【完結】「ガンバレつちのこ!~|UMA《ユーマ》ワールドカップ|&《アンド》赤ちゃんネッシー|誘拐事件《ゆうかいじけん》~」

利根川一樹

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③ 「再会《さいかい》」

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③ 「再会さいかい



 その晩御飯ばんごはんは、つちのこの話題一色わだいいっしょくだった。けば、おじいちゃんもおばあちゃんも、子供こどもときにつちのこと遭遇そうぐうしたということだった。
むかしは、そこらへんにたくさんつちのこがいたもんだ。きっと、ユウマとユウホウがたのは、子供こどものつちのこだろうな。」
とおじいちゃんがはなした。
 おばあちゃんが、それにつづいて
不動七重ふどうななえたきにつちのこのがあって、わらしはそこでつかまえたことがあるよ。」
おしえてくれた。

 翌日よくじつ、ラジオ体操たいそうあと、おじいちゃんがツチノコ共和国きょうわこく国王こくおうのおじさんを紹介しょうかいしてくれた。昨日見きのうみたことをぼくとユウホウで説明せつめいしたんだ。
「ほー、カエル二匹食にひきたべて、まばたきして、「ぺぺぺーん」ってんでげたか。それは、つちのこに間違まちがいないな。つちのこがあらわれるのもひさしぶりだな。つぎは、写真撮しゃしんとってせてな。つちのこも子供子供きだから、仲良なかよくなれるといいね。」
国王こくおうのおじさんは笑顔えがおでつちのこのはなしをしてくれた。
「じゃあ、今日きょうは、おばあちゃんがおしえてくれた、つちのこののある不動七重ふどうななえたきってみます。
挨拶あいさつしておじいちゃんといえかえった。

 あさはんべると、ユウホウと一緒いっしょにカエルをちいさなむしかご水槽すいそうれるとあみとバケツとツチノコの好物こうぶつわれるスルメをって、不動七重ふどうななえたきかった。
 昨晩さくばんあめでややみずかさがえたかわながら、たきへと二人ふたりあるいてった。
「ユウマおにいちゃん、つちのこつけたらどうするの?つかまえるの?」
ユウホウがいてきた。
「ううん、つかまえはしないよ。ただ、お友達ともだちになりたいんだよ。つちのこの友達ともだちがいるってかっこいいだろ。」
こたえた。

 たきにむかって1キロほどあるいていくと、河原かわら昨日見きのうみくろかたまりがうずくまっていた。土手どて斜面しゃめんまえちているおおきないしまえでじっとしている。
「あれ?昨日会きのうあったつちのこくんかい?ぼくのことおぼえてる?」
ユウマがこえをかけると、かえったつちのこはいていた。
「ん?どうしたの?なんいてるの?」
ふたたびユウマがつちのこにいかけると、つちのこはきながら、ゆっくりとはなした。
昨日きのうあめくずれたんだ。おおきないわちてきて、ぼくをかばった、おとうさんとおかあさんがいわはさまれてんじゃったんだ。僕一人ぼくひとりぼっちになっちゃったんだ・・・。」
つちのこは大泣おおなきした。

 ユウマはやさしくつちのこにはなしかけた。
「そのいししたに、おとうさんとおかあさんがいるの?」
ちいさくつちのこはうなずいた。
 ユウマとユウホウがいし二人ふたりげた。かなりのおもさのいしだった。いしよこけると、二匹にひきおおきなつちのこがいたが、まったうごかなかった。
「わーん、おとうさーん!おかあさーん!これから僕一人ぼくひとりでどうすればいいんだよー?」
きまくるつちのこにユウマは
いてても仕方しかたないよ。一緒いっしょにおはかつくってあげようよ。」
とささやいた。

 つちのこのもとった場所ばしょに、ユウマとユウホウはあなり、おとうさんつちのことおかあさんつちのこをならべた。
 おそなえにってきたスルメをき、つちのこと一緒いっしょつちをかぶせ、ちかくにいていたはなかざった。
「ありがとう。人間にんげんやさしくしてもらったのははじめてだよ。おとうさんもおかあさんもきちんと天国てんごくけたとおもうよ。」
つちのこがユウマとユウホウにおれいった。

 ユウマが心配しんぱいそうにつちのこにはなしかけた。
「おとうさんもおかあさんもいなくなって、ひとりぼっちなら、ぼくのところにないか?ぼくのおとうさんはきっとつちのこきだし、おかあさんもそういうものには免疫めんえきがあるから、大丈夫だいじょうぶだよ。
 ぼくはユウマ。こっちはおとうとのユウホウ。ところできみ名前なまえは?」
つちのこはすこしもじもじしながら、
ぼくは、「ツッチー」。本当ほんとう一緒いっしょにいってもいいのかな?」
返事へんじした。
「もちろんさ。今日きょうからツッチーも兄弟きょうだいだよ!なぁ、ユウホウ。」
「うん!ツッチーは一番小いちばんちいさいから、ぼくおとうとな!今日きょうからよろしくね。」
ユウホウがツッチーのあごしたをコチョコチョっとしてやるとツッチーにようやく笑顔えがおもどった。

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