ダンジョンからの招待状

菻莅❝りんり❞

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3 開宴

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俺が案内されたのは日本のマンションみたいな建物だった。
一緒の場所に居たあの二組は、別の所なのかここには来なかった。

「異世界と一言で言っても、色んな所があるってことか」

人外に案内されマンションの一室に入った。
そこには5人の男性が、思い思いの場所で寛いでいた。

一人は窓際に立っていて、一人はベッドに寝そべっていて、あとの3人はそれぞれソファに座っていた。

「マスターからお話があるまで、どうぞお寛ぎください」

案内人の人外はそう言って、部屋の扉を閉めた。

俺は部屋を見渡し、入り口近くにあるソファに座ることにした。

静寂が支配する部屋は、一分が物凄く長く感じた。

どのくらいそうしていたのか、突然また頭に声が響いた。

『大変お待たせしました。招待した全員がそれぞれの場所に着いたため、これよりこのダンジョンの説明をさせて頂きます。

すでにお気づきの方もいると思いますが、ここへ招待した方は全員、転生者の方です。

数ある異世界から、なんの因果か元いた世界より弾かれ、この世界に辿り着いてしまわれたのです。

しかし、今の時代に余りにも多くの転生者が現れたため、創造神様より振るいにかけるよう承りました。
過ぎた文明は世界を歪ませかねませんからね。

ということで、皆さんには文字通り、命を賭けてこのダンジョンに挑んで頂きます。

転生者ではないけれど、チームとしてこの場所へ来られた方も連帯責任です。ご愁傷さま

この部屋も既にダンジョンの一部です。引き返すことは出来ません』

たぶん転生者に連れられて来た、転生者ではない人達が騒いでいるのだろう。
この後の攻略に影響がなければいいけど。まっ、俺には関係ない事だけど

『今いる所からもわかると思いますが、貴方達が攻略するのは、貴方達の前世の風景を模したモノです。
内容は行ってみてからのお楽しみです。

長くなってしまいましたが、生き延びたければダンジョンの完全攻略のみ。

さぁ!命を賭けた宴が今!開宴致します!』

部屋の入り口は一つ。だけど、ここはダンジョン。何処が開くのかと警戒していたら、テレビがかかっていた壁が真っ二つに割れた。

「こうゆう時って、真下に落ちるのがテンプレじゃないのかよ」

ちょっと肩透かしを食らったが、俺は5人に続いて最後に、壁の向こうへ足を進めた。
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