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警護編
噂
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家に帰るとナタリーさんに言った。
『明日から一月半留守にします。今、来月分を払っておきますね』
『何処へ行かれるのですか?』
『あなたには関係ありません』
『関係ない事はないですよ。一月半の間私はどうすれば良いのですか?』
『今渡したお金で普通にここで生活していて下さい』
『本当に一月半で戻って来られますか?』
『分かりません。道中何もなければ戻って来れるはずです』
『何かあったらどうなるのですか?』
『あなたが?それとも私が?』
『両方です』
『二カ月経ったらヤンさんが賃借人から来年分の家賃を徴収するはずですから、ヤンさんからあなたの分を貰って下さい』
『いつまでも戻ってこられない場合は?』
『ヤンさんに言って辞めるなり、そのままここで生活するなり、好きにして下さい。辞める時は鍵をヤンさんに渡してくださいね』
『危険な旅ですか』
『安全な旅なんかありませんよ』
『後生ですから、私をお連れ下さい』
『駄目です。待つのが嫌なら今直ぐに辞めても良いですよ』
『そんな事は』
『じゃ、一月半お願いしますね』
ちょっと意地悪だったかも。でも警護の旅に同行するなんてあり得ないし、大体この人私の監視役なんだよね。監視を逃れるために警護の仕事を再開したのに連れてったら意味ないじゃん。
翌朝早朝に支度をして門の前で集合。私は一番後ろの荷馬車の後ろ側に乗って後ろを警戒する。ところが警護対象の二人も隣に乗ってるんだよね。警備対象はもっと安全な場所にいて欲しいんだけど。
『いいお天気ですね』
『ホントに』
他愛もない会話。
『アネット様は何故このような仕事をされているのです?』
女の子の方が聞いた。そうだこの人ら何で私の名前知ってるんだろう?
『何故あなた方は私の名前を知ってるの?』
『商人の間ではアネット様の事が噂になってます。結婚式でヨハン様との結婚の誓いを拒否されたって本当ですか?それと馬車の上に登って銃で賊を撃退されたとか』
エルマー・フェーンのおしゃべり。
『ええ。本当ですわ、一応』
『1万グルデンで召使い達を救ったって言う話は?』
少女は身を捩ってこちらを向いて、目を輝かせて聞いた。
『ええ、まあ。一緒に来た全員に対する身代金ですが』
少女は両手を口の方に寄せて感慨に絶えないと言う表情で言った。
『本当なんだ。この世にこんな方がいらっしゃるなんて』
へっ。
『でも戦場で捕虜になった時は身代金を払うのは普通でしょう?』
『王侯貴族ならそうですが、庶民の為にそのような大金を払う方はおられません』
そうなんだ。てっきりそう言うものだとばっかり思ってた。
『1万グルデンって言っても他人のお金ですから』
『アネット様の持参金って聞きましたけど。アネット様も所有権を主張されたとか』
『マリー様の持参金ですよ。それに私自身の為には1グルデンも使ってませんから』
『教会にも1万グルデン寄進されたのにご自身には全く使われていないのですか?アネット様は本当に聖人の様な方ですね』
何言ってるんですか、この子は。
『聖人だなんて大袈裟過ぎますよ。大体私、一庶民ですから1万グルデンって言ってもピンと来ないんです。ただ適当に大きな数字を言っただけですわ』
少女は今度はプッと吹き出した。そんなに変な事言ったかな?
