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猫
池のひみつ
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その日、エイジヒルは8703に誘われてゴーストツリーの街を少し離れた所にある、今は使われていないメダカ養殖用の人工池に来ていた。
「何でこんな所に連れて来てくれたの?
いい加減教えて。」
「フフ、良いですかエイさん。
驚くなと言ってもあなたはビビりですから驚くのでしょうが、絶対に組合の妖精には言わないでくださいね。」
「・・・まぁ、こんな所まで連れて来られたんだから、最低限驚きたいわな。」
「強がりですか?」
「平凡な日常が長過ぎて感情に飢えてんだよ。」
「平凡ですか、フフ
良いですか? あなたの平凡でつまらない何でもなかった日常が速攻で恋しくなる現実的世界の破壊者を今、紹介しますよ。」
そう言うと8703は、鞄から、メダカの煮干しを取り出して池に投げ込んだ。
「ロッキーカムヒアー!!!」
「何してんだ?」
「ロッキーカムヒアー!!!!」
8703が何度か叫んでも何も起こらない。
8703が叫ぶのを止めると突然、近くに落ちていた木の枝を拾い池の水面をバシャバシャ叩き始めた。
「ロッキー、ロッキー、ロッキー!」
「分かった、分かった、充分驚いたよ、見てて痛いから止めて。」
「エイさん、ロッキーは、あなたの気配を警戒して出て来ないんです。
悪いですが、そこの草むらに隠れてください。」
「えらい神経質な破壊者だな。」
エイジヒルは、仕方なく背後の草むらの隙間から、しゃがみ込んで水面をバシャバシャ叩く8703を見ていた。 タキシードを着た背の高い美形の木の妖精の姿とは思えない醜態である。
エイジヒルから見て8703の容姿は、今までに会ったどの妖精よりも綺麗で整っていると思えた。
フルエや、前に会ったハズと言う風の妖精も相当に美人ではあるが彼女たちは、顔立ちや、ファッションの方向性が偏っていてアイドル的というか、その筋が好きな者達には絶大な支持を得るだろう。
それに比べて8703の利点は、究極のバランス美である。
究極に整った顔立ちは、女性型か、男性型かの区別すらつかない程に中性的でありマネキンの様に無個性だ。
無個性である故に欠点も無い。
それ故に男装、女装、どの様な服を着ても似合うはずだが、8703は、仕事だろうが休日だろうが朝だろうが常にタキシードを着ている。(相方の3737は夜でもモーニングを着ているが・・・)
タキシードは夜の男性用の礼服だが、女性思考らしいし、男性型よりも女性型の方が美形が多いと言うのもあるが、エイジヒルは、初対面時に女性型である事は見抜いていた。
ただ、残念な所は、性格と見た目の割に知性を感じない言動は、彼女にとって大きなマイナスである。
「エイさん、良いですか?」
「何が?」
「所長のことです。」
「サナちゃんがどうしたの?」
「この前の事ですよ。
フルスペの件です。あの時の所長は、反社の消し屋にヘコヘコでしたし、あろうことか部下のワタシを嗜める始末。」
「お前って、自分しか分からない略語を使うとこあるよな。」
「所長はですね、正しいの化身であり、若き組合員の道しるべなんです。」
案外8703の目的は、ロッキー?では無く相談だったのかも知れないとエイジヒルは考えた。
「良いか、木の組合ってのは、人間社会で言う会社みたいになってて、上司が居て部下が居て、同僚が居て仕事があるだろ?
それでいて上司や同僚が気の合う奴とは限らないし、仕事だって楽しい訳では無いだろう?」
「何が言いたいんです?」
「最後まで聞けよ。
とにかく組合員ってのは、旅して遊んでるだけの妖精の100万倍はストレスが溜まるんだ。」
「はい、それは分かります。 エイさん見ているとたまにめちゃくちゃ殺意沸きます。」
「僕は遊んでる訳じゃないからな、後、話の腰折るなよ。」
「すいません。
続けて良いですよ。」
「・・・・・・だからな、組合員は、気の合わない仲間たちと毎日顔を合わせて働いてるんだ。」
「サボれば良いじゃないですか?」
「それを、お前の先輩方に言ってまわれよ。
サボるとかって会社とか社会に組み込まれるとそう簡単には出来ないんだ。
みんなに迷惑がかかる仕組みになっているからな。」
「組合員でも無いのにモーソーで語らないでください。
ワタシが聞きたいのは、あなたのウンチクンでは無くですね。」
「だから、そこで消し屋なんだよ。
消し屋に頼んで気の合わない同僚を見えなくしてもらうんだよ。
後、ウンチクな!」
「そんなのズルですよ!」
「サボるよりは迷惑じゃないし、精神衛生上良いんだよ。
それで上手くいってるし、結果が出てる。」
「ワタシは、嫌なんです。
たとえどんな繋がりであろうと縁を断ち切るのは!」
前に8703は、消えかけていた所を3737に助けられたとか言っていた。
底抜けに明るい奴だが、深いモノを背負っているのかも知れない。
「組合員なんてのは、殆どのやつが消し屋の世話になった事があるんだ。
だから、取り締まれないんだ。
サナちゃんは知らんが認めてはいるんじゃないかな?」
「ユチャクです!」
「お前も、その内に分かるさ。」
「分かりたく無いモノですね。」
そう言って、また水面をバシャバシャ叩き出した。
エイジヒルは、ロッキーとは寂しがりの8703が生み出したイマジナリーフレンドかも知れないと思い少し切なくなっていた。
「はなまるちゃん、お前にはいろんな感情もらったよ。
感傷に満たされた。ありがとな。」
8703が何かを言い返そうとした時、池の水面に丸くて黒い大きな影が浮かび上がって来た。
影は岸まで辿り着くと。長い首を水面から出して鋭い鉤爪のある前足を出して上陸して来た。
「かっ、か、カメだぁー!」
エイジヒルは、思わず叫んだ。
8703は、振り返りニヤリと微笑むと得意げにVサインを送った。
「な、何だ、こいつがロッキーかよ」
「どうです? 今までの平々凡々と甘えた現実の崩れ去る感覚は?」
「いちいち大袈裟なんだよ。 にしてもデカいなぁ。」
カメの甲羅だけでもエイジヒルよりも大きく、深緑の甲羅と肌、足や首に幾つかの黄色い縦のラインが有り耳の辺りには赤い模様がある。
皮膚の質感、筋肉の躍動、生きている動物の迫力は半端無く凄い。
「思ったより怖がりませんね。」
「怖くねーよ。どうせ僕の事など見えて無いからな。
それにしても汚いカメだなぁ。」
「はぁ? ロッキーは見る者の心を映すカメなんです!
汚いのはエイさんの心です!」
8703を少しイラつかせた。
「お前に比べると、そりゃ僕の心は汚いよ。 お前はピュアだ。
ところで、このカメ何でここにいるんだ?」
「あぁ、実はこの池はゴーストツリーモールにリットル&ガロンって小洒落たメダカ料理の店があるんですけど、そこの専用養殖池だったんですよ。
けど、メダカが育たないとかで手放しちゃたんですよ。」
「カメ居るのに?」
「ワタシが調査任されたんですよ。
調べた結果ですが、普通にメダカは育ってますよ。」
「じゃあ何で手放すんだ?」
「多分、ロッキーですよ。
本で調べたんですけど、ロッキーはアカミミガメとか言って人間世界では、割とポピュラーなカメでして世界中にあちこちに流入してて侵略的外来生物とか言われてるんですよ。」
「ヤベぇカメだな。」
「とんでもない、侵略的とか言っときながら放流してるのは人間の方ですよ。」
「何で放流すんだよ?」
「実は、このカメの子供は天使の様に可愛くて、ペットとして大人気なんですよ。
けど、大人になると・・・」
「可愛くないよな?」
「言い方ってありますよね?」
「悪い、でもさ大人になるまで育てたら愛着湧くだろ?
妖精と違って一生見える存在なんだし。」
「人間が何考えてるか知りませんが、自分達が連れてきといて、侵略生物とか罪を押し付ける連中ですし、話が通じる輩じゃないんでしょうね。」
「人間の悪い面だな。」
「まぁ、リットル&ガロンの店主も同等ですよ。 どうせ興味本位で連れてきたカメが大きくなり過ぎて手に負えなくなったんでしょう。」
「それで池ごと手放したと。」
「でしょうね。ロッキーは被害者ですよ。」
「ロッキーってよりランボーだな。
で、何で組合には内緒なんだ?」
「木の組合は、超がつく程の選ばれたスーパーエリートしか入れないヤバい組織なんですよ!
ロッキーなんか渡したら解剖ですよ解剖!」
「組合なんて、木の妖精なら誰でも、そうじゃ無くても入るのは難しく無いだろが。
あと、解剖は無いだろ? メリットが無い。」
「無いことないですよ。
利器開発室の連中とかマッドサイエンティストの集まりですよ。」
「お前の上司もうちのヒューも元利器開発室員たぞ。」
「それは、そうですがヒューさんなんて石ころじゃないですか? アレは改造ですよね?」
「あいつは、絵を描く為に何度も変態を繰り返して今の姿になったんだ。
絵を描く以外は不自由だが本人は気に入っている。」
「変態なんですか?」
「そこはいいから。」
「とにかく、言わないでくださいね。」
「どうするんだ。 このカメ。」
「何とかしますよ。」
「僕に考えがある。」
「その頭でですか?」
「ホント上司に似てきたよなお前。」
「光栄ですね。 さぁ聞かせてください、あなたの考えとやらを。」
「この養殖池をフルエに引き取ってもらうんだ。」
「安くは無いですよ。」
「あいつん所の売上なら充分に管理できるだろ?」
「本人の意志は? それにリットル&ガロンは、ゴーストツリーの中の店で高級店で人気店です。 同じだけ料理出しても売上はだんちですよ。」
「話すだけ良いだろ?」
「・・・・はい。」
8703は、湧いてくる微笑みをアヒルのクチバシの様な口元にしてごまかしていた。
「ロッキーは、ワタシのこと見えてないんですけどね。」
いつのまにかロッキーは、平たく登り易い石の上で甲羅干しをしていた。
「何でこんな所に連れて来てくれたの?
いい加減教えて。」
「フフ、良いですかエイさん。
驚くなと言ってもあなたはビビりですから驚くのでしょうが、絶対に組合の妖精には言わないでくださいね。」
「・・・まぁ、こんな所まで連れて来られたんだから、最低限驚きたいわな。」
「強がりですか?」
「平凡な日常が長過ぎて感情に飢えてんだよ。」
「平凡ですか、フフ
良いですか? あなたの平凡でつまらない何でもなかった日常が速攻で恋しくなる現実的世界の破壊者を今、紹介しますよ。」
そう言うと8703は、鞄から、メダカの煮干しを取り出して池に投げ込んだ。
「ロッキーカムヒアー!!!」
「何してんだ?」
「ロッキーカムヒアー!!!!」
8703が何度か叫んでも何も起こらない。
8703が叫ぶのを止めると突然、近くに落ちていた木の枝を拾い池の水面をバシャバシャ叩き始めた。
「ロッキー、ロッキー、ロッキー!」
「分かった、分かった、充分驚いたよ、見てて痛いから止めて。」
「エイさん、ロッキーは、あなたの気配を警戒して出て来ないんです。
悪いですが、そこの草むらに隠れてください。」
「えらい神経質な破壊者だな。」
エイジヒルは、仕方なく背後の草むらの隙間から、しゃがみ込んで水面をバシャバシャ叩く8703を見ていた。 タキシードを着た背の高い美形の木の妖精の姿とは思えない醜態である。
エイジヒルから見て8703の容姿は、今までに会ったどの妖精よりも綺麗で整っていると思えた。
フルエや、前に会ったハズと言う風の妖精も相当に美人ではあるが彼女たちは、顔立ちや、ファッションの方向性が偏っていてアイドル的というか、その筋が好きな者達には絶大な支持を得るだろう。
それに比べて8703の利点は、究極のバランス美である。
究極に整った顔立ちは、女性型か、男性型かの区別すらつかない程に中性的でありマネキンの様に無個性だ。
無個性である故に欠点も無い。
それ故に男装、女装、どの様な服を着ても似合うはずだが、8703は、仕事だろうが休日だろうが朝だろうが常にタキシードを着ている。(相方の3737は夜でもモーニングを着ているが・・・)
タキシードは夜の男性用の礼服だが、女性思考らしいし、男性型よりも女性型の方が美形が多いと言うのもあるが、エイジヒルは、初対面時に女性型である事は見抜いていた。
ただ、残念な所は、性格と見た目の割に知性を感じない言動は、彼女にとって大きなマイナスである。
「エイさん、良いですか?」
「何が?」
「所長のことです。」
「サナちゃんがどうしたの?」
「この前の事ですよ。
フルスペの件です。あの時の所長は、反社の消し屋にヘコヘコでしたし、あろうことか部下のワタシを嗜める始末。」
「お前って、自分しか分からない略語を使うとこあるよな。」
「所長はですね、正しいの化身であり、若き組合員の道しるべなんです。」
案外8703の目的は、ロッキー?では無く相談だったのかも知れないとエイジヒルは考えた。
「良いか、木の組合ってのは、人間社会で言う会社みたいになってて、上司が居て部下が居て、同僚が居て仕事があるだろ?
それでいて上司や同僚が気の合う奴とは限らないし、仕事だって楽しい訳では無いだろう?」
「何が言いたいんです?」
「最後まで聞けよ。
とにかく組合員ってのは、旅して遊んでるだけの妖精の100万倍はストレスが溜まるんだ。」
「はい、それは分かります。 エイさん見ているとたまにめちゃくちゃ殺意沸きます。」
「僕は遊んでる訳じゃないからな、後、話の腰折るなよ。」
「すいません。
続けて良いですよ。」
「・・・・・・だからな、組合員は、気の合わない仲間たちと毎日顔を合わせて働いてるんだ。」
「サボれば良いじゃないですか?」
「それを、お前の先輩方に言ってまわれよ。
サボるとかって会社とか社会に組み込まれるとそう簡単には出来ないんだ。
みんなに迷惑がかかる仕組みになっているからな。」
「組合員でも無いのにモーソーで語らないでください。
ワタシが聞きたいのは、あなたのウンチクンでは無くですね。」
「だから、そこで消し屋なんだよ。
消し屋に頼んで気の合わない同僚を見えなくしてもらうんだよ。
後、ウンチクな!」
「そんなのズルですよ!」
「サボるよりは迷惑じゃないし、精神衛生上良いんだよ。
それで上手くいってるし、結果が出てる。」
「ワタシは、嫌なんです。
たとえどんな繋がりであろうと縁を断ち切るのは!」
前に8703は、消えかけていた所を3737に助けられたとか言っていた。
底抜けに明るい奴だが、深いモノを背負っているのかも知れない。
「組合員なんてのは、殆どのやつが消し屋の世話になった事があるんだ。
だから、取り締まれないんだ。
サナちゃんは知らんが認めてはいるんじゃないかな?」
「ユチャクです!」
「お前も、その内に分かるさ。」
「分かりたく無いモノですね。」
そう言って、また水面をバシャバシャ叩き出した。
エイジヒルは、ロッキーとは寂しがりの8703が生み出したイマジナリーフレンドかも知れないと思い少し切なくなっていた。
「はなまるちゃん、お前にはいろんな感情もらったよ。
感傷に満たされた。ありがとな。」
8703が何かを言い返そうとした時、池の水面に丸くて黒い大きな影が浮かび上がって来た。
影は岸まで辿り着くと。長い首を水面から出して鋭い鉤爪のある前足を出して上陸して来た。
「かっ、か、カメだぁー!」
エイジヒルは、思わず叫んだ。
8703は、振り返りニヤリと微笑むと得意げにVサインを送った。
「な、何だ、こいつがロッキーかよ」
「どうです? 今までの平々凡々と甘えた現実の崩れ去る感覚は?」
「いちいち大袈裟なんだよ。 にしてもデカいなぁ。」
カメの甲羅だけでもエイジヒルよりも大きく、深緑の甲羅と肌、足や首に幾つかの黄色い縦のラインが有り耳の辺りには赤い模様がある。
皮膚の質感、筋肉の躍動、生きている動物の迫力は半端無く凄い。
「思ったより怖がりませんね。」
「怖くねーよ。どうせ僕の事など見えて無いからな。
それにしても汚いカメだなぁ。」
「はぁ? ロッキーは見る者の心を映すカメなんです!
汚いのはエイさんの心です!」
8703を少しイラつかせた。
「お前に比べると、そりゃ僕の心は汚いよ。 お前はピュアだ。
ところで、このカメ何でここにいるんだ?」
「あぁ、実はこの池はゴーストツリーモールにリットル&ガロンって小洒落たメダカ料理の店があるんですけど、そこの専用養殖池だったんですよ。
けど、メダカが育たないとかで手放しちゃたんですよ。」
「カメ居るのに?」
「ワタシが調査任されたんですよ。
調べた結果ですが、普通にメダカは育ってますよ。」
「じゃあ何で手放すんだ?」
「多分、ロッキーですよ。
本で調べたんですけど、ロッキーはアカミミガメとか言って人間世界では、割とポピュラーなカメでして世界中にあちこちに流入してて侵略的外来生物とか言われてるんですよ。」
「ヤベぇカメだな。」
「とんでもない、侵略的とか言っときながら放流してるのは人間の方ですよ。」
「何で放流すんだよ?」
「実は、このカメの子供は天使の様に可愛くて、ペットとして大人気なんですよ。
けど、大人になると・・・」
「可愛くないよな?」
「言い方ってありますよね?」
「悪い、でもさ大人になるまで育てたら愛着湧くだろ?
妖精と違って一生見える存在なんだし。」
「人間が何考えてるか知りませんが、自分達が連れてきといて、侵略生物とか罪を押し付ける連中ですし、話が通じる輩じゃないんでしょうね。」
「人間の悪い面だな。」
「まぁ、リットル&ガロンの店主も同等ですよ。 どうせ興味本位で連れてきたカメが大きくなり過ぎて手に負えなくなったんでしょう。」
「それで池ごと手放したと。」
「でしょうね。ロッキーは被害者ですよ。」
「ロッキーってよりランボーだな。
で、何で組合には内緒なんだ?」
「木の組合は、超がつく程の選ばれたスーパーエリートしか入れないヤバい組織なんですよ!
ロッキーなんか渡したら解剖ですよ解剖!」
「組合なんて、木の妖精なら誰でも、そうじゃ無くても入るのは難しく無いだろが。
あと、解剖は無いだろ? メリットが無い。」
「無いことないですよ。
利器開発室の連中とかマッドサイエンティストの集まりですよ。」
「お前の上司もうちのヒューも元利器開発室員たぞ。」
「それは、そうですがヒューさんなんて石ころじゃないですか? アレは改造ですよね?」
「あいつは、絵を描く為に何度も変態を繰り返して今の姿になったんだ。
絵を描く以外は不自由だが本人は気に入っている。」
「変態なんですか?」
「そこはいいから。」
「とにかく、言わないでくださいね。」
「どうするんだ。 このカメ。」
「何とかしますよ。」
「僕に考えがある。」
「その頭でですか?」
「ホント上司に似てきたよなお前。」
「光栄ですね。 さぁ聞かせてください、あなたの考えとやらを。」
「この養殖池をフルエに引き取ってもらうんだ。」
「安くは無いですよ。」
「あいつん所の売上なら充分に管理できるだろ?」
「本人の意志は? それにリットル&ガロンは、ゴーストツリーの中の店で高級店で人気店です。 同じだけ料理出しても売上はだんちですよ。」
「話すだけ良いだろ?」
「・・・・はい。」
8703は、湧いてくる微笑みをアヒルのクチバシの様な口元にしてごまかしていた。
「ロッキーは、ワタシのこと見えてないんですけどね。」
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