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2.旦那様の嘘
しおりを挟むお2人は、お洒落な宝石店に入っていきました。
ここは、王妃様も好きなブランドでよく着けていらっしゃる有名なお店です。
さすがにお店の中に入るわけにはいかずどうしようか悩んでいると、
お店のショーウィンドウに飾られているネックレスが目に入りました。
繊細なチェーンに、可愛いらしいリボンのネックレスです。
リボンの真ん中に旦那様の瞳の色と同じアメジストがあしらってあり、私は一目で気に入ってしまいました。
しばらく見入っていましたが、今日はお忍びで城下町に来たので、あまり遅くなると屋敷の皆に心配をおかけしてしまうと思い、
今日はひとまず帰ることにしました。
自分の部屋で、今日の出来事を思い返します。
カレン様の旦那様を見る幸せそうな顔…。
お2人で有名な宝石店へ入る姿…。
お2人はやはりそういう仲なのでしょうか…。
(いえ、旦那様に限ってそんな事は無いわ。
妻である私が旦那様を信じなくて誰が信じるの。)
「よしっ!」
小さく声に出して、夕食のお部屋に向かいました。
夕食のお部屋に向かうと、旦那様も帰ってきていらしたようで、先にお席についていました。
「まぁ!旦那様お帰りなさいませ!
お出迎えもせず失礼しました。」
「ただいま、エリーゼ。
良いんだよ、私も今さっき帰ってきてね。すぐ夕食の時間だったからそのまま通してもらったんだよ。
それより、エリーゼ今日の具合はどうだい?」
「もう、すっかり元気ですわ。」
旦那様、上着は脱がれていますが、ほのかに甘い香水の香りがします…。
この目で見て分かってはいますが、何だかお二人が先程まで一緒にいたことの証明のようで、心がチクリと痛みます。
運ばれてくるお料理は今日も美味しそうで、私の好きなものばかりです。
(うぅ!今日もお食事が美味しすぎますわ!)
感動していると、
旦那様がこちらを見てニコニコしています。
「エリーゼが美味しそうに食べていると安心するよ。
前に、食事中に顔色が悪くなって、食欲が無いってそのまま倒れて寝込んでしまっただろう??
だから、元気そうに食べている姿を見ると安心するし、この姿が1番…好きだな。」
旦那様はサラッとこんなことを
言ってしまいます。
今の私の顔は耳まで真っ赤だと思います…。
恥ずかしさを紛らわすように私は話しました。
「そ、そ、そういえば、
旦那様は今日はどこに行ってらしたのですか??」
「ん?今日かい?
今日は、部下のジルと領地の視察に行ってきたよ。」
(えっ…。)
私は身体の芯がスッと冷えたのを感じました。
(嘘…。旦那様は、私に嘘をついた…。)
何か、旦那様が他にも喋っていますが全く耳に入ってきません。
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