ダンジョンからの招待状

菻莅❝りんり❞

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15 ダンジョンマスターとの邂逅

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「さて、まさかこんなに早く攻略されるなんて思ってなかったから、この後の事なんてな~んにも考えてもないんだよなぁ。、、、、ねぇ、マスター。どうする?」

え?ここは元の場所に戻るってのが定番では?

「あの~」

俺が地上に帰せと言おうとした時、

「ディランくん!マスターが少しお話したいって!いってらっしゃい!」

「え?」

目の前のレフリーが手を振っている。そして、俺の体が何処かに引っ張られる感じがした。

そして、目の前にいたはずのレフリーがいなくなり、今目の前にいるのは

「始めまして、ディラン。そして、完全攻略おめでとう!」

パチパチと手を叩いているのは、年の頃12・3歳の子供だけど、声は最初に聞いたダンジョンマスターの声だった。

「ふふっ。驚いた?でもここはダンジョン。全てが見た目通りという訳ではないよ」

確かに。その笑顔は子供のそれとは違い、どちらかと言うと、先達者な感じだ。

「さて、君をここに呼んだのは他でもない。君のその特殊な魂について聞きたかったんだけど、どうやら君自身は気づいてないようだね」

ダンジョンマスターはそういうと、何か考え込んだ。そしてすぐに

「うん。そうしよう!」

と手を打った。

何がなんだかさっぱり分からない俺を置いて

「ディラン、こっち。こっち座って」

といきなり手を取られ、イスの所まで引っ張られ、座るように言われた。
そして座ると今度は

「はい。これ飲んでね?おいしいよ!」

と匂いからしてほうじ茶を出した。
手を付けずにいたけど、飲むまでジーと見つめてきた。

にらめっこは俺の負けだった。根負けして、ほうじ茶を口にした。
飲んだ途端、世界が回っているかのような感覚に陥った。

「なっ、何を、飲ませた!」

グルグル回る視界に耐えられなく、机に突っ伏した。

「大丈夫。死ぬようなものじゃないよ。だけどね、君は抱え込みすぎているんだ」
(人の思念を)

「それを解放してあげようと思ってね。大丈夫。次に目覚めたときは、体が軽くなっているはずだよ」

その言葉を最後に、俺の意識は途切れた。
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