51 / 68
亡霊たちの影
しおりを挟む
「艦長、帝国軍より通信が入っています」
「帝国軍から?何の用だよ」
「以前の治安維持作戦の件ではないかと」
「そういえばそんなのあったな。繋いでくれ」
「了解。通信、繋ぎます」
『久しぶりだな、コウキ艦長』
そうして現れたのは、帝国軍ケルベロス・スロット宙域提督の、リサだった。
「どうした?あんたはケルベロス・スロット宙域の担当じゃなかったのか?」
『ケルベロス・スロット宙域の安定化の功績でマリア・クレスト宙域に異動となってな。貴艦がいると聞いて声をかけさせてもらった』
「そうかい。で、今回も違法海賊狩りか?」
『そうだ。今回は違法海賊団“メルセデス”が討伐の対象となった。マリア・クレスト宙域は広くてな。潰しても潰しても湧いて出てくるんだ』
「“メルセデス”?聞いたことねえな。新興か?」
『いや、かつては“サザンクロス連合”の傘下だった。壊滅したと思われていたが、最近になって活動が再確認された』
「……また厄介な連中だな。で、俺たちに何をさせたい?」
『“哨戒任務”と“前線諜報”だ。現在、敵艦の動向を探るため、複数の宙域に偽装艦を潜らせている。そちらも、その一環として参加してほしい』
「情報戦ってことか。悪くねえが、報酬は?」
『もちろん、帝国から正式な契約報酬が出る。それと……』
「それと?」
リサの視線が、ふっと揺れる。
『……“メルセデス”のバックに、旧帝国系の亡霊組織の存在が噂されている。もしそれが事実であれば、単なる海賊狩りでは済まない。お前たちには、そのあたりも含めて探ってもらいたい』
「……亡霊、ね」
俺は腕を組み、しばし沈黙する。
アイカが無表情のまま、こっちを見ていた。
「艦長、帝国の正式依頼なら受諾するメリットは大きいです。ですが、想定されるリスクはかなり高いと考えられます」
「わかってる」
リサが再び口を開く。
『無理にとは言わない。だが、貴艦の能力は我々が最もよく知っている。頼れるのは、お前たちしかいないんだ』
「……考えさせてもらう。クルーと相談して、返事は明日出す」
『ああ、待っている。それじゃあな、コウキ艦長』
通信が切れる。
艦内に、重たい静寂が降りた。
「……あー、また面倒ごとに巻き込まれそうだな」
思わずつぶやいた俺に、アイカが頷く。
「はい。ですが、我々にはその“面倒”を乗り越えてきた実績があります。艦長」
「おだてても何も出ねえぞ」
そう言いながら、俺はモニターの消えた通信パネルを見つめた。
“亡霊”――その響きが、なぜか胸の奥でざわついていた。
ブリッジに集合したクルーたち。
帝国からの作戦打診を受け、俺は改めて全員に状況を説明していた。
「――というわけで、帝国軍のリサ提督から“メルセデス”討伐作戦への協力依頼が来た。作戦自体は哨戒と情報収集が中心だが、相手の背後には旧帝国の亡霊組織が絡んでる可能性がある。リスクは高い」
「ふーん……なんかきな臭いわねぇ」
マリナが腕を組み、渋い顔をしていた。
「“メルセデス”……あの連中、ブラックマーケットにも出没していたな。武器の質が異様に高かった記憶がある」
リズはタブレットを操作しながら頷く。
「どうするの、おにいちゃん?たたかうの?」
キョウカがクッションを抱えたまま、ぽかんと口を開けた。
「現段階では哨戒と諜報だけだ。全面衝突はまだ先……のはずだ。だが、何が起きるかはわからん」
「リサ提督からの依頼なら、断る選択肢もあるでしょうか?」
アイカが問う。
「あるにはある。が、彼女がわざわざ俺たちを指名してきたってのは、それだけ状況がまずいってことだ。下手すりゃ、他の艦には任せられないってレベルのな」
沈黙が落ちる。
「ま、やるしかないじゃん?」
マリナが破顔する。
「どうせどこ行っても騒ぎに巻き込まれるんだし、だったら最初から首突っ込んでた方が楽でしょ?」
「私も同意見だ。敵が誰であれ、我が叡智を以て滅ぼすのみ!」
リズが中二病全開で拳を握る。
「やるならわたしもがんばるよー」
クッションに頬を埋めながらも、キョウカが無邪気に言った。
「……アイカ、お前はどう思う?」
「リスクは高いですが、貴艦の成長と評価には繋がります。また、亡霊組織の存在が真実であれば、これを放置することは今後の脅威となるでしょう。私個人としては――参加すべきだと考えます」
「……そっか」
