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13話 選択
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「てつや……怒ってるん?」
楽屋を出ようとする俺を、あおいが不安そうな顔で見つめている。
ダメだ、あおいには何の責任もないんだから不安にさせちゃいけない。
それに、せっかくのあおいの初めてのライブを、こんな形で締める訳にはいかない。
俺は逸らしていた目をおとねへ向けて、はっきりとした口調で言った。
「あおいは俺の身内です。あおいに用があると言うのなら、俺も残らせて貰いますよ」
「あら、そうなの。なら仕方ないわね。ふふふ」
まるで俺の事なんて眼中にないかの様に、あおいの方を見つめたままそう言った。
「なんだか重い空気になっちゃったわね。では早速本題に入ろうかしら」
まずは、しらべーー
と、おとねはしらべの方を見た。
「全然ダメね。歌もギターもぐちゃぐちゃ。あなたは自分の声と楽曲に甘えてるだけ。それじゃ本当に耳の肥えた人達には通用しないわ」
ーーこいつ
言い方にトゲはあるが、自分が感じた事と似た意見を言ったおとねに対し、少し苛立ちを感じてしまった。
性格は最悪でもさすがは大物歌手ってか……。
そして、あなたーー
次におとねは俺の方を見て淡々とこう言った
「なぜここにいるの?」
ーーえ?
正直良い評価を貰えるなんて期待は全くしていなかった。それに、こんなヤツに褒められたところで全く喜べないってのも今の正直な気持ちだ。
でも日比谷おとねは本当に。心の底から。ゴミを見るような目で。MIUさんから渡されたであろう俺の経歴が書かれた用紙に視線を落とし、話しを続けた。
「プロフィールなんかは事前にMIUから貰っているわ。鳳てつや。三十歳。楽器は弾けない。作曲も一人じゃ出来ない。十年の活動で出したCDは二枚。SNSのフォロワー二百人。今日のライブでの集客、ゼロ。あら、師匠だけは一丁前ね」
視線を落とし黙っている俺に、おとねは更に追い討ちをかける。
「私にはMIUがなぜあなたを呼んだのか全くわからないわ。あなたなぜここにいるの?聞いてる?」
ーーああそうだよ。お前の言う通りだよ。
そんな事は俺だってわかってんだよ!
活動を始めた当初は全てが楽しかった。何もかもが初めてで、MIUさんに色々と教えて貰いながら、がむしゃらに頑張っていた。いつかはメジャーに上がれると信じて。
でも次第に経験が増え、知識が増えるにつれて、アイツみたいなやり方はダメだ。流行りに乗ってるやつはダメだ。アイツは音楽をわかっていない。そのやり方は俺には合っていない。もういい歳だから。今更楽器をやったって意味がない。いつかきっと俺の才能をわかってくれる人が現れる。
「てつやさんめちゃくちゃ歌上手いですね!」
「てつやさんならすぐにメジャーですよ!」
後輩達からの甘い言葉、自分への言い訳。ぬるま湯が心地良くて、気づいたら三十歳になっていた。自分がメジャーに上がれるなんて自分が一番思っていない。
でも、やらないといけないんだ。必ず。
それが……約束だから!
ーーはっ!?
気づけば額にかなりの汗をかいている。
握った拳は相当の力を入れていたのか、手のひらに赤く爪の跡があった。
それにしても、約束……?
俺が黙って下を向いたままでいると、しらべがおとねに向かって声をあげた。
「いい加減にして!あんた何がしたいの!?ただの評論家ごっこなら一人でやってて!」
そう言って睨みつけるしらべに、おとねは全く心のこもっていない謝罪とともに、この場にいる誰もが想像もしなかったセリフを吐いた。
「ふふふ、ごめんなさいね。怒らすつもりで来た訳じゃないの。あなたも、気にしないで貰えると嬉しいわ」
おとねは俺の方を向き、続けた。
「そうだわ。少し言い過ぎたお詫びに……私とゲームをしない?」
あまりの予想外のセリフに一瞬呆気にとられたが、俺はすぐに最大限警戒した視線をおとねへ向ける。
「あら、ふふふ。そんな目で見ないでちょうだい。これは、私が今日ここへ来た理由でもあるのだから」
……理由?ゲームをする事が?
全く理解が出来ないでいる俺に、おとねはこう宣言した。
ーーあなた
「そこに居るあおいちゃんをプロデュースしなさい」
ーー!?
「は!?何言ってんの!?てつや!こんな奴の言う事間に受けない方がいいわ!」
意表をつかれた表情の俺に、しらべが言葉をかけた。
「いや、信用するも何も全く意味がわからないし……」
あまりにも突然の出来事に対して、弱々しいセリフを吐く俺に、おとねが初めて少しだけ語気を強めた。
「しらべは黙っていなさい。私はあなたに言っているの、鳳てつや。もちろんタダでとは言わないわ。あなた、メジャーに上がりたいんでしょう?」
「あおいちゃんをプロデュースして、私の耳に入る程に名を上げる事が出来たのなら、あなたをうちの事務所からデビューさせてあげるわ」
ーードクンッ
今日一番の強さで俺の心臓が鳴った。
メジャーデビュー?まさか。あんなにボロクソに言われたのに?いや、あんな奴の言う事だ、信じるな。それにこんな形でデビューして嬉しいのか?あおいの気持ちはどうなる?だが、もう年齢的にも最後のチャンスなんじゃないのか?これを逃してまた今までと同じ様な気持ちで生きて行くのか?
