学校イノベーション小説

5mm_guitar

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4話

自殺女子イノベーション。

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私は今14階建てのビルの屋上にいます。
死ぬんです。
誰も止めないでください。
そうネットに投稿した。
もちろんビルの屋上で。
人は下に集まり野次馬が増えていく。
「なぁあんた本当に死にたいのか?」
知らぬ間に屋上には神崎龍太がいた。
「止めても無駄です
私は死にます」
「なら止める気はねぇよ
死にたきゃそうしろ
ただそれで悲しむ人がいるのを忘れるな」
「何が言いたいんですか?」
「お前は家族も友達もいない
そうだろ?」
「だからなんですか?」
「そんな理由で死んで幸せか?」
「…幸せです
このクソみたいな世界で生きるよりは…」
「ならそうしろ
止めはしない
権利はお前にある」
柵を跨ぎ彼女は短い足場に立った。
「来ないでください
来たら死にます」
「死ぬ前に一つだけ言っておく
お前がネットに書いたのは助けて欲しいからじゃないのか?
救われたいからじゃないのか?
そんなことで死んで楽になれると思うなよ
お前は生きる意味がある
世界がクソだ?
ふざけんなよ
下の奴らはお前が生きるのを願ってる
世界がクソだと思うなら
常識を壊せ
自分のルールで生きろ
世界に自分という存在を認めさせろ」
「ルールは守るものです
破ろうとしてるあなたは法律違反じゃないんですか?」
「いいか
ルールは作った奴のためにある
お前はそれを守ってるから縛られ
世界がクソだと感じて死のうとしてる
それで本当に幸せか
人生はゲームだやりたいことがあるならそれをやれ
社会のルールとシステムに縛られるな
生きろ
そして世界に自分という存在を認めさせろ
それでもまだお前は死にたいか?」
「うぁあああああああ
こんなことで死のうとしてたなんて…
私馬鹿だ…」
「馬鹿じゃねぇよ
お前は立派な人間だ
やりたいように生きろ」
彼女は自殺をやめた。
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