少しだけ、目を閉じる。
目の前に広がるのはまだ見ぬ戦場。
敵の正体も、目的も、何もかもが霧に包まれている。
それでも――
「決まりだな。帝国の依頼、受けるとしよう。哨戒と諜報から始める。準備を整えろ」
「了解!」
「ふっ、ようやく血が騒ぐな……!」
「はーい。おひるね終わりー」
思い思いの返事が返ってくる。
俺はブリッジの窓の外――マリア・クレスト宙域の星々を見つめた。
この宙域には、まだまだ“何か”が眠っている気がする。
だからこそ――この依頼は、ただの始まりに過ぎないのかもしれない。
「帝国軍から?何の用だよ」
「以前の治安維持作戦の件ではないかと」
「そういえばそんなのあったな。繋いでくれ」
「了解。通信、繋ぎます」
『久しぶりだな、コウキ艦長』
そうして現れたのは、帝国軍ケルベロス・スロット宙域提督の、リサだった。
「どうした?あんたはケルベロス・スロット宙域の担当じゃなかったのか?」
『ケルベロス・スロット宙域の安定化の功績でマリア・クレスト宙域に異動となってな。貴艦がいると聞いて声をかけさせてもらった』
「そうかい。で、今回も違法海賊狩りか?」
『そうだ。今回は違法海賊団“メルセデス”が討伐の対象となった。マリア・クレスト宙域は広くてな。潰しても潰しても湧いて出てくるんだ』
「“メルセデス”?聞いたことねえな。新興か?」
『いや、かつては“サザンクロス連合”の傘下だった。壊滅したと思われていたが、最近になって活動が再確認された』
「……また厄介な連中だな。で、俺たちに何をさせたい?」
『“哨戒任務”と“前線諜報”だ。現在、敵艦の動向を探るため、複数の宙域に偽装艦を潜らせている。そちらも、その一環として参加してほしい』
「情報戦ってことか。悪くねえが、報酬は?」
『もちろん、帝国から正式な契約報酬が出る。それと……』
「それと?」
リサの視線が、ふっと揺れる。
『……“メルセデス”のバックに、旧帝国系の亡霊組織の存在が噂されている。もしそれが事実であれば、単なる海賊狩りでは済まない。お前たちには、そのあたりも含めて探ってもらいたい』
「……亡霊、ね」
俺は腕を組み、しばし沈黙する。
アイカが無表情のまま、こっちを見ていた。
「艦長、帝国の正式依頼なら受諾するメリットは大きいです。ですが、想定されるリスクはかなり高いと考えられます」
「わかってる」
リサが再び口を開く。
『無理にとは言わない。だが、貴艦の能力は我々が最もよく知っている。頼れるのは、お前たちしかいないんだ』
「……考えさせてもらう。クルーと相談して、返事は明日出す」
『ああ、待っている。それじゃあな、コウキ艦長』
通信が切れる。
艦内に、重たい静寂が降りた。
「……あー、また面倒ごとに巻き込まれそうだな」
思わずつぶやいた俺に、アイカが頷く。
「はい。ですが、我々にはその“面倒”を乗り越えてきた実績があります。艦長」
「おだてても何も出ねえぞ」
そう言いながら、俺はモニターの消えた通信パネルを見つめた。
“亡霊”――その響きが、なぜか胸の奥でざわついていた。
ブリッジに集合したクルーたち。
帝国からの作戦打診を受け、俺は改めて全員に状況を説明していた。
「――というわけで、帝国軍のリサ提督から“メルセデス”討伐作戦への協力依頼が来た。作戦自体は哨戒と情報収集が中心だが、相手の背後には旧帝国の亡霊組織が絡んでる可能性がある。リスクは高い」
「ふーん……なんかきな臭いわねぇ」
マリナが腕を組み、渋い顔をしていた。
「“メルセデス”……あの連中、ブラックマーケットにも出没していたな。武器の質が異様に高かった記憶がある」
リズはタブレットを操作しながら頷く。
「どうするの、おにいちゃん?たたかうの?」
キョウカがクッションを抱えたまま、ぽかんと口を開けた。
「現段階では哨戒と諜報だけだ。全面衝突はまだ先……のはずだ。だが、何が起きるかはわからん」
「リサ提督からの依頼なら、断る選択肢もあるでしょうか?」
アイカが問う。
「あるにはある。が、彼女がわざわざ俺たちを指名してきたってのは、それだけ状況がまずいってことだ。下手すりゃ、他の艦には任せられないってレベルのな」
沈黙が落ちる。
「ま、やるしかないじゃん?」
マリナが破顔する。
「どうせどこ行っても騒ぎに巻き込まれるんだし、だったら最初から首突っ込んでた方が楽でしょ?」
