異世界・野獣暴れ旅 ~スローライフに憧れて~

送り狼

文字の大きさ
38 / 84
第3章 鍛練

第62話 冒険者

しおりを挟む
「あるよ、色々ね。て言うか、ランクFとって言うより、シチローとって言った方が正しいかな」

 ビアンカのぶっちゃけ話に、僕は警戒した。

「あーあー、そんな警戒しなくてイイよ」

 右手をプラプラさせながら、

「噂のクレイさんの弟子だし、実力はさっき見たし、ランクはすぐに上がるだろうから、多少なりとも繋がり持つなら早い方がイイでしょ?」

 と、屈託なく笑う。

 それに、と、僕が答える前に言葉を継ぐビアンカ。

「クレイさんにどれだけギルドのコトを聞いてるか判らないけど、色々と教えてあげるとさ、次のパーティーも組み易くなるでしょ?」

 けっこう考えていた。

 そりゃ限定パーティーも毎回同じ人となら、それは通常パーティーと変わらないだろうし、相手の人となりやクセも把握出来るから、活動自体のプラスにはなる。

 僕はビアンカに冒険者のいろはを教わり、ビアンカは僕と・・・て言うか、クレイとなんだろうな・・・繋がりが出来る。

 ついでに僕の将来性に繋がりが持てる。

 フリューゲスも同じだったんだろうけど、アプローチの仕方がカス過ぎた。

「さっきのトラブルはフリューゲスってヤツの仕込み?」

「ん?だろうね。シチローの実力を計るためさ、コミュニティに入りたいってパーティーを利用したんじゃない?参加許可を餌に」

 やっぱりか。

「バカだよね。コミュニティに入れて貰ったってさ、喰われて棄てられるのがオチなのに」

 そんなにか。

「シチローから見て、あのパーティーってどうだった?」

「慣れてはいたようだけど、それだけ」

「だよね~。実力頭打ちってヤツでさ、最近不貞腐れてたっポイんだよ」

「だから新人イジメかよ?」

「あはは。まぁボコられて良かったんじゃないかな?少なくとも無茶な依頼で死ぬコトはないし。と言っても、もうここじゃ活動出来ないかもね」

「それは?」

「ランクF一人にパーティーでボコられたんじゃ、依頼主が避けるでしょ?ギルド全体のレベルを疑問視する人も出るだろうし、そうなった責任って意味でも、町から出るか、冒険者自体を廃業するしかないよね」

 僕の顔が歪むのが解った。

「シチローが気に病む必要はないよ。自業自得なんだから。むしろ実力がある冒険者が増えるってコトで、長い目で見ればギルドも喜ぶんじゃない?」

「そんなもんか」

「そんなもん、そんなもん。ランクD十人より、実力ランクBのランクF一人が大事ってコト」

 ビアンカが僕の実力をランクB相当だと断言し、かなり驚いた。

 だから僕とのパーティーを望んだのか。


 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

無能妃候補は辞退したい

水綴(ミツヅリ)
ファンタジー
貴族の嗜み・教養がとにかく身に付かず、社交会にも出してもらえない無能侯爵令嬢メイヴィス・ラングラーは、死んだ姉の代わりに15歳で王太子妃候補として王宮へ迎え入れられる。 しかし王太子サイラスには周囲から正妃最有力候補と囁かれる公爵令嬢クリスタがおり、王太子妃候補とは名ばかりの茶番レース。 帰る場所のないメイヴィスは、サイラスとクリスタが正式に婚約を発表する3年後までひっそりと王宮で過ごすことに。 誰もが不出来な自分を見下す中、誰とも関わりたくないメイヴィスはサイラスとも他の王太子妃候補たちとも距離を取るが……。 果たしてメイヴィスは王宮を出られるのか? 誰にも愛されないひとりぼっちの無気力令嬢が愛を得るまでの話。 この作品は「小説家になろう」「カクヨム」にも掲載しています。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

最弱攻撃力スキルが実は最兇だったところで俺が戦いたくないのは変わらない

だんぞう
ファンタジー
2025年8月8日――今思えばあの日が人類の分岐点だった。たくさんの出会いも、別れも、今は全て遠い向こう側。

50代無職、エルフに転生で異世界ざわつく

かわさきはっく
ファンタジー
就職氷河期を生き抜き、数々の職を転々とした末に無職となった50代の俺。 ある日、病で倒れ、気づけば異世界のエルフの賢者に転生していた!? 俺が転生したのは、高位エルフの秘術の失敗によって魂が取り込まれた賢者の肉体。 第二の人生をやり直そうと思ったのも束の間、俺の周囲は大騒ぎだ。 「導き手の復活か!?」「賢者を語る偽物か!?」 信仰派と保守派が入り乱れ、エルフの社会はざわつき始める。 賢者の力を示すため、次々と課される困難な試練。 様々な事件に巻き込まれながらも、俺は異世界で無双する! 異世界ざわつき転生譚、ここに開幕! ※話数は多いですが、一話ごとのボリュームは少なめです。 ※「小説家になろう」「カクヨム」「Caita」にも掲載しています。

覚悟は良いですか、お父様? ―虐げられた娘はお家乗っ取りを企んだ婿の父とその愛人の娘である異母妹をまとめて追い出す―

Erin
恋愛
【完結済・全3話】伯爵令嬢のカメリアは母が死んだ直後に、父が屋敷に連れ込んだ愛人とその子に虐げられていた。その挙句、カメリアが十六歳の成人後に継ぐ予定の伯爵家から追い出し、伯爵家の血を一滴も引かない異母妹に継がせると言い出す。後を継がないカメリアには嗜虐趣味のある男に嫁がられることになった。絶対に父たちの言いなりになりたくないカメリアは家を出て復讐することにした。7/6に最終話投稿予定。

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

【短編】記憶を失っていても

あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
 7年以上前の記憶のない平民出身のラチェルは、6年前に娘のハリエットを生んでからグリオス国のアンギュロスの森付近の修道院で働きながら暮らしていた。  そんなある日ハリエットは見たことのない白銀色の大樹を見つけたと、母ラチェルに話すのだが……。  これは記憶の全てを失ったラチェル──シェシュティナが全てを取り戻すまでのお話。 ※氷雨そら先生、キムラましゅろう先生のシークレットベビー企画開催作品です( ´艸`)

処理中です...