『その口調で一庶民と言われても』
ああ。
『マリー様の侍女に帝国語を習ったらこうなってしまいました』
『アネット様、たとえ他人のお金でも自分の手元に入れば自分のものにしてしまおうと思うのが普通ですよ』
このおばちゃん、今私の事を普通じゃないって言ったよ。
『例えばこのエルザお嬢様の従兄のクラウス様です。エルザお嬢様のお父様はローエ商会のケルン支店の支配人でしたが、クラウス様は商会の仕事は何もせず居候をされてました。ところがエルザ様のお父様が亡くなるとクラウス様は勝手に支店長を名乗り、使用人達を商会のお金で味方にしてお屋敷まで乗っ取ってしまったのです。あろうことかお嬢様に乱暴しようとさえ……』
『それで、商会の持ち主のおじい様の所に訴えに行く所なのです。お嬢様はクラウス様の事で男性不信になってしまいました。それで女性の警護を探していたのです』
あ、そういう事か。それにしてもその従兄ってとんでもないわね。女の敵。
『アネット様がヨハン様とご結婚になり、皇后とおなりになっていれば帝国の庶民はどれほど救われたでしょう』
そんな事言われても、私は替え玉だったし聖人でもないから。
『ヨハン様ってどんなお方です?』
『ヨハン様とはほんの数日お会いしただけで、詳しくは存じませんが、偉丈夫ですね。でも女性には優しくありません。私、ヨハン様に手を引っ張られて手が痛くなってしまったのですよ』
『まあ』
『皇帝陛下は?』
『陛下は普通のおじい様という感じでした』
『ランベルト様は?』
ラ、ランベルト?何で?
『ファルツ伯爵様がどうしたのですか?』
『ご存じありませんでしたか?ランベルト様も陛下のお子様ですよ。妾腹なので継承権はありませんが』
よく知ってます。
『そうだったのですか。ファルツ伯爵様には宮廷までの道程では随分お世話になりました』
行きは良かったんですけどね。
『ランベルト様とアネット様が一緒になれば良かったのに』
エルザちゃん、大人には大人の事情ってものがあるんです。まあエルザちゃんとは一つ違いだけど。
『何故ですか?』
『ランベルト様もアネット様とご同様に庶民にとても良くして下さるのですよ』
そういえば10歳まで庶民の私生児として暮らしてたって言ってたっけ。
『そうなんですか?』
『今からでもランベルト様とご一緒になられるわけにはいかないのですか?』
無理です。
『私はもう替え玉ではございませんのよ』
『明日から一月半留守にします。今、来月分を払っておきますね』
『何処へ行かれるのですか?』
『あなたには関係ありません』
『関係ない事はないですよ。一月半の間私はどうすれば良いのですか?』
『今渡したお金で普通にここで生活していて下さい』
『本当に一月半で戻って来られますか?』
『分かりません。道中何もなければ戻って来れるはずです』
『何かあったらどうなるのですか?』
『あなたが?それとも私が?』
『両方です』
『二カ月経ったらヤンさんが賃借人から来年分の家賃を徴収するはずですから、ヤンさんからあなたの分を貰って下さい』
『いつまでも戻ってこられない場合は?』
『ヤンさんに言って辞めるなり、そのままここで生活するなり、好きにして下さい。辞める時は鍵をヤンさんに渡してくださいね』
『危険な旅ですか』
『安全な旅なんかありませんよ』
『後生ですから、私をお連れ下さい』
『駄目です。待つのが嫌なら今直ぐに辞めても良いですよ』
『そんな事は』
『じゃ、一月半お願いしますね』
ちょっと意地悪だったかも。でも警護の旅に同行するなんてあり得ないし、大体この人私の監視役なんだよね。監視を逃れるために警護の仕事を再開したのに連れてったら意味ないじゃん。
翌朝早朝に支度をして門の前で集合。私は一番後ろの荷馬車の後ろ側に乗って後ろを警戒する。ところが警護対象の二人も隣に乗ってるんだよね。警備対象はもっと安全な場所にいて欲しいんだけど。
『いいお天気ですね』
『ホントに』
他愛もない会話。
『アネット様は何故このような仕事をされているのです?』
女の子の方が聞いた。そうだこの人ら何で私の名前知ってるんだろう?
