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1章
30. 婚約!!!???
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ふわふわ。
またこれは夢だ。
私の手は小さく皺だらけになった。
どんなに大きなことをやり遂げても最後はいつも同じだ。
人生を悔いなく生きてきたが、やはり虚しさに襲われる。
私を慕ってくれる者は大勢いて、息が浅く細くなっていく間に、入れ替わり立ち代わり懐かしい人たちが訪ねて来る。
もう立ち上がり出迎える事も出来ない。
時には帰って行くのを見送れずに眠ってしまう事もある。
また一人。いつでも一人。終わってしまう時はいつだって一人だ。
寂しい。
私、寂しかったのね。
寂寥感。
なんで?
寝起きになんで寂しさに襲われなきゃならないの?
理不尽だわ。
シャッ、シャッといつものようにカーテンが開けられていく中で目が覚める。
涙が出ていないか目じりを触って確かめたが、さらさらだった。
そう、夢は夢ね!
忘れよう!
重い身体を無理やり起こして、這うように浴室に移動した。
出て来る頃にはスッキリです。
朝風呂、気持ちいい!
さて今日は、本格的に衣裳の仕立て直しを始めます。
ラインを作って流れ作業でばーーーーっと作るのです。
私は今日もホールへの階段を駆け下りる。
邸は昨日、夜会が行われたとは思えないくらい綺麗にいつも通りです。
食堂に入ると既に私以外は揃っていた。
おや、皆さん早いですね。
「こっちにおいで」
朝の挨拶を終えるとお父様に呼ばれた。
近づくと肩を抱かれる。
いつものギューハグとは違う。
テーブルの上に手紙が広げられる。
フォレスト侯爵家の家紋が刻印された手紙だ。
「フォレスト侯爵家からソフィアに婚約の申し込みが来たよ」
―――え?
テーブルの上には上等な紙に滲みの無い綺麗なインクで書かれた婚約申込書。
署名欄にファルコ・フォレストとレオン・フォレストの名が書かれており、拇印まで押されている。
その下にはエドガーライトー・シルエットの署名拇印も既にされていて、その下のスペースは空欄になっている。
もう一枚の手紙には婚約式についての詳細が書かれている。
王都からフォレスト侯爵家が来訪して婚約式が行われる予定で、それは私の誕生日の前日になっている。
私はお父様を見て、お母様を見た。
真剣なお顔と優しいお顔。
お兄様たちも真剣なお顔で、最後に見たレオン様は、いつも通りにこにこ笑っております。
レオン様と、私が?
婚約?
私は立ち眩みがした。
肩に置かれたお父様の手をどかすと、一歩下がり二歩下がり、気付くと食堂を飛び出していた。
「ソフィア!?」
皆が呼びかける声は無視します。
行くところなんて自室しかないのだけど、とにかく落ち着きたい!
何ですか?
この超展開!
キャー!
キャーーーーーーー!!!
自室に戻り前室からリビングに入る扉に鍵をかけて、完全に1人で部屋に籠った。
ソファーで身もだえる事しかできない。
だって、婚約!?
過去に経験のない事態です!!
いや、この年で経験あるはずないのだけど、当事者となって結婚とか考えたことありません。妄想した事ありません。夢に見たことありません。
どう、どう、どう、どうすれば良いのでしょうか!?
ぐー〇る先生はいないのか!?
取り敢えず本を探ります。
何かヒントを!
でも自室に持ち込んでいる本には恋愛要素がゼロです。
『魔力の歴史』とか、『昔の生活道具』とか、ここに至って何も役に立ちません。
本は万能ではなかったの?
婚約って・・・何をするのでしょう?
あの婚約申込書にサインをするだけ?
そうしてどうするの?
結婚するの?
いつ!?
え?
レオン様と!?
結局いつまで経っても落ち着くことなど出来ず、朝食を食べ逃してしまいました。
コンコン。
前室からノックされます。
シャロンが心配したかな?
でも放っておいて。
「ソフィア嬢、お話しをしましょう」
ぎゃーーーー!!!
レオン様でした!!
無理無理―――!!
「ソフィア嬢。扉越しで構いません。人払いもしています。声を聞かせて下さい」
レオン様の心配そうな声がします。
そうね、皆心配しているわね。
でもでも。
「ソフィア嬢、蹴破りますよ?」
レオン様、優しい声で物騒です。
蹴破られるのは好みません。
私はしぶしぶ扉に歩み寄ると
「それは困ります」
と扉の向こう側に向かって言った。
すると安堵の気配が伝わってくる。
「良かった、ソフィア嬢」
優しいレオン様の声です。
こんなパニック状態でも、この声を聞くと安心してしまいます。
ただ、状況に気持ちが追い付けません。
つまり。レオン様と顔を合わせるのはとんでもなく恥ずかしいのです。
またこれは夢だ。
私の手は小さく皺だらけになった。
どんなに大きなことをやり遂げても最後はいつも同じだ。
人生を悔いなく生きてきたが、やはり虚しさに襲われる。
私を慕ってくれる者は大勢いて、息が浅く細くなっていく間に、入れ替わり立ち代わり懐かしい人たちが訪ねて来る。
もう立ち上がり出迎える事も出来ない。
時には帰って行くのを見送れずに眠ってしまう事もある。
また一人。いつでも一人。終わってしまう時はいつだって一人だ。
寂しい。
私、寂しかったのね。
寂寥感。
なんで?
