僕は終末

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日常

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子供の頃、ふと思ったことがある…


今僕たちがいるこの世界がいつ滅んでしまうのか… 


一体どのようにして滅ぶのか…


人間が自然を破壊し尽くすのか
人間同士で潰しあうのか…


もしかしたらSF映画みたいに巨大隕石が地球に降ってくるのか…
宇宙人が侵略しに来るのか…


理由はどうあれ、僕は世界の終わりの方に興味があった。


別にこの世界が嫌いだとか、滅んでしまえと思っているほど病んでいるという訳ではない。 

昔からミステリー、SF、都市伝説系のテレビ番組が好きだったからである。



そんな事を思いながら、僕 足立 歩 あだち あゆむは秋の特番
「滅亡へのカウントダウン!人類に残された道は!」
を楽しみに見ている。

自然災害  隕石の衝突 陰謀論等々…

様々な視点から人類滅亡のシナリオを見ていく番組だ。

まあこういう番組は最終的には結末はうやむやになって、最後は視聴者に信じるか信じないかを決めさせるのがお決まりだ。

正直俺は結果はどうでもいいと思ってる。


それまでの過程、辻褄合わせを楽しんでいるのが本音だろう。

それを含めて、こういう番組が好きなんだ。



「ちょっと!お兄ちゃん!」


テレビを見ていると、後ろから妹の 歩美 あゆみ が不機嫌そうな態度で話してきた。


「10時から見たいドラマがあるからチャンネル変えて!」

そう言いながら座っている僕の足元にあったリモコンを奪い奪おうとした。

「ちょっ…お前!ドラマは録画してあるからいいだろ!」

「良くない!今週の回はすごい展開なの!これを見逃したら明日友達とドラマの会話できないじゃない!」


 「じゃあ何でさっきこの番組録画しようとした時に、ドラマ録画するからやめてって言ったんだよ」

「後でもう一回見たいの!」

ワガママな妹と口論していると台所から母がやって来た。

「二人ともうるさいよ!喧嘩するならテレビ消すからね!」


母の一喝に二人して黙ってしまった。

母はまた台所に戻って行った。



「…ったく…お前のせいで怒られたじゃねーか」

「なによ…私が悪いって言うの?」


怒られたばかりだったが、結局二人してしばらくの間、グチグチと言い合っていた。



晩飯を食べ終わり、自分の部屋に戻ろうとした時、父がゆっくりと玄関の扉を開けながら帰ってきた。

「あ、父さんお帰り…  どしたの?コソコソ家に入ってきて?」

「わっ!…なんだ、歩か…ただいま……」

父の顔は、とても顔色がいいとは言えなかった。

「いや…実はさ…今日会社の上司に飲みに誘われてさ…母さんに連絡しないで行っちゃったんだよね…」

「ああ…なるほど、だから母さん少し機嫌が悪かったのか…」

「えっ…やっぱり怒ってた?」

「ん~  まあ…さっき歩美と喧嘩しちゃってさ…そのせいで余計に機嫌悪くなっちゃったかも…」

父の顔は余計に青ざめてしまった。



「まあ…僕は部屋に戻るから、あとよろしくやっといて」

そう言うと、父が俺に向かって飛び付いてきた。

「ちょっとー!それが仕事終わりで疲れきっている父に対する態度かー!」

「うるせー!母さんに連絡しなかったのが悪いんだろ!僕を巻き込むな!」

僕はそう言いながら自分の部屋に入っていった。



…とまあ、こんな感じで、怒ると怖い母、そんな母に頭の上がらない父、ワガママな妹…

どこにでもあるかは分からないけど、普通な家庭に生れた僕である。



だけど…そんな普通な日常が、ある男との出会いによって崩れていくとは、この時は思っていなかった。







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