63 / 68
ヘッジホッグクルー運動会!
しおりを挟む
ヘッジホッグ食堂にて――
「クルー全員の運動不足が深刻です。よって、健康維持のため簡単なスポーツ大会を開催します」
「急だな。どこでやるんだ?」
「マリア・クレスト宇宙ステーション内のトレーニング施設をレンタル済みです」
「えー。今日はのんびりお酒を楽しもうと思ってたのに……」
「今日はパワードスーツの外装を格好よく改造する予定が……」
「これは運動が必要だな」
マリア・クレスト宇宙ステーショントレーニング施設――
「それでは皆さん、しっかりと体を動かしましょう」
アイカがきっぱりと宣言する。
「何やるんだ?」
俺が問いかけると、アイカは小さく手を挙げて答える。
「それでは、まず無重力バレーをやりましょうか」
「無重力……バレー?」
マリナが目を細める。
「バレーってさぁ、ボールをコートに落とさないやつだよね?」
「そのとおりです。ただし、ここでは重力がありません」
「たのしそう!」
キョウカが飛び跳ね――そのままフワァっと天井に頭をぶつけた。
「いったぁ!」
「ふははは!よかろう!この叡智を結集し、必殺の無重力殺人サーブを披露してくれる!」
リズが早くもやる気満々でボールを握る。
「やれるのか?運動不足のマッドサイエンティストが」
開始の笛代わりにアイカが「ピッ」と電子音を鳴らす。
リズのサーブが放たれる――
「はあぁっ!」
ブンッ!
ボールは一直線に……天井の換気口へ突っ込み、スポッと埋まった。
「…………」
「…………」
「……あれ?」
リズがきょとんと見上げる。
「試合終了じゃん」
マリナが肩をすくめる。
「いやいやいや!まだ始まってもねぇよ!欠陥だらけじゃねえかこの競技!」
「換気口の奥でボールがゴンゴン鳴ってますね」
アイカが冷静に観察。
「むぅ……!この試合、私の勝ちである!」
「んなわけあるか!」
「体痛い……」
「腕が……」
「早えよ!」
「次は銀河チェスボクシングです」
「つぎはわたし!」
キョウカがジャブ、ストレートと拳を放つたび、空気が震える。
「降参します」
「一発でも貰ったら死んでしまう!」
「勝者、キョウカさん」
「わーい!」
「次は無重力リレーです」
「無重力で走れるのか?」
「泳ぐ感じになるかと」
「とりあえずやってみるか……」
「なんでバトンがレンチになってるの?」
「バトンがなかったもので。代用品です」
「それでは、スタート」
「全然進まないんだけど!」
マリナが必死にもがくが、全然前に進まない。
「よーし、コツがつかめてきた!いくよー!」
マリナがやっと前に進み始める。
「よーし、コウキ、レンチを……って止まらない~!」
「おい、ちょっと待て……っとうわぁ!」
コウキとマリナがぶつかる。ぶつかった衝撃でコウキは飛ばされ、壁にぶつかる。
「……まだ何もしてないのに疲れてきたんだが」
「次、リズ!」
「ふはは!この程度、我が計算能力で楽勝である!」
リズはバタフライのように両手をかき、全力で突進――
「うわあああっ!?止まらぬっ!」
天井に頭から突っ込んでスポーンと換気口にハマる。
「……詰まった」
「お前、さっきから換気口好きだな」
「はい、キョウカさん」
アイカがレンチを手渡す。
「わーい!いっくよー!」
キョウカは犬かきの要領で元気よく進み――
「きゃはは!楽しい~!」
そのまま逆さまになってぐるぐる回転、レンチも一緒に回り出す。
「おい!レンチ落とすなよ!?」
「まわってる~!」
最後はレンチがポーンと飛んで、アイカの手元にピタリと収まる。
「受け取りました。よって、私の勝利です」
「え、勝利!?どういうルール!?」
「もうめちゃくちゃだな……」
「次は惑星相撲です」
「ルールは?」
「この円球の中から出たら負けです」
「では、開始です」
「全員でやるのかよ!」
マリナが先手を取った。
勢いよくリズに向かって突っ込んでいく。
「のわっ!やるではないか!」
「よーし、わたしのターン!」
キョウカが小さな体で体当たり――マリナにぶつかりぐるんと回る。
「わっ、ちょっと待って!重力ないから力加減難しいんだよ!」
「ふはは!このリズ・ベラットに敵うと思うな!」
リズが全力で押し込みにかかるが、逆に勢い余って壁に頭をぶつける。
「……いたっ」
「リズさん、失格です」
「また換気口にぶつかってる……」
アイカは淡々と円球の中心でバランスを保ち、無表情のまま観戦。
「うわぁ!レンチまで巻き込まれたー!」
マリナが手にしていたレンチが空中でぐるぐる回転、みんなにぶつかり笑いが止まらない。
「なんでまだレンチ持ってるんだよ!」
「……疲れるな。これ」
「そのための運動ですので」
「もう限界……動けない……」
マリナが床に倒れ込み、キョウカもふわっと浮かんだまま天井に頭をぶつける。
「ふはは……この叡智も限界……」
リズがレンチを握ったまま力尽きる。
