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光速
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全部うまくいかない気がする。何をやっても何を始めても何をやめても、もう遅い気がした。自分だけがみんなと離れた時間を生きている気さえした。自分の周りにあるもの全てを否定して、けなして、罪をなすりつけた。自分から何か捨てたとして何か出てくるのか、自分が本気で後悔したからといって何か戻ってくるのか、そのどちらもノーだろう。自分でも何が満たされていないのかはわからない。ただいまの僕ではそれがわかったところでどうすることもないだろう。意味もなく芝生に寝転がり空を見る。一年で一番星が綺麗にみられるという冬の夜空が僕の目を侵食していく。今見えている星が僕のところに届くまでどれくらいの時がかかったのだろうか。十年あるいは百年、もっともっと遠い星から来ている光もあるだろう。そこまでの長い時を経て初めて僕という小さな人間の目にだけ入る。その時光は自分の歩んできた道が不正解だと思うだろうか。ずっと宇宙を流れて人では考えられない時間と速度で僕を見つけた。到達したら光は消えてしまう、長く速い一生がそこで終わる。みんなに憧れられている光でさえそんな一生を送るのだから僕なんかどう生きてもいいのではないか?まだまだ僕の一生は始まったばかりだ。
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