『何故あなた方は私の名前を知ってるの?』
『商人の間ではアネット様の事が噂になってます。結婚式でヨハン様との結婚の誓いを拒否されたって本当ですか?それと馬車の上に登って銃で賊を撃退されたとか』
エルマー・フェーンのおしゃべり。
『ええ。本当ですわ、一応』
『1万グルデンで召使い達を救ったって言う話は?』
少女は身を捩ってこちらを向いて、目を輝かせて聞いた。
『ええ、まあ。一緒に来た全員に対する身代金ですが』
少女は両手を口の方に寄せて感慨に絶えないと言う表情で言った。
『本当なんだ。この世にこんな方がいらっしゃるなんて』
へっ。
『でも戦場で捕虜になった時は身代金を払うのは普通でしょう?』
『王侯貴族ならそうですが、庶民の為にそのような大金を払う方はおられません』
そうなんだ。てっきりそう言うものだとばっかり思ってた。
『1万グルデンって言っても他人のお金ですから』
『アネット様の持参金って聞きましたけど。アネット様も所有権を主張されたとか』
『マリー様の持参金ですよ。それに私自身の為には1グルデンも使ってませんから』
『教会にも1万グルデン寄進されたのにご自身には全く使われていないのですか?アネット様は本当に聖人の様な方ですね』
何言ってるんですか、この子は。
『聖人だなんて大袈裟過ぎますよ。大体私、一庶民ですから1万グルデンって言ってもピンと来ないんです。ただ適当に大きな数字を言っただけですわ』
少女は今度はプッと吹き出した。そんなに変な事言ったかな?
『その口調で一庶民と言われても』
ああ。
『マリー様の侍女に帝国語を習ったらこうなってしまいました』
『アネット様、たとえ他人のお金でも自分の手元に入れば自分のものにしてしまおうと思うのが普通ですよ』
このおばちゃん、今私の事を普通じゃないって言ったよ。
『例えばこのエルザお嬢様の従兄のクラウス様です。エルザお嬢様のお父様はローエ商会のケルン支店の支配人でしたが、クラウス様は商会の仕事は何もせず居候をされてました。ところがエルザ様のお父様が亡くなるとクラウス様は勝手に支店長を名乗り、使用人達を商会のお金で味方にしてお屋敷まで乗っ取ってしまったのです。あろうことかお嬢様に乱暴しようとさえ……』
『それで、商会の持ち主のおじい様の所に訴えに行く所なのです。お嬢様はクラウス様の事で男性不信になってしまいました。それで女性の警護を探していたのです』
あ、そういう事か。それにしてもその従兄ってとんでもないわね。女の敵。
『アネット様がヨハン様とご結婚になり、皇后とおなりになっていれば帝国の庶民はどれほど救われたでしょう』
そんな事言われても、私は替え玉だったし聖人でもないから。
『ヨハン様ってどんなお方です?』
『ヨハン様とはほんの数日お会いしただけで、詳しくは存じませんが、偉丈夫ですね。でも女性には優しくありません。私、ヨハン様に手を引っ張られて手が痛くなってしまったのですよ』
『まあ』
『皇帝陛下は?』
『陛下は普通のおじい様という感じでした』
『ランベルト様は?』
ラ、ランベルト?何で?
『ファルツ伯爵様がどうしたのですか?』
『ご存じありませんでしたか?ランベルト様も陛下のお子様ですよ。妾腹なので継承権はありませんが』
よく知ってます。
『そうだったのですか。ファルツ伯爵様には宮廷までの道程では随分お世話になりました』
行きは良かったんですけどね。
『ランベルト様とアネット様が一緒になれば良かったのに』
エルザちゃん、大人には大人の事情ってものがあるんです。まあエルザちゃんとは一つ違いだけど。
『何故ですか?』
『ランベルト様もアネット様とご同様に庶民にとても良くして下さるのですよ』
そういえば10歳まで庶民の私生児として暮らしてたって言ってたっけ。
『そうなんですか?』
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