俺は……
ーーカチ、カチ、カチ
全く思考が纏まらないまま、楽屋にある時計の音だけが聞こえていた。その時だった。
「うちやる!」
ーー!?
ここまでずっと黙っていたあおいが立ち上がり、おとねを真っ直ぐに見てそう言った。
「あおい!ちょっと待て!わかってるのか!?プロデュースなんて簡単な事じゃないんだ!大変な思いをしたり嫌な気持ちになる事だってこの先沢山出てくるんだぞ!それに、そもそもお前には俺のメジャーデビューなんて関係ないだろ!?」
俺は声を荒げた。正直揺れている。もうこんなチャンスはこの先ないのかもしれない。でも俺一人の夢の為にあおいを巻き込む訳にはいかない。あおいにはゆっくりと時間をかけて、人間として自分だけの夢や生きる道を見つけて欲しい。これが俺の正直な気持ちだ。そう決意し、おとねに対して口を開こうとした時。
「関係ある!うちはてつやに夢叶えて欲しい!ほんまに、ほんまにうちはてつやの歌好きやから!やからうちが出来る事はしたいねん!それに、今日いっぱいの人の中で歌って思った。ほんまに素敵な事やって。うちも沢山の人に勇気や感動を与えられるんなら、この先もずっと歌って行きたい!」
「……あおい」
あおいがこんなにも自分の気持ちを言葉にするのは初めてだった。
見た目や言動は子供の様に見えて、周りの人達の気持ちに人一倍敏感で気遣っているあおいが、そんな風に思っていたなんて。
「ふふふ。いいの?女にここまで言わせて、逃げるなんて男じゃないわよ?」
俺はあおいの方を見てそっと目を閉じた。
自分にとっての最後のチャンス。そして、あおいの気持ち。全てをもう一度頭に巡らせた後、ゆっくりと目を開け、おとねに言った。
「ーーわかりました。やります。でもあなたの思い通りに行くとは思わないで下さい。何を企んでるかは知りませんが、俺はあおいを、沢山の人を幸せにするアーティストにしてみせます」
おとねは今日一番の怪しい笑みを浮かべ、こちらを見ていた。
楽屋を出ようとする俺を、あおいが不安そうな顔で見つめている。
ダメだ、あおいには何の責任もないんだから不安にさせちゃいけない。
それに、せっかくのあおいの初めてのライブを、こんな形で締める訳にはいかない。
俺は逸らしていた目をおとねへ向けて、はっきりとした口調で言った。
「あおいは俺の身内です。あおいに用があると言うのなら、俺も残らせて貰いますよ」
「あら、そうなの。なら仕方ないわね。ふふふ」
まるで俺の事なんて眼中にないかの様に、あおいの方を見つめたままそう言った。
「なんだか重い空気になっちゃったわね。では早速本題に入ろうかしら」
まずは、しらべーー
と、おとねはしらべの方を見た。
「全然ダメね。歌もギターもぐちゃぐちゃ。あなたは自分の声と楽曲に甘えてるだけ。それじゃ本当に耳の肥えた人達には通用しないわ」
ーーこいつ
言い方にトゲはあるが、自分が感じた事と似た意見を言ったおとねに対し、少し苛立ちを感じてしまった。
性格は最悪でもさすがは大物歌手ってか……。
そして、あなたーー
次におとねは俺の方を見て淡々とこう言った
「なぜここにいるの?」
ーーえ?
正直良い評価を貰えるなんて期待は全くしていなかった。それに、こんなヤツに褒められたところで全く喜べないってのも今の正直な気持ちだ。
でも日比谷おとねは本当に。心の底から。ゴミを見るような目で。MIUさんから渡されたであろう俺の経歴が書かれた用紙に視線を落とし、話しを続けた。
「プロフィールなんかは事前にMIUから貰っているわ。鳳てつや。三十歳。楽器は弾けない。作曲も一人じゃ出来ない。十年の活動で出したCDは二枚。SNSのフォロワー二百人。今日のライブでの集客、ゼロ。あら、師匠だけは一丁前ね」
視線を落とし黙っている俺に、おとねは更に追い討ちをかける。
「私にはMIUがなぜあなたを呼んだのか全くわからないわ。あなたなぜここにいるの?聞いてる?」
ーーああそうだよ。お前の言う通りだよ。
そんな事は俺だってわかってんだよ!
活動を始めた当初は全てが楽しかった。何もかもが初めてで、MIUさんに色々と教えて貰いながら、がむしゃらに頑張っていた。いつかはメジャーに上がれると信じて。
でも次第に経験が増え、知識が増えるにつれて、アイツみたいなやり方はダメだ。流行りに乗ってるやつはダメだ。アイツは音楽をわかっていない。そのやり方は俺には合っていない。もういい歳だから。今更楽器をやったって意味がない。いつかきっと俺の才能をわかってくれる人が現れる。
「てつやさんめちゃくちゃ歌上手いですね!」
「てつやさんならすぐにメジャーですよ!」
後輩達からの甘い言葉、自分への言い訳。ぬるま湯が心地良くて、気づいたら三十歳になっていた。自分がメジャーに上がれるなんて自分が一番思っていない。
でも、やらないといけないんだ。必ず。
それが……約束だから!
ーーはっ!?
気づけば額にかなりの汗をかいている。
握った拳は相当の力を入れていたのか、手のひらに赤く爪の跡があった。
それにしても、約束……?
俺が黙って下を向いたままでいると、しらべがおとねに向かって声をあげた。
「いい加減にして!あんた何がしたいの!?ただの評論家ごっこなら一人でやってて!」
そう言って睨みつけるしらべに、おとねは全く心のこもっていない謝罪とともに、この場にいる誰もが想像もしなかったセリフを吐いた。
「ふふふ、ごめんなさいね。怒らすつもりで来た訳じゃないの。あなたも、気にしないで貰えると嬉しいわ」
おとねは俺の方を向き、続けた。
「そうだわ。少し言い過ぎたお詫びに……私とゲームをしない?」
あまりの予想外のセリフに一瞬呆気にとられたが、俺はすぐに最大限警戒した視線をおとねへ向ける。
「あら、ふふふ。そんな目で見ないでちょうだい。これは、私が今日ここへ来た理由でもあるのだから」
……理由?ゲームをする事が?
全く理解が出来ないでいる俺に、おとねはこう宣言した。
ーーあなた
「そこに居るあおいちゃんをプロデュースしなさい」
ーー!?
「は!?何言ってんの!?てつや!こんな奴の言う事間に受けない方がいいわ!」
意表をつかれた表情の俺に、しらべが言葉をかけた。
「いや、信用するも何も全く意味がわからないし……」
あまりにも突然の出来事に対して、弱々しいセリフを吐く俺に、おとねが初めて少しだけ語気を強めた。
「しらべは黙っていなさい。私はあなたに言っているの、鳳てつや。もちろんタダでとは言わないわ。あなた、メジャーに上がりたいんでしょう?」
「あおいちゃんをプロデュースして、私の耳に入る程に名を上げる事が出来たのなら、あなたをうちの事務所からデビューさせてあげるわ」
ーードクンッ
今日一番の強さで俺の心臓が鳴った。
メジャーデビュー?まさか。あんなにボロクソに言われたのに?いや、あんな奴の言う事だ、信じるな。それにこんな形でデビューして嬉しいのか?あおいの気持ちはどうなる?だが、もう年齢的にも最後のチャンスなんじゃないのか?これを逃してまた今までと同じ様な気持ちで生きて行くのか?
俺は……
ーーカチ、カチ、カチ
全く思考が纏まらないまま、楽屋にある時計の音だけが聞こえていた。その時だった。
「うちやる!」
ーー!?
ここまでずっと黙っていたあおいが立ち上がり、おとねを真っ直ぐに見てそう言った。
「あおい!ちょっと待て!わかってるのか!?プロデュースなんて簡単な事じゃないんだ!大変な思いをしたり嫌な気持ちになる事だってこの先沢山出てくるんだぞ!それに、そもそもお前には俺のメジャーデビューなんて関係ないだろ!?」
俺は声を荒げた。正直揺れている。もうこんなチャンスはこの先ないのかもしれない。でも俺一人の夢の為にあおいを巻き込む訳にはいかない。あおいにはゆっくりと時間をかけて、人間として自分だけの夢や生きる道を見つけて欲しい。これが俺の正直な気持ちだ。そう決意し、おとねに対して口を開こうとした時。
「関係ある!うちはてつやに夢叶えて欲しい!ほんまに、ほんまにうちはてつやの歌好きやから!やからうちが出来る事はしたいねん!それに、今日いっぱいの人の中で歌って思った。ほんまに素敵な事やって。うちも沢山の人に勇気や感動を与えられるんなら、この先もずっと歌って行きたい!」
「……あおい」
あおいがこんなにも自分の気持ちを言葉にするのは初めてだった。
見た目や言動は子供の様に見えて、周りの人達の気持ちに人一倍敏感で気遣っているあおいが、そんな風に思っていたなんて。
「ふふふ。いいの?女にここまで言わせて、逃げるなんて男じゃないわよ?」
俺はあおいの方を見てそっと目を閉じた。
自分にとっての最後のチャンス。そして、あおいの気持ち。全てをもう一度頭に巡らせた後、ゆっくりと目を開け、おとねに言った。
「ーーわかりました。やります。でもあなたの思い通りに行くとは思わないで下さい。何を企んでるかは知りませんが、俺はあおいを、沢山の人を幸せにするアーティストにしてみせます」
おとねは今日一番の怪しい笑みを浮かべ、こちらを見ていた。
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