「……皆さん、よく頑張りました。運動不足は多少解消されたでしょう」
アイカが淡々とまとめると、みんな苦笑い。
「ふぅ……次は食堂で甘味だな」
「おにいちゃん、賛成!」
「運動はもうこりごりだよ!」
こうして、ヘッジホッグの艦内は今日も平和に、そして豪快にドタバタしていた。
「クルー全員の運動不足が深刻です。よって、健康維持のため簡単なスポーツ大会を開催します」
「急だな。どこでやるんだ?」
「マリア・クレスト宇宙ステーション内のトレーニング施設をレンタル済みです」
「えー。今日はのんびりお酒を楽しもうと思ってたのに……」
「今日はパワードスーツの外装を格好よく改造する予定が……」
「これは運動が必要だな」
マリア・クレスト宇宙ステーショントレーニング施設――
「それでは皆さん、しっかりと体を動かしましょう」
アイカがきっぱりと宣言する。
「何やるんだ?」
俺が問いかけると、アイカは小さく手を挙げて答える。
「それでは、まず無重力バレーをやりましょうか」
「無重力……バレー?」
マリナが目を細める。
「バレーってさぁ、ボールをコートに落とさないやつだよね?」
「そのとおりです。ただし、ここでは重力がありません」
「たのしそう!」
キョウカが飛び跳ね――そのままフワァっと天井に頭をぶつけた。
「いったぁ!」
「ふははは!よかろう!この叡智を結集し、必殺の無重力殺人サーブを披露してくれる!」
リズが早くもやる気満々でボールを握る。
「やれるのか?運動不足のマッドサイエンティストが」
開始の笛代わりにアイカが「ピッ」と電子音を鳴らす。
リズのサーブが放たれる――
「はあぁっ!」
ブンッ!
ボールは一直線に……天井の換気口へ突っ込み、スポッと埋まった。
「…………」
「…………」
「……あれ?」
リズがきょとんと見上げる。
「試合終了じゃん」
マリナが肩をすくめる。
「いやいやいや!まだ始まってもねぇよ!欠陥だらけじゃねえかこの競技!」
「換気口の奥でボールがゴンゴン鳴ってますね」
アイカが冷静に観察。
「むぅ……!この試合、私の勝ちである!」
「んなわけあるか!」
「体痛い……」
「腕が……」
「早えよ!」
「次は銀河チェスボクシングです」
「つぎはわたし!」
キョウカがジャブ、ストレートと拳を放つたび、空気が震える。
「降参します」
「一発でも貰ったら死んでしまう!」
「勝者、キョウカさん」
「わーい!」
「次は無重力リレーです」
「無重力で走れるのか?」
「泳ぐ感じになるかと」
「とりあえずやってみるか……」
「なんでバトンがレンチになってるの?」
「バトンがなかったもので。代用品です」
「それでは、スタート」
「全然進まないんだけど!」
マリナが必死にもがくが、全然前に進まない。
「よーし、コツがつかめてきた!いくよー!」
マリナがやっと前に進み始める。
「よーし、コウキ、レンチを……って止まらない~!」
「おい、ちょっと待て……っとうわぁ!」
コウキとマリナがぶつかる。ぶつかった衝撃でコウキは飛ばされ、壁にぶつかる。
「……まだ何もしてないのに疲れてきたんだが」
「次、リズ!」
「ふはは!この程度、我が計算能力で楽勝である!」
リズはバタフライのように両手をかき、全力で突進――
「うわあああっ!?止まらぬっ!」
天井に頭から突っ込んでスポーンと換気口にハマる。
「……詰まった」
「お前、さっきから換気口好きだな」
「はい、キョウカさん」
アイカがレンチを手渡す。
「わーい!いっくよー!」
キョウカは犬かきの要領で元気よく進み――
「きゃはは!楽しい~!」
そのまま逆さまになってぐるぐる回転、レンチも一緒に回り出す。
「おい!レンチ落とすなよ!?」
「まわってる~!」
最後はレンチがポーンと飛んで、アイカの手元にピタリと収まる。
「受け取りました。よって、私の勝利です」
「え、勝利!?どういうルール!?」
「もうめちゃくちゃだな……」
「次は惑星相撲です」
「ルールは?」
「この円球の中から出たら負けです」
「では、開始です」
「全員でやるのかよ!」
マリナが先手を取った。
勢いよくリズに向かって突っ込んでいく。
「のわっ!やるではないか!」
「よーし、わたしのターン!」
キョウカが小さな体で体当たり――マリナにぶつかりぐるんと回る。
「わっ、ちょっと待って!重力ないから力加減難しいんだよ!」
「ふはは!このリズ・ベラットに敵うと思うな!」
リズが全力で押し込みにかかるが、逆に勢い余って壁に頭をぶつける。
「……いたっ」
「リズさん、失格です」
「また換気口にぶつかってる……」
アイカは淡々と円球の中心でバランスを保ち、無表情のまま観戦。
「うわぁ!レンチまで巻き込まれたー!」
マリナが手にしていたレンチが空中でぐるぐる回転、みんなにぶつかり笑いが止まらない。
「なんでまだレンチ持ってるんだよ!」
「……疲れるな。これ」
「そのための運動ですので」
