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解けた誤解と深まる謎
しおりを挟む僕は、後ろから現れた警官に質問された。
「パトロール中になんか痴漢騒ぎがあるって聞いて来たけど……君がやったの?」
「いやいやいや違いますよ!僕はただ彼女の肩を叩いただけで……」
僕は必死で濡れ衣であることを伝えた。
「ちょっと訪ねたい事があって彼女に聞いただけなんです!そうだ、彼女からも話を……」
僕は彼女の方を向いたが、そこには彼女の姿はなかった。
「あれ?いない!あの子一体どこに……」
警官とのやり取りの間に、彼女はどこかに行ってしまった。
(何なんだアイツ!僕のこと痴漢呼ばわりしておいて勝手にいなくなるなんて!)
僕は内心かなりムカついてた。
「あれ?被害者の子いなくなっちゃったの?困ったな……」
警官も首を傾げていた。
「まあ君学生みたいだし、今回は見逃してあげるから。もう問題を起こさないように!」
警官はそう言って、自転車で帰っていった。
「いや、だから僕は何も……」
結局彼女はいなくなり、僕は痴漢の疑いをかけられたままだったが話は収まった。
(クソ……何でこんな事に……そもそもあの女のせいで……ってそうだ!ボタンだ!)
痴漢騒ぎのせいで、すっかり忘れていたボタンのことを思い出した。
「さっきの警官は……ってもう行っちゃったか…」
元々交番にボタンを届けようと思っていたので、さっきの警官にボタンを渡そうとしたが、もういなくなっていた。
「仕方がない……また警官と話すのは嫌だけど交番に行くか……」
僕は近くの交番を探すことにした。
三十分後……
「あった、ここだ」
僕は交番に着いた。
(さっきの警官いるのかな……出来れば違う人がいいな……)
そう思いながら、恐る恐る交番の入口を覗いた。
「ん?」
僕は座っていた警官と目があった。そしてその警官はさっきの人だった。
(げっ……さっきの警官だ……)
「あれ?君はさっきの……」
「いや…ちょっと別件で用がありまして……」
「なんだ?もしかしてまた何かやらかしたのか?」
「ち…違いますよ!落とし物を渡しに来たんです!」
僕は警官に例のボタンを渡した。
「何これ?ボタン?」
「はい……実は…………」
僕はボタンを拾った経緯を説明した。
「なるほどね、曲がり角でぶつかった拍子に相手の物であろうこのボタンが君の手荷物に紛れてしまったと…」
「はい…でもその相手の人がどこにいるのかもわからなくて……」
「んー、和服で洋風の帽子をかぶった人ね……この地区の担当になって私も三年目だが、そんな人見たことないな……」
「そうですか……」
交番に届けるも、結局手がかりは掴めなかった。
「まあ…一応このボタンは交番で預かっときますよ。もしかしたら持ち主が紛失届を出しに来るかもしれないし」
「あ…そうですか、ありがとうございます」
僕は警官にボタンを預ける事にした。
(あー良かった、色々あったけどこれで一段落だ…)
「それじゃあ僕はこれで…」
「あ、ちょっと待って。悪いんだけど一応落とし物でも書類を書かなくちゃいけないんだ、取得者の名前と住所、電話番号を書いてくれないかな?」
「あ、はい……わかりました…」
僕は渡された書類に必要事項を記入した。
「えーと…足立君だね、電話番号は君の携帯かな?」
「はい、そうです」
「一応持ち主が見つかった場合、確認のために連絡する場合があるので、ご承知ください」
「わかりました…」
(ふぅ……これで本当に終わったな……)
「これで一通りの処理は終わったんで帰っても大丈夫だよ、あ、一応私、本郷って名前なんで何かあれば私まで連絡を」
「はい」
ボタンを預け、僕は交番を出た。
(ハァー疲れた……とりあえずボタンの件はこれでなんとかなったな… それにしてもあの女は一体何だったんだ…)
色々と疑問は残ったが、僕は疲れたので家に直行した。
翌朝
僕はいつも通り、母さんの声で起きた。
「もう朝か……なんか体ダルいな……昨日の疲れかな……」
いつもより重い体を起こし、学校へ行くための身支度をした。
カバンの中を整理しようと、手をカバンの中に入れた時、何か硬い物があたった。
「ん?」
僕はカバンから物を取り出した。
この時、僕は驚きを隠せなかった。
何故なら、出てきた物はなんと昨日交番に預けたはずの「あのボタン」だった……
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