教授を丸裸!特濃心霊体験【完結作】

マリ・シンジュ

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第1話 ディズニーデートの午後(エロ開始前)

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①ハロウィンイベントの甘い罠

秋も深まり、肌に触れる空気がひんやりと冷たくなった頃。俺と羽生は、ハロウィンで賑わうテーマパークに足を運んでいた。

遅めの昼食を終え、俺たちは仮装した人々でごった返すメインストリートを抜ける。目指すのは、長い行列のできたホーンテッドマンション。俺は少し緊張した表情で周囲を見渡す。時期的なこともあり、混雑は予想以上だった。だが羽生は「どうしても」と譲らなかったのだ。

「…おい羽生、こんなに混んでるとは思わなかったぞ」

手慣れた様子でスマートフォンを操作する羽生は、楽しげに笑う。

「仕方ないでしょ、先生。ここはハロウィンの花形なんだから。それに、人が多いだけでちょっと硬くなってる先生、面白すぎるし」

悪戯っぽい笑みに、俺は少し気恥ずかしさを覚えながらも、内心では嬉しかった。こいつが俺の前でだけ見せる無邪気な顔。それが、心を捉えて離さない。

「さっきは散々だったな。スプラッシュ・マウンテンでびしょ濡れになった。お前、ジェットコースターで笑うなよ。こっちは心臓が止まるかと思った」

「ふふ、でも先生、最高に面白い顔してたよ。ああいうの、たまにはいいでしょ? 僕の前だけで見せてくれれば十分なんだから」

羽生は俺の腕に絡みつくように近づく。生意気な年下の男が、俺の弱みに巧みに付け入ってくるのがわかる。

「…クソ、そういうのはやめろ」

俺の返事を待たず、羽生はにやにやしながら話を続ける。

「ねえ、次はどうする? 先生、絶叫系は苦手だよね? それとも、僕と一緒に絶叫する? もちろん、別の意味でね」

その言葉に、思わず顔を顰める。羽生はわざと小声で「絶叫」を強調する。下品な挑発に、俺は苛立ちを覚えた。

「冗談はやめろ。本当に……どこに行っても騒がしいな」

「でも、僕と一緒なら、なんでもできそうな気がしない? ほら、そう思うでしょ?」

羽生の言葉には、抗えない圧力があった。まるで俺の心のすべてを見透かしているかのようだ。

会話の途中で、順番が回ってきた。列の先頭へ進み、ホーンテッドマンションの不気味な入り口に足を踏み入れる。周囲の喧騒が遠ざかり、代わりに不気味なオルゴールの音色が薄暗い空間に響く。

「…ふふ、先生、いい顔してるね」

羽生が囁きながら俺の顔を覗き込む。その瞳は暗闇の中でキラキラと輝いていた。いつもの人懐こい笑顔の奥に潜む、不穏な光。俺は言い知れぬ不安を覚えつつも、その手を取ることはできない。

二人は薄暗い部屋に通される。羽生は、この瞬間をずっと待っていたかのように、満面の笑みを浮かべていた。

「最高のハロウィンパーティー、始めようか」

②呪われたライド

ホーンテッドマンションの豪華なライドに、新城と羽生は並んで座った。周囲の楽しげな声は遠ざかり、代わりに不気味なオルゴールの音色が薄暗い空間に響く。

やがて音は途切れ、奇妙な静寂が二人を包んだ。羽生は眉をひそめ、新城に声をかける。

「ねぇ、先生。おかしいよね? 全然人が見えないし、僕たちの乗り物だけ進んでるみたい」

「……そうだな。嫌な予感がする」

新城の声は冷静だが、明らかに警戒を強めていた。

ライドがゆっくり止まり、二人は無人の薄暗い部屋に取り残される。新城が先に降りると、羽生も後に続いた。

「故障か? 何か感じないか?」

新城の問いかけに、羽生は少し意地悪な笑みを返す。

「どうだろ? 僕には、先生と二人きりになれてラッキーとしか思えないけど」

その瞬間、空間が揺れ、羽生の耳に、おぞましい声が直接響いた。

「ハヤク」

羽生は一瞬たじろぐ。しかし、これは演出だと考え、恐怖より好奇心が勝る。

「今の聞いた? すごい演出だね」

だが、新城の様子は明らかにおかしい。血の気が引き、全身が硬直していた。

「先生?」

羽生の声に、いつもの挑発はなく、真剣さだけが滲む。

新城の瞳には、暗闇ではない何かを見つめる恐怖が映っていた。

再びあの声が響く。

「ハヤクシロ」

羽生は事態が演出ではないと悟り、肩を強く掴む。

「先生……! ちゃんと僕を見て…!」

新城は、何も聞こえなくても、羽生の焦燥や荒い息から彼の本気を感じ取る。理性を超えた現象に混乱しつつも、羽生の手を握り返す。

「見えない……何も聞こえない……。どうなっているんだ……?」

暗闇と静寂の中で、二人だけの世界が異様に緊張を帯びていた。次の瞬間、何が起こるのか、誰にも分からなかった。

③亡霊の思惑

闇の中、ライドの光は完全に消えた。

羽生は小さく息を呑み、手探りで壁に手を伸ばす。冷たい感触を指先で確かめながら、出口を探す。

目も耳も使えない新城は、その場にじっと立ち、羽生の腕の動きから状況を感じ取ろうとしていた。普段は理性的で落ち着いている新城も、暗闇では不安が隠せず、腕の力にわずかな硬さが混じる。

羽生の手や腕の圧力からわずかな意図を感じ取りたいが、読み切れないもどかしさに苛まれる。その不安が、羽生に対する依存心を一層強くしていた。


壁を叩き、扉を探し、声を張り上げても、暗闇は何も返さない。羽生は理知的に状況を分析し、冷静に思考を巡らせる。


そして──あの声が聞こえた。


「ハヤク イケ」


心臓が跳ねる。意味はまだはっきりしない。羽生は新城の腕を握り直し、思考を巡らせる。

(「早く」「しろ」「行け」……一体何を?僕にしか聞こえない声で、何を求めているんだ?)


