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最終章・「離陸、その先へ――新しい空で、生きていく」
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動画が流出したのは、ある深夜のことだった。
画面には、青いスカーフとCA風の制服をまとった女が、
ラブホテルのベッドで名札を咥えながら絶頂する姿。
【元CA・綾瀬澪、本番撮影流出】
【“別の空”でイキ果てる、淫らな告白】
かつて空を飛んでいた彼女の姿と、
今の“空のおねえさん”としての淫らな姿が、世界に晒された瞬間だった。
「は……はは……もう、終わりだね……」
事務所から即日解雇。
「信用に関わる」「会社の看板を汚した」と罵倒され、
紹介されていた次のプレイ店からも契約を切られた。
澪はスーツケースを引きずりながら、夜の東京を彷徨っていた。
雨の中、スマホの電源も切れ、
着信履歴に宮村の名前が何度も光っているのを見ても、
もうかけ返す気力もなかった。
「あたしは、“誰にも必要とされない”女なんだよ……」
そう呟きながら、コンビニの裏で座り込んだその時だった。
「……澪!」
びしょ濡れのスーツ、荒い息。
彼女を見つけたのは、宮村だった。
「探した……どこ行ったって、探したよ、澪……!」
「なんで……なんで、そんなことするの……あたしなんか、見捨てればよかったのに……っ」
「無理だよ。だって、俺――」
「好きなんだ、お前が」
沈黙。
雨の音が、心の奥まで染み込むように響いた。
あの夜の動画が、どうしようもないほど卑猥で、
どれだけ彼女を傷つけたとしても。
それでも宮村は、澪を**“女”としてじゃなく、“人”として愛していた**。
「……うち、来いよ。今度はもう、俺から離さないから」
◆ 同居生活、そして結婚へ
澪はしばらく、宮村の部屋で暮らすことになった。
最初はどこか遠慮がちで、
朝ごはんもぎこちなく作っていた彼女が、
少しずつ、日常に溶け込んでいく。
ある朝、目玉焼きが焦げた時。
「はは、もう“機内食”じゃないからね。
でも、私、誰かのために朝ごはん作るの……初めてかも」
そう言って笑った顔が、
風俗時代の“作り笑い”とはまったく違っていた。
やがて二人は、役所で婚姻届を出す。
澪は“CA”の制服じゃなく、白いワンピースを着ていた。
「離陸完了だね。もう、墜ちることはない」
「これからは、“目的地”に一緒に着陸しようぜ」
◆ 夜の営み、愛としてのセックスへ
結婚して初めての夜。
宮村の部屋のベッド、二人だけの空間。
澪はゆっくりとシャツを脱ぎながら、少し恥ずかしそうに笑う。
「こんなふうに、自分から服を脱げる夜が来るなんて……
“仕事”じゃなくて、“好きな人”に触れられるって……不思議」
宮村は、何も言わず、彼女をそっと抱き寄せた。
体を重ねるたびに、澪は自分が“穢れていない”ことを実感する。
宮村の指が、舌が、愛撫が、
“誰かの欲望”のためではなく、彼女の心を満たすために動いていることが分かる。
「……イきそう……っ、でも……これは、気持ちよくて、泣きそうで……」
「大丈夫、俺の胸でイけ。
お前だけの“ファーストクラス”で、最高の空へ――」
そして澪は、彼の腕の中で震えながら果てた。
◆ エピローグ
半年後――。
澪は、“元CA”の経験を活かして、小さな空港のカフェで働いていた。
制服もスカーフも、もう商売道具ではない。
朝には宮村と一緒にコーヒーを飲み、
夜には「おかえり」と言ってキスをする。
時折、仕事帰りに空を見上げながら、澪は思う。
「あたし、本当に“知らない空”に辿り着けたんだなって」
それは、もう誰のためでもなく、
自分自身の“空”だった。
Fin.
画面には、青いスカーフとCA風の制服をまとった女が、
ラブホテルのベッドで名札を咥えながら絶頂する姿。
【元CA・綾瀬澪、本番撮影流出】
【“別の空”でイキ果てる、淫らな告白】
かつて空を飛んでいた彼女の姿と、
今の“空のおねえさん”としての淫らな姿が、世界に晒された瞬間だった。
「は……はは……もう、終わりだね……」
事務所から即日解雇。
「信用に関わる」「会社の看板を汚した」と罵倒され、
紹介されていた次のプレイ店からも契約を切られた。
澪はスーツケースを引きずりながら、夜の東京を彷徨っていた。
雨の中、スマホの電源も切れ、
着信履歴に宮村の名前が何度も光っているのを見ても、
もうかけ返す気力もなかった。
「あたしは、“誰にも必要とされない”女なんだよ……」
そう呟きながら、コンビニの裏で座り込んだその時だった。
「……澪!」
びしょ濡れのスーツ、荒い息。
彼女を見つけたのは、宮村だった。
「探した……どこ行ったって、探したよ、澪……!」
「なんで……なんで、そんなことするの……あたしなんか、見捨てればよかったのに……っ」
「無理だよ。だって、俺――」
「好きなんだ、お前が」
沈黙。
雨の音が、心の奥まで染み込むように響いた。
あの夜の動画が、どうしようもないほど卑猥で、
どれだけ彼女を傷つけたとしても。
それでも宮村は、澪を**“女”としてじゃなく、“人”として愛していた**。
「……うち、来いよ。今度はもう、俺から離さないから」
◆ 同居生活、そして結婚へ
澪はしばらく、宮村の部屋で暮らすことになった。
最初はどこか遠慮がちで、
朝ごはんもぎこちなく作っていた彼女が、
少しずつ、日常に溶け込んでいく。
ある朝、目玉焼きが焦げた時。
「はは、もう“機内食”じゃないからね。
でも、私、誰かのために朝ごはん作るの……初めてかも」
そう言って笑った顔が、
風俗時代の“作り笑い”とはまったく違っていた。
やがて二人は、役所で婚姻届を出す。
澪は“CA”の制服じゃなく、白いワンピースを着ていた。
「離陸完了だね。もう、墜ちることはない」
「これからは、“目的地”に一緒に着陸しようぜ」
◆ 夜の営み、愛としてのセックスへ
結婚して初めての夜。
宮村の部屋のベッド、二人だけの空間。
澪はゆっくりとシャツを脱ぎながら、少し恥ずかしそうに笑う。
「こんなふうに、自分から服を脱げる夜が来るなんて……
“仕事”じゃなくて、“好きな人”に触れられるって……不思議」
宮村は、何も言わず、彼女をそっと抱き寄せた。
体を重ねるたびに、澪は自分が“穢れていない”ことを実感する。
宮村の指が、舌が、愛撫が、
“誰かの欲望”のためではなく、彼女の心を満たすために動いていることが分かる。
「……イきそう……っ、でも……これは、気持ちよくて、泣きそうで……」
「大丈夫、俺の胸でイけ。
お前だけの“ファーストクラス”で、最高の空へ――」
そして澪は、彼の腕の中で震えながら果てた。
◆ エピローグ
半年後――。
澪は、“元CA”の経験を活かして、小さな空港のカフェで働いていた。
制服もスカーフも、もう商売道具ではない。
朝には宮村と一緒にコーヒーを飲み、
夜には「おかえり」と言ってキスをする。
時折、仕事帰りに空を見上げながら、澪は思う。
「あたし、本当に“知らない空”に辿り着けたんだなって」
それは、もう誰のためでもなく、
自分自身の“空”だった。
Fin.
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