商工会の経営指導員

志水

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疑念の中の三浦

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その様子を、遠くから見つめる影があった。

三浦誠司。



彼は、マルシェの様子をじっと見ていた。

そして、黒煙が上がる倉庫を見ながらポケットからスマホを取り出し、ある男に電話をかけた。



「……おい。今回の件、お前は何か知ってるか?」

「……は? 何も知らねぇ? ふざけんな。」

「こんなことやるのは、お前らしかいねぇだろうが……。」 



三浦の声が低く、震えた。



「俺らがやるなら、もっと目立たねぇやり方にするわ。火ぃつけるなんて正気かよ?」



『..............。』

三浦は電話を切った。



 そして、しばらくその場に立ち尽くした。

 風に煽られる煙の匂いが、鼻を突く。



三浦の表情が険しくなる。



「……クソが。」

怒りに染まった彼の目は、嵐に逆らって揺れる大樹のようだった——しかしその根の奥では、踏みにじられた野の花のように、か細い恐怖が息をひそめていた。









火事による混乱があったものの、桜川マルシェは続行された。



松田屋は、被害を受けたが、他の店が協力して代わりの食材を提供し、即席の新メニューを作り出した。

田中八百屋は「放火になんか負けるか!」と、逆に大幅値引きセールを開催。客が殺到した。

地元の若者たちもSNSで拡散し、「商店街を守れ!」のムーブメントが生まれた。



「すごい……! 逆に、今まで以上に人が来てる!!」

秋山が驚いたように言う。



「俺たちは……勝てるのかもしれない!」





しかし、その裏で——

もうひとつの影が動き始めていた。
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