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⑯ 「誘拐《ゆうかい》」
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⑯ 「誘拐」
大会2日目が終了した。8匹と8人の出場UMAとペアの子供たちはハグしあい、お互いの健闘を祝しあった。控室に戻り、大会主催者が用意したリムジンでパーティーが開かれるホテルに向かう準備をしているときに事件は起こった。
「うわあぁぁぁぁっ!控室の窓がぶち割られてる!ネッシー!ネッシー!どこにいるのー?」
廊下中にデイビーの声が響いた。ユウマとツッチーとユウホウも「赤ちゃんネッシー」とデイビーの控室にむかった。
「デイビー、ユーマです。入るよ!」
ドアを「バンッ!」と開けて、部屋に飛び込むと大きな窓ガラスが割られて部屋中に破片が散らばり、その上にデイビーが膝座りになり大声で泣いていた。
「デイビーどうしたの?いったい何があったの?」
ユウマが尋ねると、デイビーは
「ユウマ、僕の「赤ちゃんネッシー」がさらわれちゃったみたいなんだ!どうしよう…!うわーん!」
とさらに大きな声で泣きだした。
そこに騒ぎを聞きつけた他の6人とクラーケンを除くUMAも飛び込んできた。ユウマが泣いているデイビーに代わって説明をすると、しっかりもののシャーロットが窓から外を見て、猛スピードで走っていく真っ赤なトラックとそれを先行する空を飛ぶ馬のような生物を見つけた。
シャーロットが視線を集中すると、空を飛ぶ馬は消え、猛スピードのトラックだけになった。
「チャボ、こっちに来て!あの赤いトラックが見える?猛スピードで東に向かって走っていくやつ!あれが怪しいわ!あなたの「フライング・ヒューマノイド」に私の「シャドーマン」を乗せてあの車を追って!」
と叫ぶと、チャボもトラックを確認し、
「確かに、赤信号を全部無視して走っていくあのトラックは怪しい!「フライングヒューマノイド」!「シャドーマン」を背負ってあの赤いトラックを追うんだ!」
と言うと、「フライングヒューマノイド」はシャーロットの相棒の「シャドーマン」をおんぶすると、窓から時速200キロで飛び出した。
シャーロットは、割れたガラスが散らばった、部屋の中で2つの物を拾い上げた。その2つの物をしげしげと見つめると、ポケットから出した、レースのついたかわいいハンカチにくるむとポケットに入れた。
「テリーはすぐに警察に連絡して!ロサは大会主催者に事故を報告よ!ユウマとテリーは割れたガラスの掃除をして!ケガしないように気を付けるのよ!アーノルドと好咲夜は私の部屋に来て!」
とシャーロットが場を仕切ると、全員がその指示に従い動き始めた。
シャーロットの部屋には大会開会式の後のパーティーで集まった3人がこもり、その後2時間扉が開くことはなかった。
まもなく、3台のパトカーがけたたましいサイレンを鳴らし、警察官がやってきた。事件はデイビーがジュースを買うために3分程、部屋に赤ちゃんネッシーを残し出かけた間に起こったようだった。
部屋の防犯カメラを再生すると、窓の外から火の玉のようなものが部屋の窓ガラスをぶち割り、赤ちゃんネッシーを連れ去ったことが分かった。ビデオのスロー再生で、一瞬、「馬」のような顔が写りこんでいたが、それが何であるのかは警察官にはわからなかった。
シャーロットと好咲夜は顔を見合わせ、二人は頷いた。
大会委員長と大会役員、スタッフがあわてて、ホテルの部屋にやってきた。このまま、「赤ちゃんネッシー」が戻らなかった場合、「準決勝戦」でネッシーに敗れた「シャドーマン」が繰り上がり、決勝に出るのか、「準決勝戦」で負けた「シャドーマン」と「チュパカブラ」が対決し、勝った方がツッチーと決勝戦を行うのかが話し合われたが、「シャドーマン」のパートナーのシャーロットは、
「もう少し、時間をください。決勝戦前に「赤ちゃんネッシー」が帰ってくる可能性もありますから。ぎりぎりまで、その判断は待ってもらえませんか?」
と言い、大会委員長は結論を先延ばしにした。
すると、大会委員長のジャケットの胸ポケットでスマホが鳴った。ポケットから取り出したスマホを耳に当てると、大会委員長は、周りにみんながいるにもかかわらず、大きな声を出した。
「なにー!「赤ちゃんネッシー」を誘拐しただと!身代金10億ドルを払わないと殺すだとー!」
その声を聴き、一瞬ですべてを理解したデイビーは再び泣き出した。
シャーロットと好咲夜はアイコンタクトをとると、チャボとアーノルドを再び部屋を出ていった。ふたりを前にシャーロットが言った。
「警察には任せてられない。警察は「赤ちゃんネッシー」より犯人逮捕を優先するはず。ここは、私たちで解決するわよ!」
