異世界・野獣暴れ旅 ~スローライフに憧れて~

送り狼

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第3章 鍛練

第61話 パーティー

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 率直な思いとして問う僕に、ビアンカが指を折り始める。

「まず戦闘力。そして胆力。さらに戦略。次に観察力。最後に将来性」

 その理由だと、さっきのトラブルを見て決めたってコトなんだろうか。

 正直なところ、初対面の男に対してパーティーを組みたい理由とすれば、あり得る話なんだろう。

 フリューゲスとか言うヤツより納得出来る。

「ずいぶん買ってくれてるんですね」

 そこまで買ってくれる相手に、僕は断り辛くなった。

「私だけじゃないと思うけどね」

 そう言って周りを見渡すビアンカ。

 何人かの冒険者が視線を外してソッポを向く。

 やれやれと、僕は再びため息を吐く。

 ここでビアンカを断れば、また新しい勧誘が始まるってコトだろう。

 それではいつまで経っても活動出来ないってコトだ。

「いいよ。判った。パーティーを組もう」

 妥協した僕に、よほど嬉しかったのだろう、ビアンカが抱き付いてきた。

「よっし!」

「ちょ、ちょっと!」

 慌てて離そうとする僕だったが、ビアンカの力は僕の抵抗をモノともしないほどパワフルだった。

 それでも締め殺されるほどでもなく、その辺り手加減はされているようだった。

「よし、取り敢えずテーブルに着こう」

 すぐに解放されたものの、今度は僕の腕に自分のそれを絡ませ、ギルド内の飲食コーナー?に引っ張って行く。

 強引なのか、狙った獲物を逃がさない気なのか、ちょっと判断に困る行動力だった。

「改めて。ビアンカ・ヨーステンだ。ビィと呼んでくれ」

 席の一つに陣取ると、ビアンカは右手を差し出してきた。

「シチロー・サノ。シチローでいい」

 軽く握り返し、ビアンカの対面に座る。

「うん。シチロー、何か質問とかある?」

 僕と同時に座りながら、直ぐに立ち上がってさっさとウェイトレスに注文を出したビアンカは、僕に向き直ると再び席に座る。

 忙しない。

「それは今の状況に対して?それともビアンカ個人に対して?」

「ビィだよ。どちらでも」

「ランクは?」

「B。ビィだけに・・・わぁ!待って待って待って!!」

 無言で立ち上がった僕の腕にすがり付き、ビアンカが慌てて引き止める。

 どや顔にイラッとしたのは僕のセイじゃないよな?

「緊張をほぐそうとした可愛い冗談じゃないか」

 僕が座るコトでようやく手を離したビアンカが、頬を膨らませて抗議するが、僕は無視する。

「そんな冗談は要らない。ランクBがランクFとパーティー組んで得があるの?」

 仕切り直すつもりで、僕はビアンカの真意を直球で尋ねた。


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