魂替(たまがえ)の主

雨門ゆうき

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魂替の主との対面 再び

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 場所は群馬県のとある森の奥地。十一月の中頃、森の空気は静かに落ち葉を散らしながら、ゆったりと冷たい季節、森の休業期間に向けて準備を始める。集落から離れ奥まったけもの道を少し歩くと、そこに“魂替の主”の祠がある。

 先月に一度訪れている大学生の裕介と大地は再びこの祠の前に立っていた。「本当に、いいんだな?」裕介に確認する大地。「いいって言ったろ。覚悟が鈍るからここまできてそんなこと言うなよ。大地こそ、最後に子供として親の顔みてきたか??」「うん、そりゃあ、な……もう二度とあの親の子供には戻れない、はずだし。本当はこんなこと軽々しくするべきじゃないけど。でも、お前も好奇心が勝ったんだろ?」「まあな…ところで、、、主出てこないけど。どうする??前は勝手に出てきたのに。」

 そう言った裕介は祠の石に触れてみた。反応がない。すると今度は大地が石を軽く蹴飛ばしてみた。やはり反応がない。「おかしいな…もう一度蹴ってみるか??」大地がそう言ったところで祠の後ろからあの煙が、お尻が二つくっついたような形で現れた。

 『お前らな!!!』すごい勢いで怒鳴りだす主。『どういう教育受けてるんだ!?ああ?主って言ったって、一応神とか精霊とか、そういう類のものだぞ、私は!ちょっと出てこないからって、よりによって蹴飛ばすなよ。おい!』怒っているのはわかったが、見た目がお尻の形の煙のままなのでいまいちピンとこない二人。「ああ、確かにそうですよね、出てこなかったので。ゆとりですみません、謝ります。」大地がそう言うと合わせて裕介も軽く会釈した。『なんか謝罪の仕方も腹が立つな……、まあ、いい。それで??何しに来た?』主が尋ねる。

 裕介が口を開いた。「あの、、例の。魂の交換?をお願いしたくて来ました。二人共…一応覚悟は決まっています。」『ん、わかった。じゃあ今すぐやるぞ。』主がそう言ったところで、大地が口を出す。「あの!なんか軽いですけど大丈夫ですか??もう戻れないんですよね??」『うん、戻れないよ、基本的には。でもお前らが交換することを、お前らが初めてここに来る前から私は知ってたから。私一応神の類だぞ。どうせやるんだから。とっとと始めよう。』主の非常に軽いノリ?に戸惑う二人は不安になってきた。

 しかも主は二人が来る前からわかってた、と言っている。そういう未来が確定していたということだろうか。疑問に思うことが増えた二人だったが、お互い顔を見合わせ覚悟を決めた。「お願いします!!」二人は声を揃えて主に告げた。
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