寝起きになんで寂しさに襲われなきゃならないの?
理不尽だわ。
シャッ、シャッといつものようにカーテンが開けられていく中で目が覚める。
涙が出ていないか目じりを触って確かめたが、さらさらだった。
そう、夢は夢ね!
忘れよう!
重い身体を無理やり起こして、這うように浴室に移動した。
出て来る頃にはスッキリです。
朝風呂、気持ちいい!
さて今日は、本格的に衣裳の仕立て直しを始めます。
ラインを作って流れ作業でばーーーーっと作るのです。
私は今日もホールへの階段を駆け下りる。
邸は昨日、夜会が行われたとは思えないくらい綺麗にいつも通りです。
食堂に入ると既に私以外は揃っていた。
おや、皆さん早いですね。
「こっちにおいで」
朝の挨拶を終えるとお父様に呼ばれた。
近づくと肩を抱かれる。
いつものギューハグとは違う。
テーブルの上に手紙が広げられる。
フォレスト侯爵家の家紋が刻印された手紙だ。
「フォレスト侯爵家からソフィアに婚約の申し込みが来たよ」
―――え?
テーブルの上には上等な紙に滲みの無い綺麗なインクで書かれた婚約申込書。
署名欄にファルコ・フォレストとレオン・フォレストの名が書かれており、拇印まで押されている。
その下にはエドガーライトー・シルエットの署名拇印も既にされていて、その下のスペースは空欄になっている。
もう一枚の手紙には婚約式についての詳細が書かれている。
王都からフォレスト侯爵家が来訪して婚約式が行われる予定で、それは私の誕生日の前日になっている。
私はお父様を見て、お母様を見た。
真剣なお顔と優しいお顔。
お兄様たちも真剣なお顔で、最後に見たレオン様は、いつも通りにこにこ笑っております。
レオン様と、私が?
婚約?
私は立ち眩みがした。
肩に置かれたお父様の手をどかすと、一歩下がり二歩下がり、気付くと食堂を飛び出していた。
「ソフィア!?」
皆が呼びかける声は無視します。
行くところなんて自室しかないのだけど、とにかく落ち着きたい!
何ですか?
この超展開!
キャー!
キャーーーーーーー!!!
自室に戻り前室からリビングに入る扉に鍵をかけて、完全に1人で部屋に籠った。
ソファーで身もだえる事しかできない。
だって、婚約!?
過去に経験のない事態です!!
いや、この年で経験あるはずないのだけど、当事者となって結婚とか考えたことありません。妄想した事ありません。夢に見たことありません。
どう、どう、どう、どうすれば良いのでしょうか!?
ぐー〇る先生はいないのか!?
取り敢えず本を探ります。
何かヒントを!
でも自室に持ち込んでいる本には恋愛要素がゼロです。
『魔力の歴史』とか、『昔の生活道具』とか、ここに至って何も役に立ちません。
本は万能ではなかったの?
婚約って・・・何をするのでしょう?
あの婚約申込書にサインをするだけ?
そうしてどうするの?
結婚するの?
いつ!?
え?
レオン様と!?
結局いつまで経っても落ち着くことなど出来ず、朝食を食べ逃してしまいました。
コンコン。
前室からノックされます。
シャロンが心配したかな?
でも放っておいて。
「ソフィア嬢、お話しをしましょう」
ぎゃーーーー!!!
レオン様でした!!
無理無理―――!!
「ソフィア嬢。扉越しで構いません。人払いもしています。声を聞かせて下さい」
レオン様の心配そうな声がします。
そうね、皆心配しているわね。
でもでも。
「ソフィア嬢、蹴破りますよ?」
レオン様、優しい声で物騒です。
蹴破られるのは好みません。
私はしぶしぶ扉に歩み寄ると
「それは困ります」
と扉の向こう側に向かって言った。
すると安堵の気配が伝わってくる。
「良かった、ソフィア嬢」
優しいレオン様の声です。
こんなパニック状態でも、この声を聞くと安心してしまいます。
ただ、状況に気持ちが追い付けません。
つまり。レオン様と顔を合わせるのはとんでもなく恥ずかしいのです。
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