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三章【記憶】
二十六話 戸惑いに恩愛を(前編)
しおりを挟む「とりあえず今は二人だけにしておきましょう」
ミーンはそう言ってグレイとヴィッツを残して、全員外に出した。何もわかっていない四人にティアスが事情を話す。全員がグレイのもどかしい記憶にようやく合点がいった。
「あー、それで兄貴はヴィッツが食ってるところ見る度に思い出しそうだっつってたのか」
「あのピアスも、この数分前のヴィッツが、時間を遡って十歳の時のグレイに渡したものだったんだね」
「私たちからするとあっという間の数分で終わった出来事だったけど」
「お二人にとっては小さな、でもとても大事な時間旅行だったのですね」
こうして一旦、事件は解決となり夕方を迎えた。
カルロはグレイたちのいる部屋の扉をノックする。小さい声で
「おーい。ヴィッツ、兄貴の方はどうだ? 落ち着いたか?」
と聞くと
「一応は、な」
とよくわからない返事が返ってきた。入っていいか確認して、ヴィッツが良いと言うのでカルロは扉を開けた。ヴィッツはグレイのベッドの左側の椅子に座り、グレイは枕を抱きしめたまま左を向いて寝ている。左手の手袋を外したグレイはヴィッツの手を握っていた。普段からグレイの寝顔を見てきたわけではなかったが、その顔はとても安心しきった表情だった。右手を握られているヴィッツはグレイを見ながら口を開いた。
「グレイのやつ、ずっと泣いてた。まぁそりゃそうだよなぁ。大事に持ってた宝物が実は俺の物で。そして、それを数時間前の俺から貰った。グレイにとっちゃ十七年前の出来事だ。それをようやく思い出して、貰った相手が目の前にいる俺だったって、そう……気付いちまった」
そして顔だけカルロの方に向き
「可笑しいよな。俺にとっちゃ数分の出会いが、こいつにとっちゃ十七年前のことで。そんでもって、初めてこいつに出来た友達が俺で。その十七年後に再会してんのに、グレイも忘れてて、俺は体験してないことだから知らなくて。それでもこいつは俺が渡したピアスを大事な物としてずっと持ち続けてくれてた。渡しちまったから今の俺の手元にはもうねぇ。完全にこいつのもんになっちまった。母さんと一緒に作った思い出のものがこうやって過去に行って大事にされてる。そしたらさ、俺は一体何者なんだってグレイを見てたら思うようになった。色々分からなくなっちまった」
と困ったような表情で言う。それに対してカルロはヴィッツの肩に手を置き
「まあ行ったもんはしょうがねぇし、起こったことも変えられねぇ。でも変わらねぇのは、兄貴にとっちゃヴィッツが初めての友達で。ヴィッツにとっちゃその大事な物を渡すくらいには子供だった兄貴が大事な奴だった、ってことだろう。まあミーンと姉貴の話聞く限りじゃあ、その子供が兄貴だってヴィッツは全然気づいてなかったみたいだけどな」
カルロは椅子を持ってきてヴィッツの隣に座る。そしてグレイの寝顔を見ながら
「そりゃあ子供の頃の俺がどんなに兄貴に話しかけても、どんなに近寄っても届かないわけだ。記憶が抜けてても兄貴にとっちゃ、ヴィッツと過ごした少しの間の時間が十七年ずっと沁みついてたんだ。だからあんたが飯食ってると『何か思い出せそうだ』って言うし。どこかでやっぱヴィッツとの再会を待ってたんだろう」
フッとため息をつき
「しかし、兄貴もこんな寝顔すんだなぁ。いつも気難しそうな顔してたから、ようやっと心の呪縛から解き放たれたってことか。でもしばらくは兄貴も混乱すんじゃねぇかな。今まで初対面が最悪で避けていて、でも食べるところが気になった相手が、十七年前の年上の親友だぜ? 今じゃ年下の親友だ、その状況ちゃんと飲み込めてるかねぇ」
とカルロは笑う。そんなやり取りをしている間に、グレイが目を覚ます。寝ぼけた様子で握っていた手を放して上半身を起こす。ボーっとした様子で視点が定まっていない。
