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魂替の主との対面
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…………………。目の前の異様なものから視線を外さないように、一瞬顔を見合わせる二人。……………。『いや、お前らが来たから話しかけてるのに無視はないだろ。』………。「そ、そうですよね。誰ですか?あなたは、、、」恐る恐る声を絞り出す裕介。「魂の神様、、ですよね??」大地が尋ねる。『まあ、そんなところだな。わかってるなら無視するなよ。間違ってはいないけど、神って言うと違うと思うぞ。どちらかと言うと怨念に近い。』怨念……そのワードに裕介、大地共に半歩ずつ後ずさりした。
「怨念ってことは、呪いとか、あんまりよくないものを僕らにかけるんですか?…」裕介が尋ねながら、とんでもないところに連れてきた友人をにらむ。「いや、俺が聞いたのは魂だけ交換してくれる神様がいるって話だったんだよ。そんな呪いとか…。」大地が弁明しようとすると裕介は即座に反応した。「魂を入れ替える!?それめちゃめちゃやばいだろうが!呪いだろ、そんなの!お前!!」裕介が大地を強く非難する。『いやでも、まあ、呪いは呪いなんだけど強制はしないしな。それに、、私は未来を見通せる。お前らの悪いようにはしないさ。誰かから聞いて来たんだろ?』あくまで穏やかに話す神もどき。
どちらかと言うとフレンドリーな雰囲気すら感じるその口調に裕介も大地も少しずつ警戒を解いていった。『ちゃんと説明するからよく考えろよ。私は同姓の二人の魂のみを入れ替えることができる。この場合当然記憶は魂の持ち主の物のままだ。一度入れ替えたら元にもどすことはできない。そして入れ替えたことを他人に話した場合、二人共の魂をそのまま消し去る。つまり殺すってことだ。どうだ?やるならよくよく考えることだ。』……裕介はなぜ大地がここに連れてきたのかがなんとなくわかってきた。
「どうする裕介。俺が言いたいことはわかるだろ?交換してお前は早川に、俺は佐藤に告白する。」大地が提案している内容はわかる。裕介は早川希に、大地は佐藤友里にそれぞれ好意を持っているが、相手の好意は二人の好意とクロスしてしまっているのだ。見た目さえ変えてしまえば、余程のことがない限りバレることはない。しかし、これは恋愛がどうとかで決断できる問題ではない、これからの人生全てがかかっているのだ。神もどきによると、後悔しても二度とは戻れないとのことらしい。
「あの、、魂の神…もどき様。少し時間を頂いてまた来てもいいですか??」裕介が煙に話しかける。『お前…もどきって。失礼にも程があるわ。一応“魂替(たまがえ)の主”って呼ばれている。主さんって言え。もちろんいいぞ、よーく考えてまた来ればいいさ。』そう言い残し目の前の主、煙は消えた。
「はあ、大地、これは大問題だぞ。お前そこまで佐藤のこと好きなのか?」裕介が尋ねる。「うん…正直かなり好きだよ。で、もう自力ではどうにもならなさそうな気もしてる。お前のこと好きなの明らかだからな。」「なるほど。俺もお前とほとんど同じだよ。とりあえず、今日は帰るぞ。」その日は何もせずに帰宅した二人。
だがその次の月の第二週の日曜日、二人は確固たる決意の元、“魂替の主”の前に立っていた。
「怨念ってことは、呪いとか、あんまりよくないものを僕らにかけるんですか?…」裕介が尋ねながら、とんでもないところに連れてきた友人をにらむ。「いや、俺が聞いたのは魂だけ交換してくれる神様がいるって話だったんだよ。そんな呪いとか…。」大地が弁明しようとすると裕介は即座に反応した。「魂を入れ替える!?それめちゃめちゃやばいだろうが!呪いだろ、そんなの!お前!!」裕介が大地を強く非難する。『いやでも、まあ、呪いは呪いなんだけど強制はしないしな。それに、、私は未来を見通せる。お前らの悪いようにはしないさ。誰かから聞いて来たんだろ?』あくまで穏やかに話す神もどき。
どちらかと言うとフレンドリーな雰囲気すら感じるその口調に裕介も大地も少しずつ警戒を解いていった。『ちゃんと説明するからよく考えろよ。私は同姓の二人の魂のみを入れ替えることができる。この場合当然記憶は魂の持ち主の物のままだ。一度入れ替えたら元にもどすことはできない。そして入れ替えたことを他人に話した場合、二人共の魂をそのまま消し去る。つまり殺すってことだ。どうだ?やるならよくよく考えることだ。』……裕介はなぜ大地がここに連れてきたのかがなんとなくわかってきた。
「どうする裕介。俺が言いたいことはわかるだろ?交換してお前は早川に、俺は佐藤に告白する。」大地が提案している内容はわかる。裕介は早川希に、大地は佐藤友里にそれぞれ好意を持っているが、相手の好意は二人の好意とクロスしてしまっているのだ。見た目さえ変えてしまえば、余程のことがない限りバレることはない。しかし、これは恋愛がどうとかで決断できる問題ではない、これからの人生全てがかかっているのだ。神もどきによると、後悔しても二度とは戻れないとのことらしい。
「あの、、魂の神…もどき様。少し時間を頂いてまた来てもいいですか??」裕介が煙に話しかける。『お前…もどきって。失礼にも程があるわ。一応“魂替(たまがえ)の主”って呼ばれている。主さんって言え。もちろんいいぞ、よーく考えてまた来ればいいさ。』そう言い残し目の前の主、煙は消えた。
「はあ、大地、これは大問題だぞ。お前そこまで佐藤のこと好きなのか?」裕介が尋ねる。「うん…正直かなり好きだよ。で、もう自力ではどうにもならなさそうな気もしてる。お前のこと好きなの明らかだからな。」「なるほど。俺もお前とほとんど同じだよ。とりあえず、今日は帰るぞ。」その日は何もせずに帰宅した二人。
だがその次の月の第二週の日曜日、二人は確固たる決意の元、“魂替の主”の前に立っていた。
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