知識スキルで異世界らいふ

菻莅❝りんり❞

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5 圧巻の出勤風景

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昨日は楽しかったなぁ、と只今現実逃避中。

昨日父上が言っていた、他の認識出来ていなかったものに遭遇してます。

このお城は高い山の山頂付近にある。その事を俺は失念していた。お城の一角で住み込みで働いている人達は獣人がほとんどだ。

では、通って来ている竜人や一部の獣人はどうしているか。答えは目の前にある。

大勢の色とりどりの竜と、その竜が持っている籠に乗っている獣人。圧巻の出勤風景である。

昨日の興奮がまだ治まらず、日ものぼる前に目が覚め、時間潰しに庭を散歩中、その出勤風景を目撃した。

このくらいの時間に起きたのは初めてではない。しかし、この風景は始めてみた。

部屋に俺が居なくて、慌てて探しに来た俺付きの竜人の侍従、ルージュに俺は空を見上げながら

「今日が特別な訳じゃないんだよね?」

「ええ、いつもの事です。それより、起きたのなら声をかけてください。起こそうと部屋へ行ったら居ないなんて、心臓に悪いです」

失礼な!ちゃんと声をかけたのに反応がなく、続き部屋の侍従室を覗いたら、ぐーすか寝ていたのは誰だよ!
俺はジト目でルージュを見た。

「何か?」

「別に」

何でジト目で見られてるのか分かってないルージュに問われたけど、俺は答えなかった。

ルージュはさらに?となりながらも、

「そろそろ朝食の時間です。戻りましょう」

俺はルージュに促され、まだ見ていたい気持ちを押し込め、部屋へ戻った。

朝食の時に、さっきの出勤風景を聞いたら、

「ハハハ、驚いたろう?竜人の獣化した姿は、なぜか天啓の後でないと認識できないんだ。しかし、まだルイが認識出来ていなかったものはあるぞ?護衛を付けるから城の周りを見て回るといい」

「えっ、住居区の外に出ていいの?」

絶対に住居区の外には出るなと言われ、ルージュ達使用人の監視もあり、住居区から出たことはなかった。

「ああ、認識出来てないと危険だったから出せなかったのだ。これからは護衛を付けていれば自由に出歩いてかまわない。だけど、仕事の邪魔だけはしないように」

「はい!」

おお!お城の探検だー!

朝食の後は、父上は国王としての仕事へ、母様も王妃としての仕事をしに行った。

俺は兄上達と一緒にお城探検だ。しかし、王子・王女一人に護衛が5人つく。そこに、侍従・侍女も加われば、総勢25人以上。そんなに引き連れて行けば仕事の邪魔をしてしまう。

竜人なら侍従・侍女でもそれなりに強いので、侍従・侍女を各1人と護衛を2人ずつにした。それでも15人だ。多いけど、これ以上は減らせなかった。

「本日の護衛を務める事になりました。よろしくお願いします」

団長が代表して挨拶をし敬礼をした。それに習い、後の護衛騎士も敬礼をした。
今日の護衛は、第3護衛騎士団から団長始め、精鋭が付くことになった。

この国の護衛騎士団は、謂わば近衛騎士の位置にある。

護衛騎士団は、第1から第5まであり、第1は国王専属の男のみの騎士団で、第2は王妃専属の女性騎士団だ。第3から第5までは、男女混合の騎士団で、第3と第4が王子・王女の専属騎士団、第5は他国等の要人向けの騎士団だ。

でも常に要人が来るわけではないので、いつもは第1から第4までの騎士団に所属している。

その他にも、城下町を巡回している騎士団もある。

「今日はドリュー団長が付くんだ。それは頼もしいね。ルイ、ドリュー団長は去年の騎士団の大会で優勝したんだよ。ルイはまだ見たことないだろう?でも、今年から見られるから楽しみにしてて。凄いから」

アッシュ兄上が興奮しながら俺に説明してくれた。
7歳から色々と解禁されるみたいだ。いつも、大会とかパーティーとかあると、俺だけ居住区で留守番だったから、これからが楽しみだ。でも今は

「ドリュー団長、それから皆さん。よろしくお願いいたします」

「はい。お任せを」

挨拶もすんで、いざお城探検へ!
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