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60.看守長

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「まぁとりあえず約束のそれをもらおうか?ローガンこちらへ」

看守長が呼ぶと看守達が驚いて声をあげる!

「看守長室に囚人を入れるのですか?」

「そうだが何か問題でも?」

看守長が聞くと

「いえ…前の看守長はそんな事しませんでしたから…」

「前任の人はそうかもしれないけど…彼なんでここを辞めさせられたか知ってるかな?」

看守長が聞くと

「いえ、突然でしたので…理由もなく辞められて貴方が…ケイジ看守長が来ましたので…」

理由は知らないと言うと…

「前の彼ね、不正してたんだよ。ここの監獄を好き勝手に使っててね…囚人達が働いた金をそのままほとんど自分の金にしてたんだ。しかも囚人達の扱いも酷いものだと聞いてそれを確認と正す為に私が変わりに来たんだよ」

看守長が人の良さそうな笑顔を見せる。

「えっ…」

看守達は初めて聞く話に言葉を失った…

「どうもこの監獄は看守達が好き勝手にやっているんではないかと密告もあってね…君たちは大丈夫だよね?」

看守長が笑って見つめると

「は、はい…」

看守達は顔色悪く俯いて返事を返した…

「ちょうどよかった、今度順次面接を行うからそのつもりでいてくださいね」

看守長はそういうとローガンに手招きする。

「じゃあ私はこの人と話があるのでしばらく部屋には入らないで下さいね」

ケイジ看守長はローガンと部屋に入っていった…

バタンッと扉が閉まると…

「や、やばい…」

看守達の顔色が悪くなる…

「なんだよあの看守長…今まで好き勝手やってたのに…どうすんだ!」

ばんっ!と机を叩くと

「ま、まぁ今まで通りやってりゃ問題無いだろ…最悪金をやりゃこっちの味方になる…よな」

「前の看守長だってそうだったんだ…大丈夫だろ…」

看守達は不安を吹き飛ばすように引き攣るように笑いあった…

その会話を中で聞いていたケイジとローガンは…

「腐ってますね…」

おかしそうに笑う。

「全くですよ…」

ローガンはため息をつくと

「これは頼まれていた看守達の横流しのリストと書類です。まともな看守はこちらのリストに腐っている奴らはこちらに書いてあります」

ローガンが服に隠して置いた書類を手渡すと

「ありがとうございます。助かります、これで早めに処分が出来そうだ」

ケイジが嬉しそうにその書類をペラペラとめくる。

「さて、それよりもその手に持ついい香りに腹が鳴って仕方ないのですが」

ケイジが料理を見ると

「すみません、少し冷めてしまいましたかね」

ローガンが料理を机に置くと

「おお!見た目も綺麗だ…これは、パンにスープが二種類…ああ、あれですね」

ケイジがニコッと思い出したように笑うと

「知っている料理がありましたか?私はどれも初めて見ましたが…」

ローガンが不思議そうに尋ねた。
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