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プロローグ
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「目を・・・・さい。・・・・・・が・・した。」
どこからか声が聞こえてきた。しかし、周りには誰の気配もしない。それに目を開けようにも開けられない。
どうなっているんだ…
体は…かろうじて動かす事が出来るが、目を開けられないから、どこにいるのか、何があるのか分からない。
どうしたものかと考えていると、目を閉じていても分かるくらい眩しい光を感じた。
光の方に何があるか分からない。
だが、ここでじっとしていても仕方がない。
考えるよりも先に足が、ゆっくりと一歩ずつ光に導かれるような感じで歩いていた。
目が開けない状況に多少の不安はあったが、不思議な事に心が躍っている感覚があったので、自分の心を信じ歩みを進める。
どれだけの時間が経ったか覚えていないし、分からないが、どんどん光が強くなるのを感じた。光が強くなるにつれて、少しずつ目が開けられるようになっていた。
「ここで止まり、目を開けなさい」
また声が聞こえたが、さっきとは別の声。
懐かしいような、優しいようなそんな声に従い、目を開けることにした。
目を開けるが、さっきまで目を閉じていた事もあり、視界はとてもボヤけている。
段々と視界が開けていき、辺りを見回すと、天国とも思えるような光に包まれた空間に、一際目を見張る扉を見つけた。
扉、正確に言えばお城とかにある門のような形をしているが、建物らしき物は見当たらない。ナントカドアのように、ただそこにあるだけ。
扉の近くにいって色々見たが、やはり何もない。ふと、扉の上が気になり目線をあげると何か文字が書いてある。
[WHEEL of FORTUNE]
ウィールオブフォーチュン。運命の輪?
かろうじて読む事が出来たが、他の文字は全く読めない、というより世界のどの文字にも当てはまらない。
周りを見渡すが来た道も分からない。進むべき道も無い、扉があるだけ。
ここまで来たんだ。扉を開けたら何かあるかもしれない。そんな気持ちでドアノブに手をかけようとした時、ドアノブが舵輪のような形をしている事に気がついた。
なるほど、これが運命の輪。何に納得したか自分でも分からないが、改めてドアノブを回し扉を開ける。
その瞬間、先ほどより強烈な光に自分が包まれ、それと同時に意識が薄らいでいく。
「ありがとう。」この一言と共に何かが動き出す音が聞こえたような気がした。
どこからか声が聞こえてきた。しかし、周りには誰の気配もしない。それに目を開けようにも開けられない。
どうなっているんだ…
体は…かろうじて動かす事が出来るが、目を開けられないから、どこにいるのか、何があるのか分からない。
どうしたものかと考えていると、目を閉じていても分かるくらい眩しい光を感じた。
光の方に何があるか分からない。
だが、ここでじっとしていても仕方がない。
考えるよりも先に足が、ゆっくりと一歩ずつ光に導かれるような感じで歩いていた。
目が開けない状況に多少の不安はあったが、不思議な事に心が躍っている感覚があったので、自分の心を信じ歩みを進める。
どれだけの時間が経ったか覚えていないし、分からないが、どんどん光が強くなるのを感じた。光が強くなるにつれて、少しずつ目が開けられるようになっていた。
「ここで止まり、目を開けなさい」
また声が聞こえたが、さっきとは別の声。
懐かしいような、優しいようなそんな声に従い、目を開けることにした。
目を開けるが、さっきまで目を閉じていた事もあり、視界はとてもボヤけている。
段々と視界が開けていき、辺りを見回すと、天国とも思えるような光に包まれた空間に、一際目を見張る扉を見つけた。
扉、正確に言えばお城とかにある門のような形をしているが、建物らしき物は見当たらない。ナントカドアのように、ただそこにあるだけ。
扉の近くにいって色々見たが、やはり何もない。ふと、扉の上が気になり目線をあげると何か文字が書いてある。
[WHEEL of FORTUNE]
ウィールオブフォーチュン。運命の輪?
かろうじて読む事が出来たが、他の文字は全く読めない、というより世界のどの文字にも当てはまらない。
周りを見渡すが来た道も分からない。進むべき道も無い、扉があるだけ。
ここまで来たんだ。扉を開けたら何かあるかもしれない。そんな気持ちでドアノブに手をかけようとした時、ドアノブが舵輪のような形をしている事に気がついた。
なるほど、これが運命の輪。何に納得したか自分でも分からないが、改めてドアノブを回し扉を開ける。
その瞬間、先ほどより強烈な光に自分が包まれ、それと同時に意識が薄らいでいく。
「ありがとう。」この一言と共に何かが動き出す音が聞こえたような気がした。
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