【外伝集】白の魔女の日常譚

月乃彰

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本編関係なし話

教えて、イザベリア先生! 〜第一弾〜

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『』→イザベリア
「」→エスト


「はいどうも皆さんお待ちかね、作者の設定垂れ流しコーナー。記念すべき第一弾のテーマは何でしょうか、イザベリア?」
『そうだね。私の師匠や魔法システムについて話そうかな』
「やめろ。それ本編のネタバレになるから。結構重要な要素だし、第一章プロローグから貼ってきた伏線がこんな所で回収されたら駄目でしょ」
『それもそうか。なら何を話したらいいんだろう?』
「⋯⋯そだね、じゃあ、今回はキャラクターのモデルとか、この作品を書こうとした理由について解説してよ。あと作品の裏話とか」
『オッケー。千年以上前から生きる私に、知らないことはあまりない⋯⋯!』
「はいはい」
『さて、まずはキャラクターのモデルから。今回は主人公二人組について話そうかな』
「私とマサカズだね。⋯⋯多分、分かる人多いと思うけど」
『まあ、うん。死に戻りに魔女⋯⋯もうあの作品よね』
「そそ。あの作品を知らないなろう読者は存在しないと言ってもいいんじゃないかな」
『そう、すばり、エストのモデルは某作品の性悪魔女です』
「最近になってようやく作者、第四章を読み始めたらしいよ。今は、銀髪ハーフエルフと聖域の過去編。第四章が終了する巻の一つ前を読み始めたところだね」
『購入から結構経ってなかったっけ?』
「半年⋯⋯とまではいかずとも、まあそれくらいは経ってるね」
『おっそ』
「某レジェンドのfpsとか、執筆とか、youtubeに時間が割かれていってるからね。なんなら作者、某骨の魔王なラノベも見返したいとか言ってたし」
『あー、あれ第四期来るって言ってたもんね。⋯⋯って、話が変わってる変わってる』
「閑話休題」
『はい。で、エストのモデルが例の性悪魔女であるってことはさっき言ったけど⋯⋯正直似てなかったりする』
「よね。私、あそこまで強欲でもなければ、あんな価値観持ってないよ。私は普通の乙女なのさ」
『まず間違いなくあなたは普通の乙女じゃない。⋯⋯で、モデルと大分異なるキャラクターになった理由としては、やっぱり作者の好みが大量にぶち込まれた結果なんだよ』
「作者の好み、というと?」
『目的のためなら手段を選ばない。冷酷だが残酷ではない。天才だが傲慢で調子に乗りやすく、足元をすくわれやすい。料理上手。お姉さんでもなければ妹でもなく、その境界線上外見。マザコン。処女。子供っぽい。脳筋。などなど⋯⋯』
「わお。作者の性癖が垣間見えるね。というか最後の悪口じゃん」
『主人公は作者の好みとか人格、思想が浮かびやすいから、仕方ないところはあるよ。外見とか特にね。白髪の美少女という外見、破滅的な思考回路、某性悪魔女は作者が一目惚れしたキャラクターだったりする』
「へえー。で、マサカズは?」
『死に戻りは完全に某プレアデス星団君からだね』
「たしか和名だっけ、それの」
『うん。でも、それ以外は作者の好み』
「例えば?」
『仲間以外は助ける気があまりないけど、仲間への思いは強く、助けるためなら死ぬことにも耐える。基本的に何でもできるけど、突出したところがない。必要なら殺しを厭わない。割と残酷かつ合理主義者、とかかな。ちなみに、本編じゃ活躍しないけど、マサカズ結構狂ってる側面あるよ』
「ORのあれね」
『あれはあなたのせいでしょうに⋯⋯』
「それでも、あれだけ私を殺すことに執着するかな。私が同じ目にあったら、多分一生動けなくなるよ」
『そうね。マサカズにはとある理由で、死に戻りへの異常とも言える耐性を持ってるんだよ。ここじゃ詳細には話せないから割愛するけど』
「普通、一回死に戻りしたらそれで発狂するよね。作者もそれが疑問だったし」
『で、マサカズは生涯無才、言い換えるならどんなことでもある程度はできる才能しか持っていないと本人は思ってるんだけど、実は彼、人心掌握と人を精神的に殺すことに関しては凄い才能を持ってるよ。特に二つ目の才能、光らなくて正解だけども』
「最初に私を説得したり、第三章でのことだったりと、マサカズは結構私の心を掴むのが得意だなと思ったけど、そういうことなのね」
『そそ。人の望むものとか、目的とかから、どうすれば説得できるか、っていうので最適解を導けるんだよね、彼。話術も上手いし』
「尚、世の中には話し合いすらできない相手もいる模様」
『黒の魔女とかね。彼女は聞く耳を持ってるフリしてるけど、関わらないことが最も上手い立ち回りだよ』
「なのに本編じゃ関わらないといけない相手」
『それがストーリーですから』
「⋯⋯で、次はたしか⋯⋯作品を書いた理由だっけ?」
『だね。これは一言で終わるよ。ファンタジー作品を書きなかったから』
「⋯⋯え、それだけ?」
『それだけ』
「マジ?」
『マジ。⋯⋯ああ、もっと言うならシリアスで、人が簡単に死ぬような作品だね』
「人が簡単に死ぬような作品⋯⋯? 言うて死んでなくない?」
『確かに、メインキャラはほぼほぼ死んでないね。というかキャラ自体がそんなに多くないし、メインキャラ死なせたらストーリー進まないし』
「だよね」
『でもさ、死に戻りしてるよね? その結果、死なないだけで』
「⋯⋯あ、もしかして」
『そうさ。作者、割とキャラクター殺してるんだよ。最終的にはマサカズの死に戻りで生き返らせてるけど』
「私も割と死んでるしね」
『死に戻り要素を突っ込んだのは、これが理由の三割含んでる。残り七割は単純に面白そうだから』
「メインキャラ殺したいがために死に戻り要素を突っ込んだのか⋯⋯」
『らしいよ。作者曰く、主人公補正というものに理由付けしたかったというのもあるって。ほら、主人公があっさり死ぬような作品あまりないじゃん』
「被害にあってるキャラクター側の心情も考えて欲しい」
『要検討します、ってさ』
「⋯⋯」
『⋯⋯さあ、話を続けよう』
「最後は裏話だっけ?」
『そう裏話。⋯⋯実は、この作品、初期案だとバッドエンドになってたんだよ』
「バッド⋯⋯エンド?」
『バッドエンド。具体的にどんなエンドかは諸事情によって明かせないけど、とにかくバッドエンド予定だった』
「予定だった、ってことは今は違うの?」
『タイトルに救済譚ってあるじゃん。バッドエンドだとタイトル詐欺じゃん。当然、ハッピーエンド予定よ。⋯⋯いや、メリーバッドエンドかな?』
「不穏な単語が聞こえたんですけど」
『割と冗談でもなかったりする。大団円、ではないもん』
「当事者からしてみればとっても怖い発言だぁ⋯⋯」
『⋯⋯さて、これで今回話すことも終わったし、これにて終了です』
「ご精読、ありがとうね」
『ああ、あと最後にひとつだけ。作者がこの作品内で一番好きなキャラクターはエストだよ。私と同じだね』
「好きなキャラクターを殺したり、心身ともに酷い目にあわせるとかどうかしてるよ、全く⋯⋯」
『ちなみにタイトルに第一弾とはあるけど、第二弾をするかどうかの予定は未定だよ』
「ま、気分屋な作者らしいよね」
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