姉が何でもくれて困ります~要らないって伝わらない~

Haru

文字の大きさ
1 / 12

姉様は妹が大好き

しおりを挟む




私の一番古い記憶は姉様に抱きしめられながら
絵本を読んで貰っているシーンだ。


『シャーロン、生まれてきてくれてありがとう』

『ねーしゃましゅきっ!!』

お気に入りのクマのぬいぐるみを抱え
大好きな姉様に抱きしめられている

仲のいい姉妹


そう、仲のいい姉妹………



「シャーロンっっ!!ああ!今日も可愛いわ!我がアルベル公爵家の宝!!」

「……おはようご、ざいます、お、ねえさま」

朝から元気よく私を抱きしめるお姉様
サーシャリア・アルベルは簡易なワンピースの上から黒いローブを身に付けている

「お仕事だったのですか?」

「ええ、大したことないんだけどね」

姉は宮廷魔道士団に7つの頃から所属している
それはこの国で唯一、全ての属性の魔法を操れるからだ

両親はそんなに魔力は高くないし、私に至っては
ほぼゼロだ

「なら、お姉様が行かなくても」

いくら強いからって嫁入り前の姉をこき使うのは
如何なものか
口には出せないけど、怪我でもしたらと心配で堪らない

「来週、西の森に野外学習に行くでしょ
シャーロン」

「ええ。行きますけど」

「だからよ。じゃなきゃ知らないわ。
さ、朝食食べましょー!!」

軽やかに食堂に向かう姉の背を見ながら
私は「納得」と呟いた。







「見てシャーロン!!このドレス!」

鮮やかな薄紫のドレスを姉が持って
私の部屋にやって来た

私は一気に緊張した
迂闊な事は言えないのだ

「まぁ!ですわね!お姉様素敵!!」

通じろ、通じろ、通じろ


「そうなのよ!私の瞳と同じ紫!だからねシャーロン、アナタが着なさい」

「お姉様、私だってドレスはありますから
大丈夫ですわ」

「ダメよ。まだ1度もそでを通してないし
前のものよりこっちの方がから」

強いって……防具じゃないんだから……

「でもそのドレスはお姉様が着るべきですわ
せっかくお父様がプレゼントしてくださったんですから」

「それは有難いけどドレスは戦闘には不向きなのよ。シャーロン、ここに置いていくわね」

「え!?だから私には必要無い……」

姉は部屋に居たメイドにドレスを預けると
さっさと部屋を出ていってしまった


ドレスを持たされて困っているメイドを見てから
わたしは自分の部屋を見渡す

今まで姉がくれたアクセサリーやドレス
絵画、くつ、鞄

外出する際必ずどれか身に着けるようにと
姉から強く言われているもの達だ

「……もう充分なのに」

両親に相談しても貰っておきなさいしか言わないし

ふと、ベッドのまくら横にいるクマのぬいぐるみを見た
私か初めて姉様からもらった物らしく
それは私が持っているから姉様の宝物らしい


普通は喜ぶべきなんだろうけど……

「お姉様、私もう本当に要らないのよ……」







しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

あっ、追放されちゃった…。

satomi
恋愛
ガイダール侯爵家の長女であるパールは精霊の話を聞くことができる。がそのことは誰にも話してはいない。亡き母との約束。 母が亡くなって喪も明けないうちに義母を父は連れてきた。義妹付きで。義妹はパールのものをなんでも欲しがった。事前に精霊の話を聞いていたパールは対処なりをできていたけれど、これは…。 ついにウラルはパールの婚約者である王太子を横取りした。 そのことについては王太子は特に魅力のある人ではないし、なんにも感じなかったのですが、王宮内でも噂になり、家の恥だと、家まで追い出されてしまったのです。 精霊さんのアドバイスによりブルハング帝国へと行ったパールですが…。

私の作るおにぎりが、騎士団の士気を異常に上げています(犯人は副団長)

星乃和花
恋愛
おにぎりを配っただけで、騎士団の士気が異常値になりました。 団長は警戒、監察部は呪術検査、国まで動きかけるのに――副団長だけが平然と断言。 副団長「彼女のご飯は軍事物資です」 私「えっ重い」 胃袋で落ちた策略家副団長の“最適化溺愛”に巻き込まれ、気づけば専属補給係(=婚約)寸前!? ほのぼの爆笑&甘々の騎士団ラブコメです。 (月水金21:00更新ー本編16話+後日談6話)

もしもゲーム通りになってたら?

クラッベ
恋愛
よくある転生もので悪役令嬢はいい子に、ヒロインが逆ハーレム狙いの悪女だったりしますが もし、転生者がヒロインだけで、悪役令嬢がゲーム通りの悪人だったなら? 全てがゲーム通りに進んだとしたら? 果たしてヒロインは幸せになれるのか ※3/15 思いついたのが出来たので、おまけとして追加しました。 ※9/28 また新しく思いつきましたので掲載します。今後も何か思いつきましたら更新しますが、基本的には「完結」とさせていただいてます。9/29も一話更新する予定です。 ※2/8 「パターンその6・おまけ」を更新しました。 ※4/14「パターンその7・おまけ」を更新しました。

とっていただく責任などありません

まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、 団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。 この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!? ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。 責任を取らなければとセルフイスから、 追いかけられる羽目に。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

女性が少ない世界でVTuberやります!

dekoma26+ブル
恋愛
ある日朝起きてキッチンに行くとそこには知らない男性たちが! …え、お父さん⁉ なぜか突然女性の少ない世界に来てしまった少女がVTuberをしたり、学校に通ったりするお話。 ※恋愛大賞の投票ありがとうございました(o´∀`o)参加したみなさんお疲れ様です! 毎週火曜・金曜日に投稿予定 作者ブル

帰国した王子の受難

ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。 取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。

王家に生まれたエリーザはまだ幼い頃に城の前に捨てられた。が、その結果こうして幸せになれたのかもしれない。

四季
恋愛
王家に生まれたエリーザはまだ幼い頃に城の前に捨てられた。

処理中です...