずっとプルシアに乗って移動し、霧の森で迷い歩き回り、念願の醤油を使った料理を食べてと、私の体力は限界を迎えていた。
少しだけとその場にもたれ掛かると、いつの間にか眠ってしまった。
◆
ミヅキと別れたムサシは、とぼとぼと洞窟に向かって歩いていた。
するとガサッガサッっとまた気配がする。
また里の者達かと思っていると、目の前に真っ赤な鳥と黄色い獣が姿を現した。
【キャン!】
【コハク、こいつからミヅキの匂いがするの?】
【キャン!】
【お前! ミヅキは何処だ!】
見た事もない赤い鳥は羽を広げてムサシの行く手を阻み、黄色い獣は反対側に行き毛を逆立てた。
「な、なんだこいつらは」
この森では見たこともない魔物にムサシは短剣を出して警戒する。
「ムサシさん!」
今度は先程の三人組が黄色い獣の横で武器を出して構えた。
「ムサシさん! こいつらは?」
ムサシは顔の布をぎゅっと巻き直すと三人組と一緒に剣を構える。
「わからん、いきなり囲まれた!」
ムサシは赤い鳥に剣を向けたままジリジリと下がり三人の側に寄った。
「ムサシさん、先程一緒にいた黒髪の女の子は?」
一人がムサシにミヅキのことを聞いてきた。
【黒髪!】
【キャン!】
【ああ! ミヅキの事だ!】
するといきなり魔物達が興奮するように騒ぎ出した。
「さっき外まで連れて行って別れた。連れの者がいなかったが、そこで待ってみると言っていた」
【ミヅキが外にでた?】
【キャンキャン!】
【よし、コハク戻るぞ。ちょっと身体掴むからね!】
赤い鳥は黄色い獣を足で掴むと、空に向かって飛び立ってどこかに行ってしまった。
「なんだったんだ?」
ムサシは急に飛び立って行った魔物達を呆然と見つめていた。
「もしかして今の話を聞いていたのか……」
飛び立って行った方角がミヅキと別れた方向と同じであることに焦りを覚える。
「ミヅキ!」
ムサシは三人の声も聞かず、無我夢中で走り出していた。
【なんなのこの森、全然飛ぶ方向がみえない!】
思うように飛べずにシンクがイライラする。
【キャン!】
するとコハクが何かを訴えた。
【わかった。じゃ、本気で飛ぶから、コハクはちょっと我慢してね。火傷したらあとで治してあげるから】
【ギャン!】
コハクが気合を入れるとシンクが真っ赤な炎を纏って羽ばたいた。
目の前にある障害物を全て溶かしながら一直線に突き進むと、バッと視界が広がった。
【出た!】
いつもの青空に出ると速度を緩めて炎を鎮める。
コハクを見ると背中の部分が少し焦げているが怪我を負っている様子はなかった。
【コハク大丈夫?】
【キャンキャン!】
コハクからも元気な返事がかえってきたのでシンクはホッとして回復魔法をかけた。
【じゃこのままミヅキを捜そう! ミヅキー! ミヅキー!】
【キャーン!】
呼びかけるが、反応がない。
【さっきの男が、外に連れて行ったって言ってたのに】
シンクは空から森の上をグルグルと旋回し続けた。
◆
「う、ううん……」
私は心地よい揺れに目を覚ますと、真っ白いふわふわの絨毯が目に入る。
「うわぁ、触り心地抜群、高そうな絨毯だなぁ」
ふかふかの襟足を撫でながら、また眠りにつこうとする。
「ガウ!」
シルバとは違う甲高い声の鳴き声が絨毯から聞こえた。
「うん? シルバにしては声が違う……」
眠い目を擦りながら起き上がろうとする。
「うわぁ!」
バランスを崩して落ちそうになる所を絨毯にしがみついた。
「ガウッ!」
しっかりと絨毯を掴んで体勢を整えると、そこはシルバより少し小さい真っ白い狼の上だった。
「あれ? なんで狼に乗ってるんだ?」
わけがわからないが落ちないようにと狼にしがみつく。
「狼さん、ちょっと止まって貰ってもいいかな?」
耳元で声をかけるとチラッと振り返り、渋々という感じで止まってくれた。
「ありがとう、えーと狼さんだよね? なんで私、狼さんに乗ってるのかな?」
狼さんに聞いてみた。
狼さんは、コジローさんが変化した時と同じように一回転をすると、綺麗な色の白い女性の姿になった。
「あなた、なんであんな所にいたの?」
白い女性は私を見下ろして冷たく聞いた。
くっ! くノ一!
冷たくされた事よりも女性の姿に興奮する。
「聞いてる?」
綺麗な女の人がイラッとしているのか、じっとこちらを睨みつける。
「えっ? えーと仲間を待ってました」
何故か怒られているような感覚に、思わず敬語で答えてしまう。
「コジロー様が捜しているわ、仲間の事は後でいいからとりあえず私についてきて」
そう言うと返事も待たずに走り出した。
「コジローさん?」
私は慌てて追いかけるが、子供の足では追いつけずにどんどんと離されてしまう。
「ま、待って……」
木々や草に手足や顔をぶつけながら一生懸命走るが、時々見失ってしまう。
「あっ」
女性の痕跡を探ろうと周りを見渡すが、気がつけばどっちに向かったのかもわからなくなってしまった。
「また、迷子」
立ち尽くしていると「何やってるのよ!」と先程の女性が怒りながら戻ってきてくれた。
「なんだってコジロー様はこんな子を……」
女性は面白くなさそうに私を抱き上げた。
「あなた遅いから抱き上げていくわ、しっかりと捕まってなさい」
「はい、お手数お掛けします。よろしくお願いします」
女性は木々の間を流れるように走り出した。
「すごーい」
私は流れる景色を興味深そうに見ていた。
「おかしいわね。何だか木が避けていくような感覚があるわ」
お姉さんは森が不思議な感じがすると少し歩みを緩めた。
「お姉さんはコジローさんのお友達なんですか?」
景色を存分に見た私はお姉さんに話しかけた。
「コジロー様は私の目標よ、小さい頃から憧れていたの。それが帰ってきた途端にフェンリル様を連れてきたり、顔にあんな傷をつけていたり、ドラゴンまで来て森を沈めるって脅したり、一体どうなってるのよ!」
お姉さんの口調が段々と強くなる。
「しまいには黒髪黒目の子供を捜して連れてこいなんて……黒髪黒目、そんな不吉な者を里に入れるのは初めてよ」
「黒髪黒目? それって私?」
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ジロっとお姉さんに睨まれる。
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