「兄貴ー。起きてるかー?」
カルロがグレイの目線の先で大きく手を振るが反応がない。しばらくして小さくあくびをし、ぼんやりとヴィッツとカルロの方を向く。
「あ……あー」
何か言いたそうだが言葉が浮かばないらしく
「んー……」
と一言言ってから何も言わなくなってしまった。カルロが
「兄貴、俺とヴィッツのこと、分かるか?」
と問うとこくりと頷く。
「意識はあるな。じゃあ、もうすぐ夕飯の時間だが、飯食うか?」
すると今度は首を横に振る。
「珍しいな……。あの兄貴が飯の時間なのに食わねぇとは……。兄貴、腹減ってないのか?」
その問いに対しては首を横に振り、腹に手を当てる。
「ってことは腹は一応減ってんのか。でも食欲がねぇってことだな」
カルロがそう言うと深く頷いた。状況を判断するカルロが
「ああ、なるほど。情報の処理が頭ん中で追い付いてなくて、他に手がつかねぇ状況かぁ。ヴィッツとの関係で頭悩ませてんな」
と言うと
「それと……親が気になる」
とグレイが答えた。
「お、ちったぁ喋れるようになったか? 兄貴」
カルロがそう言うと
「ああ。寝ている間、ずっと色んなことが駆け巡っていた。その中に俺の名前が出てきた。『グレイ・ハウ・ラインド』という名前。ミーンは俺の本名だと言っていた。それを考えていた。俺が忌み子として捨てられたのなら、名前を付けるのか、と。物心ついたころには孤児院で育てられていた。もしこの後、俺の親に会うことが待っているというのなら、俺は一体どういう態度をとればいいのかと。捨てられたのか、それとも別の意味があったのか。全く分からない。俺は……親を、理解できない……」
そう言ってパタンと横になった。
「俺の過去が知りたいのと、知ることが怖いのと。両方が入り混じって、正直戸惑いを隠せない。今の俺は、何もできん」
自分の顔の上に枕を置いて唸り始めてしまった。
「なるほど。ヴィッツとの再会を思い出したのがきっかけで、親のそして名前の由来まで気になっちまったか。兄貴、起きて飯食えそうにないか」
カルロの問いにくぐもった声で「ああ」と返事が返ってきた。
「とりあえずそろそろ飯に呼ばれる時間だ。兄貴は置いといて俺たちだけでも食っとこう。兄貴は食えるようになったときになんか作ってもらおう」
そう言ってカルロとヴィッツは部屋を出る。扉を閉じる直前にヴィッツが
「あんま悩みすぎんなよ。なんかあったら誰でもいいから相談しろ」
と言ってから出て行った。誰もいなくなった部屋でグレイは枕を顔から退ける。
「……腹が減った」
耐えられない空腹。だが何も喉を通らない状況にぼんやりと天井を見ていた。
食事が用意されたテーブルを七人で囲む。何かあったときはベルを鳴らして呼ぶようにして、部屋から他の者たちには席を外すようにしてもらった。心配だったグレイの状況をカルロが話す。それを聞いてミーンが
「そうね、確かに記憶の混乱はあるわよね。そこから連鎖して名前の所まで来てしまった、というわけね」
と話す。すると
「そういえばさ。普通、王族とか特殊な人以外はミドルネーム付けないわよね」
スティアがそう言うと
「ああ、そう言えば俺にもねーし。ザントもねーな」
とヴィッツが答え
「私にもないです!」
とナスティが言い
「私もないわね、ミドルネーム」
とミーンも言った。
「私は名前の付け方が特殊で『母の名』『父の名』がそれぞれミドルネームとして付けられます」
とティアスは自身のミドルネームについて説明した。
「俺とスティアと姉貴は、まあ王族だよな。でも兄貴にミドルネームが付いてるってことは王族……の線はあり得なさそうなんだよなぁ」
カルロがそう言うと
「えー、でもグレイってすっごい綺麗な金髪じゃない。どこかの王子かもしれないわよ。セルヴィーテ城の王族は金髪多いって聞いてるし」
とスティアが言う。