「私も同意見だ。敵が誰であれ、我が叡智を以て滅ぼすのみ!」
リズが中二病全開で拳を握る。
「やるならわたしもがんばるよー」
クッションに頬を埋めながらも、キョウカが無邪気に言った。
「……アイカ、お前はどう思う?」
「リスクは高いですが、貴艦の成長と評価には繋がります。また、亡霊組織の存在が真実であれば、これを放置することは今後の脅威となるでしょう。私個人としては――参加すべきだと考えます」
「……そっか」
少しだけ、目を閉じる。
目の前に広がるのはまだ見ぬ戦場。
敵の正体も、目的も、何もかもが霧に包まれている。
それでも――
「決まりだな。帝国の依頼、受けるとしよう。哨戒と諜報から始める。準備を整えろ」
「了解!」
「ふっ、ようやく血が騒ぐな……!」
「はーい。おひるね終わりー」
思い思いの返事が返ってくる。
俺はブリッジの窓の外――マリア・クレスト宙域の星々を見つめた。
この宙域には、まだまだ“何か”が眠っている気がする。
だからこそ――この依頼は、ただの始まりに過ぎないのかもしれない。
0
あなたにおすすめの小説
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。
みにぶた🐽
ファンタジー
いいねありがとうございます!反応あるも励みになります。
勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。
辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。
だが俺には『三国志』も『孫子』も『トロイの木馬』もある。折伏し、仲間に変える――物語で世界をひっくり返す成り上がり建国譚、開幕!
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
ゲームコインをザクザク現金化。還暦オジ、田舎で世界を攻略中
あ、まん。@田中子樹
ファンタジー
仕事一筋40年。
結婚もせずに会社に尽くしてきた二瓶豆丸。
定年を迎え、静かな余生を求めて山奥へ移住する。
だが、突如世界が“数値化”され、現実がゲームのように変貌。
唯一の趣味だった15年続けた積みゲー「モリモリ」が、 なぜか現実世界とリンクし始める。
化け物が徘徊する世界で出会ったひとりの少女、滝川歩茶。
彼女を守るため、豆丸は“積みゲー”スキルを駆使して立ち上がる。
現金化されるコイン、召喚されるゲームキャラたち、 そして迫りくる謎の敵――。
これは、還暦オジが挑む、〝人生最後の積みゲー〟であり〝世界最後の攻略戦〟である。
【完結保証】僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜
リョウ
ファンタジー
僕は十年程闘病の末、あの世に。
そこで出会った神様に手違いで寿命が縮められたという説明をされ、地球で幸せな転生をする事になった…が何故か異世界転生してしまう。なんでだ?
幸い優しい両親と、兄と姉に囲まれ事なきを得たのだが、兄達が優秀で僕はいずれ家を出てかなきゃいけないみたい。そんな空気を読んだ僕は将来の為努力をしはじめるのだが……。
※画像はAI作成しました。
※現在毎日2話投稿。11時と19時にしております。
※2026年半ば過ぎ完結予定。
異世界転生特典『絶対安全領域(マイホーム)』~家の中にいれば神すら無効化、一歩も出ずに世界最強になりました~
夏見ナイ
ファンタジー
ブラック企業で過労死した俺が転生時に願ったのは、たった一つ。「誰にも邪魔されず、絶対に安全な家で引きこもりたい!」
その切実な願いを聞き入れた神は、ユニークスキル『絶対安全領域(マイホーム)』を授けてくれた。この家の中にいれば、神の干渉すら無効化する究極の無敵空間だ!
「これで理想の怠惰な生活が送れる!」と喜んだのも束の間、追われる王女様が俺の庭に逃げ込んできて……? 面倒だが仕方なく、庭いじりのついでに追手を撃退したら、なぜかここが「聖域」だと勘違いされ、獣人の娘やエルフの学者まで押しかけてきた!
俺は家から出ずに快適なスローライフを送りたいだけなのに! 知らぬ間に世界を救う、無自覚最強の引きこもりファンタジー、開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる