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旅人3箇条
朝が来る
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「月に感謝を、夢に灯りを、
愛しきあなたに私の想いを、あなたに出会えた 春の奇跡よ。」
ヒューは、懐かしいメロディーで目を覚ました。
時計を見るとまだ、夜中の3時である。
ベッドの隅に、天井から垂れている紐を引っ張ると隣の部屋から、微かにベルの音がする。
ヒューが、隣室のハリーを呼び出す仕組みになっているのだ。
直ぐに、眠そうな面のハリーが来たので、頭の取ってを持たせてロビーに向かわせた。
ロビーに着くと、ハズが、ソファーに座り、小さな声で歌を口ずさんでいる。
暗闇の中で僅かに光るその姿は、この世のものとは思えぬ美しさである。
ヒューの身体が徐々に揺れてくる。
ハリーが震えているのだ。
「ツキミカエルかい?」
「あ、すいません。
起こしちゃいましたか?」
「はい、ツキミカエルのハルノキセキです。」
「ひっひぃー!」
ガシャン!!
ハリーが、ヒューを投げ捨てて自室に逃げ込んだ。
「大丈夫ですか?」
「いてて。 アイツはクビだな。」
「すいません。
許してあげて下さい。
私が、真夜中に歌うとか、気が触れたと思われたのでしょう。」
ハズは、ロビーの床に落ちたヒューを両手で抱え上げ、体に傷が無いか見回してから、優しくソファーの前の机に置いた。
「ありがとう。」
「いえ、歌は控えます。」
「いいんだ。
だが、あの歌は良くない。」
「歌の魔女ですか?」
「そう、歌の魔女。
魔女の歌を歌うと魔女の世界に引きずり込まれるってヤツ。」
「意外です。」
「何が?」
「ヒューさんでも、そんな迷信を信じるんですね。」
「まさか。
でも、考えてもみなよ、仮にも歌の魔女とか言われてる妖精の歌が夜な夜なボロいホテルから聴こえてきたら恐いだろ。
風評被害の相乗効果だよ。」
「そ、そうですね。」
「けど、僕も好きだよ、ツキミカエル。
歌の妖精の歌なんて、美しい景色とか、過ぎ去った時間とかの歌ばっかりで刺激が無かった。
けど、ツキミカエルは、人と人との関係性を歌にした。
その衝撃ときたらハンパな無かった。
一時期は、ゴーストツリーの街の全ての歌の妖精が彼女の歌を歌ったんだ。」
「はい。私は、彼女の恋愛の歌が好きなんです。」
「恋愛ねぇ
ところで君は寝ないのかい?」
「はい、今この時間もバルちゃんは、ひとりぼっちかも知れないし、ナセだってバルちゃんを探し回っているかもしれない。
みんなが、いつ帰って来ても良いように、起きてここで待ちたいんです。」
「優しいね。」
「こんな事しか出来ないんです。」
「良いんじゃない。
何か出来るって幸せな事さ
どんなに辛くたってね。」
「ヒューさんと居ると元気になれます。」
「そう?ちょうど良かった。
君の元気の糧になろう。」
「どういうことでしょう?」
「部屋に戻るのも億劫だからさ、君の膝のうえで眠りたい。」
「良いですよ。」
ハズは、笑顔で答えて机の上のヒューを抱えて膝の上に乗せた。
思った以上に心地良い。
「君らの・・・さ・・」
ヒューが目を覚ました時、目の前にはサナサナの顔があった。
「先輩、おはようございます。」
ソファーに座るハズの膝の上のヒューに向け、座り込んで顔を合わせていた。
「お客様ですよ。
セ・ン・パ・イ。」
愛しきあなたに私の想いを、あなたに出会えた 春の奇跡よ。」
ヒューは、懐かしいメロディーで目を覚ました。
時計を見るとまだ、夜中の3時である。
ベッドの隅に、天井から垂れている紐を引っ張ると隣の部屋から、微かにベルの音がする。
ヒューが、隣室のハリーを呼び出す仕組みになっているのだ。
直ぐに、眠そうな面のハリーが来たので、頭の取ってを持たせてロビーに向かわせた。
ロビーに着くと、ハズが、ソファーに座り、小さな声で歌を口ずさんでいる。
暗闇の中で僅かに光るその姿は、この世のものとは思えぬ美しさである。
ヒューの身体が徐々に揺れてくる。
ハリーが震えているのだ。
「ツキミカエルかい?」
「あ、すいません。
起こしちゃいましたか?」
「はい、ツキミカエルのハルノキセキです。」
「ひっひぃー!」
ガシャン!!
ハリーが、ヒューを投げ捨てて自室に逃げ込んだ。
「大丈夫ですか?」
「いてて。 アイツはクビだな。」
「すいません。
許してあげて下さい。
私が、真夜中に歌うとか、気が触れたと思われたのでしょう。」
ハズは、ロビーの床に落ちたヒューを両手で抱え上げ、体に傷が無いか見回してから、優しくソファーの前の机に置いた。
「ありがとう。」
「いえ、歌は控えます。」
「いいんだ。
だが、あの歌は良くない。」
「歌の魔女ですか?」
「そう、歌の魔女。
魔女の歌を歌うと魔女の世界に引きずり込まれるってヤツ。」
「意外です。」
「何が?」
「ヒューさんでも、そんな迷信を信じるんですね。」
「まさか。
でも、考えてもみなよ、仮にも歌の魔女とか言われてる妖精の歌が夜な夜なボロいホテルから聴こえてきたら恐いだろ。
風評被害の相乗効果だよ。」
「そ、そうですね。」
「けど、僕も好きだよ、ツキミカエル。
歌の妖精の歌なんて、美しい景色とか、過ぎ去った時間とかの歌ばっかりで刺激が無かった。
けど、ツキミカエルは、人と人との関係性を歌にした。
その衝撃ときたらハンパな無かった。
一時期は、ゴーストツリーの街の全ての歌の妖精が彼女の歌を歌ったんだ。」
「はい。私は、彼女の恋愛の歌が好きなんです。」
「恋愛ねぇ
ところで君は寝ないのかい?」
「はい、今この時間もバルちゃんは、ひとりぼっちかも知れないし、ナセだってバルちゃんを探し回っているかもしれない。
みんなが、いつ帰って来ても良いように、起きてここで待ちたいんです。」
「優しいね。」
「こんな事しか出来ないんです。」
「良いんじゃない。
何か出来るって幸せな事さ
どんなに辛くたってね。」
「ヒューさんと居ると元気になれます。」
「そう?ちょうど良かった。
君の元気の糧になろう。」
「どういうことでしょう?」
「部屋に戻るのも億劫だからさ、君の膝のうえで眠りたい。」
「良いですよ。」
ハズは、笑顔で答えて机の上のヒューを抱えて膝の上に乗せた。
思った以上に心地良い。
「君らの・・・さ・・」
ヒューが目を覚ました時、目の前にはサナサナの顔があった。
「先輩、おはようございます。」
ソファーに座るハズの膝の上のヒューに向け、座り込んで顔を合わせていた。
「お客様ですよ。
セ・ン・パ・イ。」
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