「もう限界……動けない……」
マリナが床に倒れ込み、キョウカもふわっと浮かんだまま天井に頭をぶつける。
「ふはは……この叡智も限界……」
リズがレンチを握ったまま力尽きる。
「……皆さん、よく頑張りました。運動不足は多少解消されたでしょう」
アイカが淡々とまとめると、みんな苦笑い。
「ふぅ……次は食堂で甘味だな」
「おにいちゃん、賛成!」
「運動はもうこりごりだよ!」
こうして、ヘッジホッグの艦内は今日も平和に、そして豪快にドタバタしていた。
0
あなたにおすすめの小説
知力99の美少女に転生したので、孔明しながらジャンヌ・ダルクをしてみた
巫叶月良成
ファンタジー
「異世界転生して天下を統一したら元の世界に戻してあげる」
大学生の明彦(あきひこ)は火事で死亡した後、転生の女神にそう言われて異世界転生する。
だが転生したのはなんと14歳の女の子。しかも筋力1&武器装備不可!
降り立った場所は国は三国が争う中心地の激戦区で、頼みの綱のスキルは『相手の情報を調べる本』という攻撃力が皆無のサーチスキルというありさま。
とにかく生き延びるため、知識と口先で超弱小国オムカ王国に取り入り安全を確保。
そして知力と魅力を駆使――知力の天才軍師『諸葛孔明』&魅力の救国の乙女『ジャンヌ・ダルク』となり元の世界に戻るために、兵を率いたり謀略調略なんでもして大陸制覇を目指す!!
……のはずが、女の子同士でいちゃいちゃしたり、襲われたり、恥ずかしい目にあわされたり、脱がされたり、揉まれたり、コスプレしたり、男性相手にときめいたり、元カノ(?)とすれ違ったりと全然関係ないことを色々やってたり。
お風呂回か水着回はなぜか1章に1話以上存在したりします。もちろんシリアスな場面もそれなりに。
毎日更新予定。
※過去に別サイトで展開していたものの加筆修正版となります。
趣味で人助けをしていたギルマス、気付いたら愛の重い最強メンバーに囲まれていた
歩く魚
ファンタジー
働きたくない元社畜、異世界で見つけた最適解は――「助成金で生きる」ことだった。
剣と魔法の世界に転生したシンは、冒険者として下積みを積み、ついに夢を叶える。
それは、国家公認の助成金付き制度――ギルド経営によって、働かずに暮らすこと。
そして、その傍で自らの歪んだ性癖を満たすため、誰に頼まれたわけでもない人助けを続けていたがーー
「ご命令と解釈しました、シン様」
「……あなたの命、私に預けてくれるんでしょ?」
次第にギルドには、主人公に執着するメンバーたちが集まり始め、気がつけばギルドは、愛の重い最強集団になっていた。
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~
北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。
実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。
そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。
グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・
しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。
これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。
荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました
夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。
スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。
ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。
驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。
※カクヨムで先行配信をしています。
チートスキルより女神様に告白したら、僕のステータスは最弱Fランクだけど、女神様の無限の祝福で最強になりました
Gaku
ファンタジー
平凡なフリーター、佐藤悠樹。その人生は、ソシャゲのガチャに夢中になった末の、あまりにも情けない感電死で幕を閉じた。……はずだった! 死後の世界で彼を待っていたのは、絶世の美女、女神ソフィア。「どんなチート能力でも与えましょう」という甘い誘惑に、彼が願ったのは、たった一つ。「貴方と一緒に、旅がしたい!」。これは、最強の能力の代わりに、女神様本人をパートナーに選んだ男の、前代未聞の異世界冒険譚である!
