時間を戻した元悪女は、私を捨てた王太子と、なぜか私に夢中の騎士団長から逃げられません

腐ったバナナ

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20話

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 ユミリアとギルバートの陰の支配体制が確立され、王国は絶対的な安定を迎えた。ユミリアの優秀な政策とギルバートの冷徹な統治により、国民は平和と繁栄を享受し始めた。

 その一方で、王太子アルベルトは、公務から遠ざけられ、名ばかりの「次の王」として王宮の隅で孤独に生きていた。彼の評判は地に落ち、彼の周囲には誰もいなくなった。

 ある冬の日、国王陛下は、アルベルトの王位継承権の剥奪を正式に発表した。理由は、「国家の危機に対する判断力の欠如と、重大な公務の怠慢」。

 アルベルトは、ユミリアの愛と能力を自ら手放した結果、全てを失うという、最も痛烈なざまぁを経験した。彼は、ユミリアが望んだはずの「静かな追放」を、自分自身が味わうことになったのだ。

 その知らせを聞いたユミリアは、ギルバートの私邸で静かに紅茶を飲んでいた。彼女には、元婚約者の末路に対する哀れみはあっても、後悔は一切なかった。

「殿下は、ご自身の過ちの報いを受けられました。彼は、私という存在の価値を見誤ったのです」

 ギルバートは、ユミリアの隣に座り、彼女の手を握った。

「貴殿の光は、貴殿を愚弄する者には与えられるべきではない。貴殿が望んだ平穏は、私との永遠の独占という形で、最高の地位と共に手に入れた」

 ギルバートの冷たい指先が、ユミリアの温かい指先に絡まる。彼の闇の魔力は、ユミリアの傍にいることで完全に安定していた。

 その後、ギルバートは国王の崩御に伴い、新しい国王として即位した。ユミリアは、王妃として、光の力で夫の闇を支える立場となった。

 ユミリアの静かな追放を望む願いは、国の最高権力者の妻となり、人目につかない宮殿の奥で、愛する夫に独占され続けるという、皮肉的で幸福な形で叶えられた。

 ある夜、新しい王となったギルバートは、玉座ではなく、二人の寝室で、ユミリアを抱き締めていた。

「ユミリア。貴殿は、私の命綱だ。そして、私の全てだ。貴殿は、私の永遠の独占から、二度と逃げられない」

「私はもう逃げません、ギルバート様」

 ユミリアは微笑み、闇の王となった夫の頬に触れた。

「貴方の闇が、私を永遠に守ると知っています。貴方が私を求めている限り、私は光として、貴方と共に、この王国を裏から支配し続けます」

 二人は、支配と依存、光と闇で結ばれた、世界で最も強い絆を築いた。

 時間を戻した元悪女は、自分を捨てた王太子への後悔ざまぁを成し遂げ、自分を処刑した騎士団長からの運命的な独占愛の中で、永遠の幸福を手に入れたのだった。
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