「でも、グレイが育った場所はお城が近くにない山奥だって聞いてます。本当に山田舎だってディア様も仰ってました」
ナスティの言葉に考え込む、ミーンを除いて。
「ミーンはこの件は知ってんだよな?」
カルロが問うと
「ええ、全部見てるわ。でも、彼自身が覚悟を決めないといけないから、私からはまだ言えない」
とミーンは答えた。
「兄貴の覚悟かぁ……。今の兄貴にゃあ無理だなぁ。まず『親ってもんが理解できん』って言っててよ。捨てられたにしろ何らかの事故だったにしろ。今の兄貴の精神状態じゃあ親が生きてて会うにしても、死んじまってるにしても。恐らく兄貴が真実を知ることに耐えきれねぇと思うんだ。こんな状況で兄貴をクリスの屋敷でしばらく面倒見るのも迷惑かけちまうな。どうすっかなぁ……」
そう言ってカルロが頭を悩ませていると
「一回、城に帰したらどうだ? 国王に話したら……」
とヴィッツが言うと
「ああ! 駄目駄目! 兄貴のことになると親父の方がオロオロしちまうから駄目だ。あと兄貴は絶対親父の前で弱み見せたくねぇってタイプだから。どっちもお手上げだ」
とカルロが否定する。するとティアスが
「それでしたら、スティーブさんにお願いしてはどうでしょうか」
と言う。
「スティーブ? 姉貴とヴィッツが世話になった親子の親父さんか?」
ティアスの提案に耳を傾ける。全員で話し合った。ナスティが
「とはいえいきなり転送するのもまずいですし」
スティアも
「そうよね。一旦城に帰ってから」
ヴィッツも
「俺が現地行って頼んで」
ザントも
「それで了承を得られれば」
ミーンも
「少しの間、世話になってもらって」
カルロも
「俺たちはその間、キレリアからセルヴィーテへの準備をして」
ティアスも
「グレイが戻ってきたらまたこのキレリアに戻る、と言うことで」
とそれぞれが言う。そしてミーンが
「まずはグレイの様子を見てから判断ね。私たちでどうにもならそうなら、援助してもらうしかないわね」
そして食事を終えてからカルロとヴィッツが先にグレイの様子を見に行く。扉を叩くが何も聞こえないので、そっと開けてみると床にうつ伏せに倒れていた。真っ青になったカルロは慌ててグレイを起こす。
「兄貴! 大丈夫か?」
そう声をかけると
「腹が……空き過ぎて、うご、けん……」
と死んだような目で訴える。
「分かった! とにかく飯食わせるから食堂に行こう! ヴィッツ、皆に連絡頼む!」
「おうよ!」
ヴィッツが先に食堂に向かい、カルロはグレイを肩に担ぐ。
「腹が……苦しい」
「ちっと我慢だ。すぐだから」
そう言ってグレイを食堂に連れて行った。食堂まで運ばれたグレイは、入ってすぐの席に座らされる。今にも倒れそうなほどにフラフラしているので、カルロが後ろから体を支える。すでにテーブルは片付いた後だったが、少しして温かい食事が運ばれる。
「兄貴、飯が来たぞ」
しかしグレイは今にも閉じそうな瞼で頭をグラグラし、座っているのがやっとのようだ。盛大に腹の虫が鳴く。
「駄目だ。こいつぁ、兄貴自力で食えねぇ。スティア! ナスティ! 両端から兄貴の口に食いもん突っ込んでくれ! 俺は頭を押さえとく!」
こうしてカルロに両手で頭を掴まれる。口は半分ほど開いている。
「正直無理やり食べさせるのは嫌なんだけど、この場合はしょうがないわね。食べないことにはどうにもならないわ」
「グレイ、しっかりしてください!」
こうしてスティアとナスティによって、スプーンに載せられた食事を口に運ばれる。一応入れたものを噛む余力はあるようで、口に入ると咀嚼して飲み込んでいる。そしてまた口が半分開く。
「よし、一応食うことは出来るみたいだな。無理にならない程度に入れてくれ」
「無理にならない程度って、グレイの場合難しいんですよね。よく食べることは最近分かりましたけど」
「いつも気を張ってたのか口元一つ動かさないグレイが、こんなにも骨抜きみたいになるとか思ってもみなかったわ」
