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2章〜フォレスト王国王都〜

40、パーティードレス!…冒険者の服じゃ駄目?

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 次の日、王様に呼ばれて王様の執務室にやって来た。

「王様、何で呼んだの?」
「駄目か?」
「いや、駄目ではないけどさ…」 

 わざわざ執務室に私が来る必要ってないと思うんだよね。

「まずは、昨日の誘拐の件だ。…すまなかったっ!!!誘拐はこっちの不手際だ。これからはもっと警備を厳しくしよう」
「私は無事だったから、もういいんだけどな…」
「リティア殿はそう思っていても、周りは許さないだろうからな」
「……。確かにそうだね。想像出来すぎるよ」

 過保護な神様と従魔、クーイとルイゴが思い浮かぶ。

 王様も同じだったのだろう。話題を変えて来た。

「あ、後、五日後に勲章を授ける為に、パーティーを開く事になった。ドレスは持ってるか?」
「持ってるよ」
「そうか、持っていな……え。持ってるのか?貴族じゃないのに」
「うん。ママが色々な服を持たせてくれたからね」
「リティア殿の母上も過保護なんだな…」
「いや、服は違うと思う。ただ着る機会が会ったら、可愛いのを着て欲しいってだけだと思うよ」
「…愛されてるな」
「ね」

 うん。愛さてれる自覚はあるよ。自分で言うものではないけどさ。

 ティーアママ、ドレス着る機会があるなんて分からなかったから、ありがとう。助かったよ。

「あ、宝飾品もあるか?」
「あるよ」
「ああ。だと思ってた。ドレスなかったら冒険者の格好でもいいと言おうと思ってたんだがな…」
「え、いつもの格好でいいの?ならこのままでいいんだけど」
「せっかくなんだかドレスでいいと思うぞ」
「そう?ならそうする~」
「では以上だ。あ、昼を息子とリティア殿と一緒にとりたいと思うんだがいいか?」
「勿論!」

 ソークとローク、喜ぶだろうなぁ。あ、だったら私がいない方がいいよね。親子水要らず的な?

「じゃあ王様とソーク、ロークの三人で食べたら?」
「いや、それより四人の方が喜ばれると思うから別にいい」
「そうかな?まあいいや。とりあえず昼まで部屋にいるから~」 
「分かった」

 そう言って執務室を出た。

 王様のあの四人の方がいいって、照れ隠し??いや、そんな雰囲気ではなかった…と思う。

 他人の私を入れずに親子三人で食べればいいのに…。

 まあいいか。それより皆のご機嫌とりに行かなきゃ。昨日の誘拐で従魔達もクーイもルイゴも皆不機嫌なんだよね~。


「皆~、戻って来たよ!」
「リティアおかえり。何話して来たの?」
「パーティーの事」
「なんて?」
「ドレス持ってるかって」
「…リティア持ってるの?」
「持ってるよ~。そんな事より、皆でお喋りしよう!皆で」

 そして皆と昼まで沢山お喋りしてやっと機嫌が治った。

 何気にルイゴが一番機嫌悪かった。あの人は静かに怒るタイプだ。怒らせたくない。なだめるのが大変そうだもん。 
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