ふたりは同時にうなずいた。
大会2日目が終了した。8匹と8人の出場UMAとペアの子供たちはハグしあい、お互いの健闘を祝しあった。控室に戻り、大会主催者が用意したリムジンでパーティーが開かれるホテルに向かう準備をしているときに事件は起こった。
「うわあぁぁぁぁっ!控室の窓がぶち割られてる!ネッシー!ネッシー!どこにいるのー?」
廊下中にデイビーの声が響いた。ユウマとツッチーとユウホウも「赤ちゃんネッシー」とデイビーの控室にむかった。
「デイビー、ユーマです。入るよ!」
ドアを「バンッ!」と開けて、部屋に飛び込むと大きな窓ガラスが割られて部屋中に破片が散らばり、その上にデイビーが膝座りになり大声で泣いていた。
「デイビーどうしたの?いったい何があったの?」
ユウマが尋ねると、デイビーは
「ユウマ、僕の「赤ちゃんネッシー」がさらわれちゃったみたいなんだ!どうしよう…!うわーん!」
とさらに大きな声で泣きだした。
そこに騒ぎを聞きつけた他の6人とクラーケンを除くUMAも飛び込んできた。ユウマが泣いているデイビーに代わって説明をすると、しっかりもののシャーロットが窓から外を見て、猛スピードで走っていく真っ赤なトラックとそれを先行する空を飛ぶ馬のような生物を見つけた。
シャーロットが視線を集中すると、空を飛ぶ馬は消え、猛スピードのトラックだけになった。
「チャボ、こっちに来て!あの赤いトラックが見える?猛スピードで東に向かって走っていくやつ!あれが怪しいわ!あなたの「フライング・ヒューマノイド」に私の「シャドーマン」を乗せてあの車を追って!」
と叫ぶと、チャボもトラックを確認し、
「確かに、赤信号を全部無視して走っていくあのトラックは怪しい!「フライングヒューマノイド」!「シャドーマン」を背負ってあの赤いトラックを追うんだ!」
と言うと、「フライングヒューマノイド」はシャーロットの相棒の「シャドーマン」をおんぶすると、窓から時速200キロで飛び出した。
シャーロットは、割れたガラスが散らばった、部屋の中で2つの物を拾い上げた。その2つの物をしげしげと見つめると、ポケットから出した、レースのついたかわいいハンカチにくるむとポケットに入れた。
「テリーはすぐに警察に連絡して!ロサは大会主催者に事故を報告よ!ユウマとテリーは割れたガラスの掃除をして!ケガしないように気を付けるのよ!アーノルドと好咲夜は私の部屋に来て!」
とシャーロットが場を仕切ると、全員がその指示に従い動き始めた。
シャーロットの部屋には大会開会式の後のパーティーで集まった3人がこもり、その後2時間扉が開くことはなかった。
まもなく、3台のパトカーがけたたましいサイレンを鳴らし、警察官がやってきた。事件はデイビーがジュースを買うために3分程、部屋に赤ちゃんネッシーを残し出かけた間に起こったようだった。
部屋の防犯カメラを再生すると、窓の外から火の玉のようなものが部屋の窓ガラスをぶち割り、赤ちゃんネッシーを連れ去ったことが分かった。ビデオのスロー再生で、一瞬、「馬」のような顔が写りこんでいたが、それが何であるのかは警察官にはわからなかった。
シャーロットと好咲夜は顔を見合わせ、二人は頷いた。
大会委員長と大会役員、スタッフがあわてて、ホテルの部屋にやってきた。このまま、「赤ちゃんネッシー」が戻らなかった場合、「準決勝戦」でネッシーに敗れた「シャドーマン」が繰り上がり、決勝に出るのか、「準決勝戦」で負けた「シャドーマン」と「チュパカブラ」が対決し、勝った方がツッチーと決勝戦を行うのかが話し合われたが、「シャドーマン」のパートナーのシャーロットは、
「もう少し、時間をください。決勝戦前に「赤ちゃんネッシー」が帰ってくる可能性もありますから。ぎりぎりまで、その判断は待ってもらえませんか?」
と言い、大会委員長は結論を先延ばしにした。
すると、大会委員長のジャケットの胸ポケットでスマホが鳴った。ポケットから取り出したスマホを耳に当てると、大会委員長は、周りにみんながいるにもかかわらず、大きな声を出した。
「なにー!「赤ちゃんネッシー」を誘拐しただと!身代金10億ドルを払わないと殺すだとー!」
その声を聴き、一瞬ですべてを理解したデイビーは再び泣き出した。
シャーロットと好咲夜はアイコンタクトをとると、チャボとアーノルドを再び部屋を出ていった。ふたりを前にシャーロットが言った。
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ふたりは同時にうなずいた。
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