次に、闇の奥から再び声が響く──


「ハヤク、イレロ」


今度は具体的で、羽生の心に突き刺さる命令だった。

その瞬間、羽生ははっきりと悟る。


(「早く、入れろ」…この亡霊は、僕たちの「関係性」を深めることを要求しているんだ。互いの心も、精神も、身体も──もっと深い場所で絡み合えって……!)


非科学的な状況を、自分たちだけの特別な関係性というロジックで解釈した羽生は、再び主導権を握ろうとした。それは、恐怖を振り切るための、彼なりのロマンチックで、そして少し歪んだ解決策だった。


「僕は見せたくないんだけど…」


羽生は新城の手を握り直す。その掌から熱が伝わり、確かな意思が流れ込む。戸惑いと硬さの奥に潜む微かな不安──新城は理性的であろうとしているが、闇に閉ざされた状況に少し震え、寒気を感じていた──そのすべてが、羽生の独占欲をさらに煽った。


闇に包まれた空間で、羽生の次の行動ははっきりしていた──新城と二人で、この試練に応えること。心の奥底で、羽生は確信していた。

この暗闇の先に待つのは、二人だけの濃密で熱い時間。触れる前から、互いの鼓動がひそかに共鳴し、期待と欲望が胸を熱くする──羽生の瞳には、執着と独占の炎が静かに、しかし確実に灯っていた。


④甘い支配者の囁く要求

羽生が抱きしめる腕に力を込めた瞬間、新城の身体がわずかに強張った。それは恐怖からくる震えではなく、警戒心だ。目も耳も使えない状況で、新城は羽生の手から伝わる熱と、指にこもった不自然な力から、彼がただのパニックとして捉えていないことを鋭く察知する。


胸の奥で、悔しさがせり上がる。理性ではまだ理解しきれない状況に置かれ、しかも年下の羽生に主導権を握られる──その屈辱が身体の緊張となって肩や背中に波打ちを生む。手先は思わず動き、羽生の腕を振りほどこうとするが、力の強さに圧されて止まる。


この本能的な拒絶が告げていた──羽生の接近は、単なる安心を求める行動ではない。悔しさと警戒心が入り混じった複雑な感情を、新城は全身で受け止めていた。


「……先生、わかってないんだよね?」

羽生は聞こえないと知りながら、新城の耳元で囁いた。その声には、挑発的な響きが戻っていた。


「僕だけに聞こえるこの声、さっき『早く、奥まで深く、入れろ』って言ったんだ。……ねえ、何を見たいんだろう?僕らが、愛し合ってる姿?」


羽生は新城の手を強く握り、まるで呪文を唱えるかのように同じ言葉を繰り返す。


「僕たちを、観察したがってるんだ。この鏡を見て、ってさ」


暗闇の中で指先が、ひやりとした鏡面を探り当てた。

羽生はそのまま、新城の手のひらを冷たい表面に押し付ける。

そこには、見えない何かが潜んでいるようだった。


「僕たちが、どれだけお互いを求めてるか、見せろって。……身体を使って、お互いの全部を晒せって言ってるんだ。僕の全部で、先生の全部を、って」


羽生は手を離し、代わりに細い腰に腕を回した。新城は目も耳も使えない状況で、何をされているのか理解できない。だが、腰に回された腕の強さ、そしてその手が徐々に腰をさすり、太ももへと降りていく感触に、ゾッとするような予感を覚えた。


「……っ……やめ、ろ……!」

口からかろうじて漏れる喘ぎ。しかし、その声は羽生には届かない。


羽生は、新城の震える手を自らの胸に置き、自分の鼓動を手で直接感じさせる。


「ねぇ、こんなにドキドキしてる。……僕の心臓、先生にしか見せられないこの姿、全部、見せてあげようか」


新城には羽生の囁きは聞こえない。しかし鼓動は、恐怖とは違う、抑えきれない興奮を確かに伝えていた。


(……あいつ、この状況を楽しんでいる?……いや、この異常事態を利用して、俺に何かを伝えようとしているのか……?)


理性がその考えにたどり着く。新城は、羽生の腕を振りほどこうと力を込めるが、羽生はそれを許さない。


「……やっぱり、抵抗するんだね」

甘く響く羽生の声。


「安心しなよ。僕が全部してあげる。だって、僕が先生に触れて、先生が僕に触れる、それだけでいいんだってさ。……簡単だよね?」


羽生は、抱きしめる腕をさらに強くした。背中が羽生の広い胸板に押し付けられ、二人の身体は密着する。


「ねえ、先生。身体、蕩けてきたでしょ?」

その言葉は、魔法のように新城の身体に作用した。ゾクッと背筋が震え、力が抜けていく。理性が「やめろ」と叫んでも、本能は羽生の甘い言葉に屈し始めていた。


(……クソ……っ……なんで……っ)

心の奥底で悔しさに歯噛みする。しかし身体は正直だった。羽生に触れられるたび、普段は隠れている鎖骨や頸筋のラインが浮き出て、呼吸は乱れる。


「ふふ……先生、そんな声、僕以外には聞かせちゃダメだよ。

 ――ねぇ、僕だけに、もっと聞かせて?」


♡作者より♡
姉妹作『悪魔と教授の淫らなハロウィン』もよかったらチェックしてみてくださいね。


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