主人公ユウキに、剣や魔法の才能はない。ステータスは、どこをどう見ても一般人以下。だが、彼には、誰にも負けない最強の力があった。それは、女神ソフィアが側にいるだけで、あらゆる奇跡が彼の味方をする『女神の祝福』という名の究極チート! 彼の原動力はただ一つ、ソフィアへの一途すぎる愛。そんな彼の真っ直ぐな想いに、最初は呆れ、戸惑っていたソフィアも、次第に心を動かされていく。完璧で、常に品行方正だった女神が、初めて見せるヤキモチ、戸惑い、そして恋する乙女の顔。二人の甘く、もどかしい関係性の変化から、目が離せない!
旅の仲間になるのは、いずれも大陸屈指の実力者、そして、揃いも揃って絶世の美女たち。しかし、彼女たちは全員、致命的な欠点を抱えていた! 方向音痴すぎて地図が読めない女剣士、肝心なところで必ず魔法が暴発する天才魔導士、女神への信仰が熱心すぎて根本的にズレているクルセイダー、優しすぎてアンデッドをパワーアップさせてしまう神官僧侶……。凄腕なのに、全員がどこかポンコツ! 彼女たちが集まれば、簡単なスライム退治も、国を揺るがす大騒動へと発展する。息つく暇もないドタバタ劇が、あなたを爆笑の渦に巻き込む!
基本は腹を抱えて笑えるコメディだが、物語は時に、世界の運命を賭けた、手に汗握るシリアスな戦いへと突入する。絶体絶命の状況の中、試されるのは仲間たちとの絆。そして、主人公が示すのは、愛する人を、仲間を守りたいという想いこそが、どんなチート能力にも勝る「最強の力」であるという、熱い魂の輝きだ。笑いと涙、その緩急が、物語をさらに深く、感動的に彩っていく。
王道の異世界転生、ハーレム、そして最高のドタバタコメディが、ここにある。最強の力は、一途な愛! 個性豊かすぎる仲間たちと共に、あなたも、最高に賑やかで、心温まる異世界を旅してみませんか? 笑って、泣けて、最後には必ず幸せな気持ちになれることを、お約束します。
付きまとう聖女様は、貧乏貴族の僕にだけ甘すぎる〜人生相談がきっかけで日常がカオスに。でも、モテたい願望が強すぎて、つい……〜
咲月ねむと
ファンタジー
この乙女ゲーの世界に転生してからというもの毎日教会に通い詰めている。アランという貧乏貴族の三男に生まれた俺は、何を目指し、何を糧にして生きていけばいいのか分からない。
そんな人生のアドバイスをもらうため教会に通っているのだが……。
「アランくん。今日も来てくれたのね」
そう優しく語り掛けてくれるのは、頼れる聖女リリシア様だ。人々の悩みを静かに聞き入れ、的確なアドバイスをくれる美人聖女様だと人気だ。
そんな彼女だが、なぜか俺が相談するといつも様子が変になる。アドバイスはくれるのだがそのアドバイス自体が問題でどうも自己主張が強すぎるのだ。
「お母様のプレゼントは何を買えばいい?」
と相談すれば、
「ネックレスをプレゼントするのはどう? でもね私は結婚指輪が欲しいの」などという発言が飛び出すのだ。意味が分からない。
そして俺もようやく一人暮らしを始める歳になった。王都にある学園に通い始めたのだが、教会本部にそれはもう美人な聖女が赴任してきたとか。
興味本位で俺は教会本部に人生相談をお願いした。担当になった人物というのが、またもやリリシアさんで…………。
ようやく俺は気づいたんだ。
リリシアさんに付きまとわれていること、この頻繁に相談する関係が実は異常だったということに。
没落ルートの悪役貴族に転生した俺が【鑑定】と【人心掌握】のWスキルで順風満帆な勝ち組ハーレムルートを歩むまで
六志麻あさ
ファンタジー
才能Sランクの逸材たちよ、俺のもとに集え――。
乙女ゲーム『花乙女の誓約』の悪役令息ディオンに転生した俺。
ゲーム内では必ず没落する運命のディオンだが、俺はゲーム知識に加え二つのスキル【鑑定】と【人心掌握】を駆使して領地改革に乗り出す。
有能な人材を発掘・登用し、ヒロインたちとの絆を深めてハーレムを築きつつ領主としても有能ムーブを連発して、領地をみるみる発展させていく。
前世ではロクな思い出がない俺だけど、これからは全てが報われる勝ち組人生が待っている――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる