姉が何でもくれて困ります~要らないって伝わらない~

Haru

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姉、メロメロ大作戦

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「シャーロン!一体どうしたの?」

「差し入れですわ!お姉様!」

大きなバスケットに入ったサンドイッチは
我が家のシェフが
お姉様に渡した小さなバスケットには
私、シャーロンスペシャルサンドイッチが
入っております。

シャーロンは辺りをキョロキョロと
見渡し、目的の人物を見つけた

「お姉様!ダグラス騎士団長です!」

事前に姉から第3騎士団と合同演習だと
聞いていた私はこの作戦に出た

名ずけて!惚れ薬使って
姉とダグラス騎士団長ラブラブにしよう作戦!!

貯めたお小遣い叩いてピンク屋と呼ばれる
色恋関係の薬を取り扱うお店で購入した惚れ薬である!

姉に使うとバレるのでダグラス騎士団長に
使うことにする

「お姉様!これを騎士団長様にお渡し下さい!」

薬を染み込ませてから焼いたパンを
別で用意したのでそれを姉に渡した

「……これ?」

こくこくと頷く

「……仕方ないわねぇ」

恐らく何が入ってるか気付いた上で
姉は包みを開けると
こちらに向かってくるダグラス騎士団長に

「勝負しましょう、ダグラス騎士団長」

え?

「勝負?」

「私の可愛い可愛いシャーロンが
差し入れを持ってきてくれたのですが
貴方にもあるようなのです」

「そうなのか?」

「……はい」

「賭けて勝負しましょう」

「素直にくれたら良いじゃないか」

「嫌です。あなたにはパンくずですら
渡したくないわ!!」

「お?それはもしかして妬いて」

「あら、火炙りをご所望ですか?騎士団長
私、火力には自信がありますのよ」

うふっと笑った姉の目は全く笑っていない

「…………冗談だ」と言った団長に
「残念ですわ」と返す姉を見て
本気で炙りかねない……とシャーロンは思う

そして、気付いた


「お姉様、お姉様」

小さな声で呼ぶと、姉がなぁに?と優しい声で返事してくれる

「私、ダグラス騎士団長様をお慕いなどしてません。お姉様と上手く行けばいいなと」

「分かっているわ、シャーロン。
あなたの優しさくらいね。けれどこれは良くないわよ」

そういうと姉が空に向かってパンを投げた

「空中でキャッチ出来た人の勝ち!!」

「何ッ?!」

投げると同時に飛んだ姉

当然、ダグラス騎士団長が勝てる訳もなく
私はひたすら心の中で謝る


そしてそれを見ていた騎士たちもまた
シャーロンに迂闊に近寄るのは辞めようと
しっかり胸に刻むのだった。


「美味しかったわ!シャーロン!!
何か欲しいものは無い?」

妹命の姉の愛に拍車が掛かる

「要りません!何も!」

「えー!!そんなのダメよ!ねぇ、シャーロン?
シャーローン!!」

「要らないです!!お姉様!お気を確かに!」

冷や汗かくシャーロンとは対称的に
この姉妹はいつもの事なので周りは全く気にしない。

「……好きになって貰える可能性を感じない」

前向きに検討すると言われてから
サーシャリアにアプローチしているダグラスの
呟きを風が攫って行く


シャーロンの作戦、見事に失敗である。


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