そう言いながら二人はせっせと食事を運び、カルロはずっとグレイの頭を支える。こうして通常の一人分は食べ終えたが、まだ足りないようで追加の料理を頼む。こうしてほぼ二人分食べ終えたグレイは、そっと目を閉じて寝てしまった。
「ようやく空腹は満たされた、か……。とりあえず一難去ったが、この後がどうなるか、だな」
カルロはそう言ってヴィッツに手伝ってもらい、グレイを背負った。
「寝ちまったからベッドまで運ぶか」
「俺と一緒の部屋だから手伝う」
「おう」
カルロとヴィッツはグレイを連れて部屋へと戻った。そしてヴィッツは様子見だと部屋に残り、カルロは食堂に戻ってきた。
「はぁ~っ。グレイっていつもよく食べるとは思ってたけど、二人分余裕で食べちゃうのね。でもあの様子だと三人分も食べそうな感じ」
スティアがため息をつきながら椅子に座る。
「私は人に食事を食べさせるのは両親で経験してましたが、グレイ、正直この後大丈夫なんでしょうか」
ナスティも椅子に座る。
「多分あの様子だと明日も駄目そうね。朝食の様子を見て、駄目なら一度城に帰りましょう」
ミーンが残った者たちにそう言って指示を出す。
「正直な話、僕も沢山食べる方だけど。グレイのはなんか違うんだよね。僕の場合は魔力補充なんだけど、グレイの場合その補充に異常があるみたい」
ザントがそう言うと
「グレイの異常、それは何ですか?」
とティアスが聞いてきた。それに答えるように
「うん。僕がこの姿になった後、少しだけ二人がまだ分離してない状態にいたでしょ? そしてエルフの杖の力を借りて、二人を別々の人として分離させた。その前からグレイの魔力の器は大きかったんだけど、分離した瞬間、グレイの器に異常が起きた。正直皆に話していいか分からなかったから言わなかったんだけど。グレイに魔力の器が二つできた、ティアスと分離した瞬間に。本来魔力の器は一人一つなんだけど、グレイは一つだったのが二つに増えた。お互いの魔力の器は繋がってて実際には一つなんだけど、二つに分裂したって表現の方が正しいかな。だから僕より余計食べるんだ。器の数が増えてる状態にグレイは陥っている。ティアスから離れた反動とかではない。それは通常では考えられない特異な例なんだ。恐らく二つあるのには意味がある……はず」
と解説した。続けて
「グレイが闇の精霊と契約した時、眩暈に襲われたって言ってたんだよね? 本来の精霊と違う精霊が入り込んで、バランスが不安定な状態に一瞬なったんだと思う。合成魔術師が二つの精霊と契約しても器が二つになるわけじゃなくて、あくまでもひとつの器を分け合いっこしてるのが合成魔法の本来の状態なんだ。でもグレイの場合は仮説だけど、片方は本来の水の精霊との契約用の器。そしてもうひとつ出来た方が闇の精霊との契約に使われる器、と言う感じじゃないかなって思うんだ。彼の器は複雑だって精霊が言ってたもの、多分その部分なんだと思う。あえて二つに分離することを言わなかったのは混乱を防ぐためじゃないかな」
ザントの話に
「兄貴の過去も大概めんどくせぇことになってたが、精霊関係まで複雑だってことはやっぱ生い立ちに関係してるのかねぇ?」
とカルロが言う。
「とにかく、今は彼が動けるかどうか、よ。生い立ちについては彼の覚悟が決まったら私が彼にとって重要な場所に案内するわ」
とミーンが言うと
「あ、あのっ。その場合、私も一緒に行っていいですか」
とティアスが言う。今までの自身の行いもあって正直怖かったが
「そうですね。姫にも付いてきてもらった方がいいかもしれません」
とミーンはティアスの申し出に対して許可を出す。ホッと胸をなでおろすティアス。
「まあとにかく、ここにいても何も解決にならないわ。明日までゆっくり休みましょう」
ミーンの言葉に各自部屋に戻る。
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