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後にのこったルタニは、玄関先でそのまましばらくソロンの影の消えていった青い空をじっと見つめていましたが、ふと瞳の虹を強くきらめかせると、両腕を大きく広げていきなりぱっと空へと飛び出しました。
そしてそのままただ何も考えず、ひたすら雲の間を縫うようにして飛び続けました。
何かはわかりませんが、ルタニの中で、何かが変わっていました。
それがいったい何なのか、ルタニにはわかりませんでした。けれどソロンの言葉が、今までは意識もされず眠り続けていたルタニの心の目を開いたのだということは感じていました。
大きな家を百年もの間空に浮かせ続けることや、ソロンの突然の訪問がわかるルタニにも、知らないこと、わからないことが、この世界にはまだまだあるのだという想いが、ルタニをいつまでも空の飛行に引き留めるようでした。
夜が訪れ、やっと家に帰ったルタニは、昼間の来客の名残りをとどめた居間で、食器の片付けもせず窓際に立って、美しい夜空を飾る星々の瞬きを見つめていました。
ふと、ルタニの胸に、純白の綿毛のような毛に覆われた体を、可愛らしいピンクのドレスで包んだ愛らしいうさぎの眠る横顔がよぎりました。
ルタニは瞬間、思わずどきりとして胸を押さえました。奇妙な感覚でした。知らない感じでした。けれども不思議に心の跳ねるような心持ちに、ルタニは新鮮な驚きを感じずにはいられませんでした。
何かが始まる──そんな予感にルタニは思わずそっと密やかな息をつき、テーブルの食器を片づけ始めました。
おしまい
そしてそのままただ何も考えず、ひたすら雲の間を縫うようにして飛び続けました。
何かはわかりませんが、ルタニの中で、何かが変わっていました。
それがいったい何なのか、ルタニにはわかりませんでした。けれどソロンの言葉が、今までは意識もされず眠り続けていたルタニの心の目を開いたのだということは感じていました。
大きな家を百年もの間空に浮かせ続けることや、ソロンの突然の訪問がわかるルタニにも、知らないこと、わからないことが、この世界にはまだまだあるのだという想いが、ルタニをいつまでも空の飛行に引き留めるようでした。
夜が訪れ、やっと家に帰ったルタニは、昼間の来客の名残りをとどめた居間で、食器の片付けもせず窓際に立って、美しい夜空を飾る星々の瞬きを見つめていました。
ふと、ルタニの胸に、純白の綿毛のような毛に覆われた体を、可愛らしいピンクのドレスで包んだ愛らしいうさぎの眠る横顔がよぎりました。
ルタニは瞬間、思わずどきりとして胸を押さえました。奇妙な感覚でした。知らない感じでした。けれども不思議に心の跳ねるような心持ちに、ルタニは新鮮な驚きを感じずにはいられませんでした。
何かが始まる──そんな予感にルタニは思わずそっと密やかな息をつき、テーブルの食器を片づけ始めました。
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